度重契約により最強の聖剣技を
第三話 姉、怒り心頭?
転移すると、広々とした一室がひろがっていた。
左側には中央に何かの資料やら承諾書やらが山積みになっているが整理されている事務机。
部屋の中央には四人ほどが十分に深く腰掛けられるであろう黒い革のソファーが2つ、頑丈なガラス制の長いテーブルを挟み向かい合うように設置してある。
その上に…
「……?!」
「……あ、貴女たちは」
「「……?」」
俺、アマテラス、以下二人と、それぞれが様々な反応を示すと見覚えのある本人たちは顔を上げる。
一人は、腰まであり、前髪に癖毛のある茶髪をした少女というよりかは大人のお姉さんが似合う橙色の瞳を持つ女性。
もう一人は、銀髪サイドポニテをした橙色の瞳を持つ同じ年くらいの普通の女性よりは胸も小さくはなくスタイルもひけをとらない少女だ。
その二人がなぜかテーブルの上で土下座の体制をとりこちらをじっと見つめてくる。
「······先程は英雄様に失礼な言動行動をしてしまい大変申し訳ありませんでした
私、土の女神、グランディーネ
一生の不覚でございます
ですが、どうかどうかその広いお心でお許しくださいませ?……(確かこれでいいはずよね)」
「はぁ……?」
俺はどう対応したらいいのかわからず曖昧に答えた。
「ほら、リナ、お詫びするのでしょ? 」
「わ、分かってるわよ。私は、リナ・クラスティユ······さっきは……その操られていたとはいえ悪かったわね
ひ、平に平に……ご容赦ください?」
顔を少し赤らめながら強気な顔をした少女はそう言った。
『············』
「あれおかしいわね? 確か日本と言う国ではこのような格式が作法だと聞いたことがあったのだけれど……違ったかしら?」
「……確かに多昔はそんな作法もあったろうど、今じゃめっきりしないぞ
そんな古風なやり方」
疑問そうに首をかしげるグランディーネにそう答えると周りも俺と同意見だとでもいうように頷く。
「え?!……そんな、これをやれば一髪で気さくな日本出身者は許してくれると聞いていたのだけれど」
······それ、誰から聞いたんだ
「·····っ、あぁもう!! 足痛い!!
こんな事やってられないわ!!
だいたい何んでイギリス貴族出身である私が、こんな奴にわざわざこんな事しなきゃならないのよ。
救う力がなかったのに、英雄、英雄と囃し立てられていい気になった日本出身者でしょう」
「なん……だって」
「姉ちゃん? 」
真横で制服がなびく音がし突風が起こる。
いつの間にか、姉がリナを見下ろす形で剣先が薄く刀のような聖剣を首筋に当てがっている。
その聖剣は刀身から持ち手まで白い。
一方でリナも片ひざをたてながらの姉の胸先、数センチ手前で西洋の剣ような聖剣を構えている。
銀色に輝く刀身には所々、何やら文字が刻まれており柄が黄色く持ちては黒い。
一気触発だった。
「······何が分かるの? 私と瞬ちゃんの何が!!」
どうやら、あれが発動したらしい。
「リナちゃん
貴女には、何もできずに両親を目の前で殺された苦しみが分かる?
私達は、自らの無力さで、多くの人を犠牲にしたのに英雄、英雄の姉として勝手に囃し立てられてきた
私たちは英雄なんかじゃない!! 望んでもいないのに……心の深い憎しみ悲しみは募る一方……ねぇ、何がわかるの?」
リナの首筋に刃がほんの少し食い込み、赤い血が僅ながらにじみ出す。
「ちょっと待って!! 言い過ぎたわ。言葉のあや?とかそんな感じの……気にさわったなら悪かったわよ!!
それに、操られて英雄に聖剣を向けたことは謝ったけど、あの時言った言葉一つ一つは、確かに私が心の内に秘めていた私の気持ちそのものよ······だから、私には、こいつを言葉で侮辱するくらいの資格はあるはず」
「理由がどうあれ、瞬ちゃんを侮辱したことはどうしても許せないよ」
「それは、私の契約主を殺すと言うことかしら?
