終焉に近づく世界で俺達は
第13話 過去のお話
私は総監室から出て、自分の部屋に戻る際昔を思いだした。
今となっては懐かしい記憶だ。
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あれは確か私が、12歳のころだった。今から三年前である。
暗いところだった。
さっきまで、私はお父さんとお母さんと一緒にいたはずなのだがはぐれたところか、何処かわからないところにいた。
更に声が聞こえてくる。
「ふひひ!これで俺達の生活も安泰になるな!ふひひ!」
「馬鹿やろう、しっかり逃げきれたらだぞ。」
「で、どうするんだ?あの子供?」
「別に普通に殺しちまっていいんじゃねーのかい?ふひひ!」
「俺としては結構なべっぴんさんになると思うから貰っておきたいもんだぜ。」
「お前は相変わらずだな!ふひひ!」
「お前もだろ!」
「ふひひ!」
怖い、早くここから逃げたい。
でも、手足には手錠がついていて動けないし、動いたら動いたらでどうなるかわからない。
私は待つしかなかった。
どんな形でもいい、ここから逃げなきゃ。
しかし、動けない。
私はどうしようもなく時間が過ぎるのを待った。
「トイレに…行きたくなっちゃた…どうしよう…」
こっちの限界が来てしまった。
早く…助けて…
私は神にすがるように祈った。
そうしたら来たのだ。
私の運命の人が。
「ここか、保護対象が拉致されている場所は」
最初は誰かなんてわからなかった。
なんでここに来たのかとこちらが問いたいほどだ。
敵なのか、助けなのか。
どちらかわからないからこそ、恐ろしい。
そうして、誰か来た。
それが私のお兄ちゃんだった。
「君か、捕らわれているのは。…今取ってやる。」
お兄ちゃんは私の姿を確認するなり、近づき急いで解錠してくれた。
「…一応聞いておくが、君が、西園寺遥香でいいんだな?」
私はいきなりで理解が出来なかったが、分かることは助けてもらえることと、
「…格好いい」
凄く格好良かった。あとそれとは違う一目惚れのような感じが、した。
「ん?なんか言ったか?」
お兄ちゃんに気づかれまいとあの時は誤魔化したっけ。
「ううん何でもないです。」
「そうか。じゃあ先を急ぐぞ。早く逃げないと面倒な事になる。」
とお兄ちゃんは告げ、手を捕まれて急いで逃げた。
「ちぃっ、気づかれたか。…大人しくしててくれ。」
とだけ告げて彼は走りさりその数秒後大爆発音が聞こえた。
「よし、これで大丈夫だ。行くぞ、急いで行くから乗って。」
と私をお姫様抱っこしようとした。
「!?流石にそれは…」
と私は思ったが、
「多分ここは直に崩れる、流石に助かったのにここで死にたくはないだろう?」
と言い、さぁ早く!と告げてきた。
私も覚悟を決めた。
「お願いします…」
私はお兄ちゃんに身を任せ、お姫様抱っこをしてもらった。
…凄く良かったです。
恥ずかしかったが、それ以上に嬉しさもあったため、あんまり気になんなかったどころか、もっと居たいなと思ってしまった。
「よし、いくぞ!」
彼は猛ダッシュで私を運んでいった。
そうして、私は救出された。
犯人二人で、一人は崩落で死亡。一人は部隊に確保されて尋問中。
後になってわかった事だが、狙われた原因は、お金目的だったらしい。
どうやら、私が西園寺家の次期当主ということは知らなかったらしい。
お父さん、お母さんには怒られてしまったが、こうして、何とか事件は解決した。
私はその事件後すぐにお兄ちゃんの下に居たいということで軍に入り、お兄ちゃんの下で教えて貰えることになった。
「久しぶりです!これからは宜しくお願いします!」
と私はお兄ちゃんに言った。
お兄ちゃんはマジか…的な顔をしていたが、まぁこれも仕事か…と言ってそれからは一緒に行動を共にした。
その時から、お兄ちゃんと呼ぶようになった。
ちなみに流石に一緒に寝るのはダメだということだったが、そんなものは知らん!という感じで夜這いを仕掛けたりした。
一応軍所属なので、訓練やお兄ちゃんに稽古をつけてもらったお陰か、いつの間にか軍でも有数の実力者になっていたらしい。
お兄ちゃん曰く「センスがあるな、お前」とのことだった。
とりあえずそんな日常を過ごしていたのだが、お兄ちゃんが五稜郭の方に異動となり、それからは毎日電話やらラインやらで連絡をとっていた。
しかし、つい最近からラインの返信が来なくなった。
なんだろうと思ったがこういうことだった。
私は自分のお兄ちゃんがとられたかのような感じがして、ダメだった。
更にお兄ちゃんは人に釣られやすいから絶対悪い奴に引っ掛かったのだと思う。
待っててね、お兄ちゃん。私がお兄ちゃんをたぶらかしている奴らを殺すから。
お兄ちゃんはただ待っててくれてればいいんだよ?
だから待っててね?
