異世界への転生は残酷な過去と共に

meika

入学試験

街で暴れてから何日か経った。
特に何も起こらなかったしむしろ暇だった。
そのおかげでこの街に関して色々と知ることが出来た。
まず、堂々と建っているビルなんだが、あれはどうやら王様の寝室らしい。
王様は次期国王を決める際に必ずしも子孫を残さないといけない。そのため側室しか持たないようにしているみたいだ。
まあ、俺からすればそんなにビルを建てるまでもないと思ったんだが、まあそこは置いといて。
次期国王は、王様の子孫達による次期国王選抜戦が行われ、そこで最も優れたものが次期国王となる。次期国王選抜戦はいつも盛大に執り行われるらしい、ちなみにもうすぐ行われる。
今期の国王はもうかなり年が来ているらしいから選抜戦もそろそろになるという噂を聞いたことがある。
そして次期国王選抜戦が終了するとすぐに学園別対抗戦が開始するようだ。
この学園別対抗戦は、文字通り全世界の学園から選び抜かれた精鋭達による剣と魔法の戦いになる。なぜ次期国王が決まったすぐあとに行うかというと、先代国王と次期国王を讃えるためと楽しませるためらしい。
これも次期国王選抜戦に負けず劣らず盛大に執り行われるみたいだ。
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ここまで話したが、実は今日が学園への入学試験がある日だ。
だから、今急いでいる。
え?何故かって?
中世ヨーロッパに目覚まし時計はあるにはあるがとても高価なもので、俺たち庶民にはとても手が出せそうにないものだ。

ここまで言えばわかると思うが、今は絶賛猛ダッシュしている。
朝起きて速攻でダッシュするのは疲れる……わけでもなかった。
あのクソ親父にいっぱいしごかれたから、そこまで辛くはなかった、ちょっと感謝しよう。

色々トラブル起きたが(寝坊)なんとか入学試験には間に合うことが出来た。

受付へ行って269番と書かれた番号札みたいなのをもらった。

この学園では、どの適性でも、全ての種目を受けなければならない。
種目の内訳はこうだ。

《戦闘模擬試験→学力試験》

の順番でやるらしい、番号札の裏に書いてあった。

戦闘模擬試験は、格技場で行われる、俺は第二格技場で試験を受けることになった。
戦闘模擬試験は、今からランダムに組まれた対戦表を元に、学生同士が戦い合うみたいだ。
早速戦闘が開始したみたいだ。
俺はどんな戦いになるのか楽しみにしていたが、内容はびっくりするぐらいしょぼかった。

トレイラー対剣士だったが、トレイラーの方はマナの扱い方がまるでダメだった、体内に巡回しているマナをすべて無駄にしている、それに対して剣士の方も一つ一つの動きにキレがなく、ただ剣を振り回してるだけだった。

そんなレベルの低さに呆れているうちに俺の番が回ってきた、皆まで言わなくとも分かるだろう。
結果は俺の圧勝だったのだ。

だが、この模擬戦で気になった戦いはあった。

1つ目は、ついこの間に出会ったあの少女、名前は……なんちゃらさんだったけ?

2つ目は、第二格技場の第7試合目(ちなみに俺は第5試合目)だったが、この試合は、トレイラー対剣士だった、片方のトレイラーが、サードトレイラーで、赤、緑、黄のオーラを使っていた。
多分相当出来る。
技の組み合わせなども理にかなっていて、俺の相手にすれば、多少手こずるかも。

そして、3つ目は、第一格技場の最後の試合の第10試合目の、剣士対剣士だったが、これはなかなか面白かったと思う。
両方とも技にキレがあって、動きの型がなかなかに面白かった。見ていてワクワクした、戦ってみたいと思った。

そんなこんなで、次は学力試験なのだが、ここは、母上にしっかりと叩き込まれたため、特に心配はなかった。

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