その場合、その手が動く前に確実に私は貴女を殺す事ができるのだけれど」
グランディーネは、姉の顔に右手の平を向けながらそう発言した。発言どうり、殺しかねない勢いだ。
「待ってくれグランディーネ
姉ちゃんもいいんだ。
やめてくれ」
姉の真横まで移動すると聖剣を手で掴む。
「彼女は両親を自分の手で殺したんだ!!
それを生み出した要因は俺にある
目、覚ませよ奏姉ちゃん!! 」
「······あれ……私、また……感情に囚われて暴走しちゃったのかな? ごめんなさい。
あ、瞬ちゃんケガしてる。
今、聖術かけるから 次、リナちゃんだね」
姉の聖剣が消え暗い瞳に光が戻る。
冷静に、正気を戻そうと大声をかけたのは正だったらしい。
リナも聖剣を消し、グランディーネも警戒をといた。
「え、ええ。お願いするわ(死ぬかと思ったわ)」
「誰も死なずによかったわね」
リナはひきつりながらもそう受け答え、グランディーネは嬉しそうにそう言った。
姉は心の傷が、重度であり。
情緒不安定になるとまれに暴走を起こす。
発動条件としては過去の記憶を呼び起こしそうな事象が、多いが落ち着いたようで何よりだ。
しかし、安心したのもつかの間……
「いい加減、あなた方は私の学長室で何をしてるんですか
しかも今日、目を通すはずの大切な資料を……私の話を聞く気あります? 話す気あります?フフッフフフフ?」
机にあった、九千余りはありそうな資料がバラバラに床へと落ちていた。
「まずいですよ、瞬。聖王様マジギレです」
「(コクコク)」
背丈が同じちまっとしたアマテラスとツクヨミガ顔を真っ青にしながら近づいてくる。
「そう言われてもな······まずは、拾うか。
全員で」
それからは、資料を手分けしてひろい集めた6人いたので30分程度で終わったのだが……アテナのお説教は全員正座のまま一時間ほど続き、それでも納まらなかったので、最後は土下座をし事なきを得た。
「今でも使うじゃない」
リナから素早い指摘を受けるのであった。
左側には中央に何かの資料やら承諾書やらが山積みになっているが整理されている事務机。
部屋の中央には四人ほどが十分に深く腰掛けられるであろう黒い革のソファーが2つ、頑丈なガラス制の長いテーブルを挟み向かい合うように設置してある。
その上に…
「……?!」
「……あ、貴女たちは」
「「……?」」
俺、アマテラス、以下二人と、それぞれが様々な反応を示すと見覚えのある本人たちは顔を上げる。
一人は、腰まであり、前髪に癖毛のある茶髪をした少女というよりかは大人のお姉さんが似合う橙色の瞳を持つ女性。
もう一人は、銀髪サイドポニテをした橙色の瞳を持つ同じ年くらいの普通の女性よりは胸も小さくはなくスタイルもひけをとらない少女だ。
その二人がなぜかテーブルの上で土下座の体制をとりこちらをじっと見つめてくる。
「······先程は英雄様に失礼な言動行動をしてしまい大変申し訳ありませんでした
私、土の女神、グランディーネ
一生の不覚でございます
ですが、どうかどうかその広いお心でお許しくださいませ?……(確かこれでいいはずよね)」
「はぁ……?」
俺はどう対応したらいいのかわからず曖昧に答えた。
「ほら、リナ、お詫びするのでしょ? 」
「わ、分かってるわよ。私は、リナ・クラスティユ······さっきは……その操られていたとはいえ悪かったわね
ひ、平に平に……ご容赦ください?」
顔を少し赤らめながら強気な顔をした少女はそう言った。
『············』
「あれおかしいわね? 確か日本と言う国ではこのような格式が作法だと聞いたことがあったのだけれど……違ったかしら?」
「……確かに多昔はそんな作法もあったろうど、今じゃめっきりしないぞ
そんな古風なやり方」
疑問そうに首をかしげるグランディーネにそう答えると周りも俺と同意見だとでもいうように頷く。
「え?!……そんな、これをやれば一髪で気さくな日本出身者は許してくれると聞いていたのだけれど」
······それ、誰から聞いたんだ
「·····っ、あぁもう!! 足痛い!!