昔のことを思いだしている間にどうやら部屋に着いたらしい。
私は小準備を終えてベッドに飛び込んだ。
「お兄ちゃんは私のものなんだから。他の人には渡さない。…そう絶対に。だから待っててね?お兄ちゃん。…逃げたら…絶対に許さないから。」
こうして、私は眠りについた。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「なんか寒気がしたが、…気のせいか。寝よう。お休みー。」
今となっては懐かしい記憶だ。
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あれは確か私が、12歳のころだった。今から三年前である。
暗いところだった。
さっきまで、私はお父さんとお母さんと一緒にいたはずなのだがはぐれたところか、何処かわからないところにいた。
更に声が聞こえてくる。
「ふひひ!これで俺達の生活も安泰になるな!ふひひ!」
「馬鹿やろう、しっかり逃げきれたらだぞ。」
「で、どうするんだ?あの子供?」
「別に普通に殺しちまっていいんじゃねーのかい?ふひひ!」
「俺としては結構なべっぴんさんになると思うから貰っておきたいもんだぜ。」
「お前は相変わらずだな!ふひひ!」
「お前もだろ!」
「ふひひ!」
怖い、早くここから逃げたい。
でも、手足には手錠がついていて動けないし、動いたら動いたらでどうなるかわからない。
私は待つしかなかった。
どんな形でもいい、ここから逃げなきゃ。
しかし、動けない。
私はどうしようもなく時間が過ぎるのを待った。
「トイレに…行きたくなっちゃた…どうしよう…」
こっちの限界が来てしまった。
早く…助けて…
私は神にすがるように祈った。
そうしたら来たのだ。
私の運命の人が。
「ここか、保護対象が拉致されている場所は」
最初は誰かなんてわからなかった。
なんでここに来たのかとこちらが問いたいほどだ。
敵なのか、助けなのか。
どちらかわからないからこそ、恐ろしい。
そうして、誰か来た。
それが私のお兄ちゃんだった。
「君か、捕らわれているのは。…今取ってやる。」
お兄ちゃんは私の姿を確認するなり、近づき急いで解錠してくれた。
「…一応聞いておくが、君が、西園寺遥香でいいんだな?」
私はいきなりで理解が出来なかったが、分かることは助けてもらえることと、
「…格好いい」
凄く格好良かった。あとそれとは違う一目惚れのような感じが、した。
「ん?なんか言ったか?」
お兄ちゃんに気づかれまいとあの時は誤魔化したっけ。
「ううん何でもないです。」
「そうか。じゃあ先を急ぐぞ。早く逃げないと面倒な事になる。」
とお兄ちゃんは告げ、手を捕まれて急いで逃げた。
「ちぃっ、気づかれたか。…大人しくしててくれ。」
とだけ告げて彼は走りさりその数秒後大爆発音が聞こえた。
「よし、これで大丈夫だ。行くぞ、急いで行くから乗って。」
と私をお姫様抱っこしようとした。
「!?流石にそれは…」
と私は思ったが、
「多分ここは直に崩れる、流石に助かったのにここで死にたくはないだろう?」
と言い、さぁ早く!と告げてきた。
私も覚悟を決めた。
「お願いします…」
私はお兄ちゃんに身を任せ、お姫様抱っこをしてもらった。
…凄く良かったです。
恥ずかしかったが、それ以上に嬉しさもあったため、あんまり気になんなかったどころか、もっと居たいなと思ってしまった。
「よし、いくぞ!」
彼は猛ダッシュで私を運んでいった。
そうして、私は救出された。
犯人二人で、一人は崩落で死亡。一人は部隊に確保されて尋問中。
後になってわかった事だが、狙われた原因は、お金目的だったらしい。
どうやら、私が西園寺家の次期当主ということは知らなかったらしい。
お父さん、お母さんには怒られてしまったが、こうして、何とか事件は解決した。
私はその事件後すぐにお兄ちゃんの下に居たいということで軍に入り、お兄ちゃんの下で教えて貰えることになった。
「久しぶりです!これからは宜しくお願いします!」
と私はお兄ちゃんに言った。
お兄ちゃんはマジか…的な顔をしていたが、まぁこれも仕事か…と言ってそれからは一緒に行動を共にした。
その時から、お兄ちゃんと呼ぶようになった。
ちなみに流石に一緒に寝るのはダメだということだったが、そんなものは知らん!という感じで夜這いを仕掛けたりした。
一応軍所属なので、訓練やお兄ちゃんに稽古をつけてもらったお陰か、いつの間にか軍でも有数の実力者になっていたらしい。
お兄ちゃん曰く「センスがあるな、お前」とのことだった。
とりあえずそんな日常を過ごしていたのだが、お兄ちゃんが五稜郭の方に異動となり、それからは毎日電話やらラインやらで連絡をとっていた。
しかし、つい最近からラインの返信が来なくなった。
なんだろうと思ったがこういうことだった。
私は自分のお兄ちゃんがとられたかのような感じがして、ダメだった。
更にお兄ちゃんは人に釣られやすいから絶対悪い奴に引っ掛かったのだと思う。
待っててね、お兄ちゃん。私がお兄ちゃんをたぶらかしている奴らを殺すから。
お兄ちゃんはただ待っててくれてればいいんだよ?
だから待っててね?
昔のことを思いだしている間にどうやら部屋に着いたらしい。
私は小準備を終えてベッドに飛び込んだ。
「お兄ちゃんは私のものなんだから。他の人には渡さない。…そう絶対に。だから待っててね?お兄ちゃん。…逃げたら…絶対に許さないから。」
こうして、私は眠りについた。
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「なんか寒気がしたが、…気のせいか。寝よう。お休みー。」
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