こんな事やってられないわ!!
だいたい何んでイギリス貴族出身である私が、こんな奴にわざわざこんな事しなきゃならないのよ。
救う力がなかったのに、英雄、英雄と囃し立てられていい気になった日本出身者でしょう」
「なん……だって」
「姉ちゃん? 」
真横で制服がなびく音がし突風が起こる。
いつの間にか、姉がリナを見下ろす形で剣先が薄く刀のような聖剣を首筋に当てがっている。
その聖剣は刀身から持ち手まで白い。
一方でリナも片ひざをたてながらの姉の胸先、数センチ手前で西洋の剣ような聖剣を構えている。
銀色に輝く刀身には所々、何やら文字が刻まれており柄が黄色く持ちては黒い。
一気触発だった。
「······何が分かるの? 私と瞬ちゃんの何が!!」
どうやら、あれが発動したらしい。
「リナちゃん
貴女には、何もできずに両親を目の前で殺された苦しみが分かる?
私達は、自らの無力さで、多くの人を犠牲にしたのに英雄、英雄の姉として勝手に囃し立てられてきた
私たちは英雄なんかじゃない!! 望んでもいないのに……心の深い憎しみ悲しみは募る一方……ねぇ、何がわかるの?」
リナの首筋に刃がほんの少し食い込み、赤い血が僅ながらにじみ出す。
「ちょっと待って!! 言い過ぎたわ。言葉のあや?とかそんな感じの……気にさわったなら悪かったわよ!!
それに、操られて英雄に聖剣を向けたことは謝ったけど、あの時言った言葉一つ一つは、確かに私が心の内に秘めていた私の気持ちそのものよ······だから、私には、こいつを言葉で侮辱するくらいの資格はあるはず」
「理由がどうあれ、瞬ちゃんを侮辱したことはどうしても許せないよ」
「それは、私の契約主を殺すと言うことかしら?
その場合、その手が動く前に確実に私は貴女を殺す事ができるのだけれど」
グランディーネは、姉の顔に右手の平を向けながらそう発言した。発言どうり、殺しかねない勢いだ。
「待ってくれグランディーネ
姉ちゃんもいいんだ。
やめてくれ」
姉の真横まで移動すると聖剣を手で掴む。
「彼女は両親を自分の手で殺したんだ!!
それを生み出した要因は俺にある
目、覚ませよ奏姉ちゃん!! 」
「······あれ……私、また……感情に囚われて暴走しちゃったのかな? ごめんなさい。
あ、瞬ちゃんケガしてる。
今、聖術かけるから 次、リナちゃんだね」
姉の聖剣が消え暗い瞳に光が戻る。
冷静に、正気を戻そうと大声をかけたのは正だったらしい。
リナも聖剣を消し、グランディーネも警戒をといた。
「え、ええ。お願いするわ(死ぬかと思ったわ)」
「誰も死なずによかったわね」
リナはひきつりながらもそう受け答え、グランディーネは嬉しそうにそう言った。
姉は心の傷が、重度であり。
情緒不安定になるとまれに暴走を起こす。
発動条件としては過去の記憶を呼び起こしそうな事象が、多いが落ち着いたようで何よりだ。
しかし、安心したのもつかの間……
「いい加減、あなた方は私の学長室で何をしてるんですか
しかも今日、目を通すはずの大切な資料を……私の話を聞く気あります? 話す気あります?フフッフフフフ?」
机にあった、九千余りはありそうな資料がバラバラに床へと落ちていた。
「まずいですよ、瞬。聖王様マジギレです」
「(コクコク)」
背丈が同じちまっとしたアマテラスとツクヨミガ顔を真っ青にしながら近づいてくる。
「そう言われてもな······まずは、拾うか。
全員で」
それからは、資料を手分けしてひろい集めた6人いたので30分程度で終わったのだが……アテナのお説教は全員正座のまま一時間ほど続き、それでも納まらなかったので、最後は土下座をし事なきを得た。
「今でも使うじゃない」
リナから素早い指摘を受けるのであった。
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