教師な僕と生徒な彼女

きりんのつばさ

I can flaaaay~!

「さて、どこに逃げたのやら・・・」
僕はGPSを頼りに二井見さんを探していた。
GPSによると近くにいるようだ。
しらみつぶしに部屋を調べているが
中々見つからない。
「まだ近くにいるはずなんだけどね、
ん、あれは・・・」
窓から外を見ると二井見さんとあの教師が見えた。
近くには車があり、多分あれで逃げるのだろう。
「今は3階か・・・」
多分今から走っても間に合わないだろう。
ふと真下を見るとあるモノが目に入った。
「はぁ・・・しょうがないか」
と僕はショートカットをすることにした。
ただかなり強引だが・・・
僕は窓に手をかけると
「行くぜ〜‼︎
I  can flaaaay〜‼︎」
窓から勢いよく飛び降りた。
尚、先程も言ったが飛び降りた階は3階だ。
普通にやれば大怪我だが
ボスッ
「セーフかな・・・」
運良くゴミ捨場に落ちたため
あまり怪我をせずに済んだ。
さっき下を見たときに視界に入ったのが
沢山のゴミがあったゴミ捨場だった。
・・・といっても3階から飛び降りたのだから
地味に痛いが。
「誰だ‼︎」
と教師が驚いた様にこちらを見た。
僕はゴミの山から立ち上がり
「僕ですよ、先生。
あっ、1つ忘れてました」
と僕はさっきの戦闘で手に入れた銃を構えて
バンッ‼︎
教師が逃げるのに使うだろうと思う車に
向かって撃った。
その弾は車のタイヤに命中した。
「とりあえずはパンクさせましたよ。
さて、どうやって逃げますか?」
「一色、テメェ・・・‼︎」
と再び二井見さんにむかってナイフを向けた。
「・・・先生、もう一度言います。
大人しく二井見さんを渡してください。
そうすれば見逃します」
僕も教師に向かって銃を構えた。
「お前とこいつさえいなければ!
俺は今年度何かしらの役職に就けていたんだ!」
「知りませんよ。
第一それは貴方の努力不足ではないですか?」
と僕が冷静に返すと
「うるさい!うるさい!
何で一年目のお前がこいつから
慕われるんだ!俺のほうが経験が豊富なはずなのに!」
「僕が思うには生徒を怯えさせている時点で
教師失格だと思うのですが
まぁいいでしょう・・・」
「な、なにをするつもりだ」
「そりゃ
ーーーーあんたを殺すさ」
「お、おい、こいつがどうなってもいいのか!?」
「それは大丈夫さ。
あんただけを狙うからさ」
「く、くそ!」
というと二井見さんを自分の前に盾のように置いた。
「二井見さん」
と僕は出来るだけ優しく声をかけた
「・・・何?」
「少しうるさいけど我慢してね」
「・・・うん」
「な、なにをするつもりだ・・・」
「そりゃ簡単さ・・・
こうするのさ!」
と僕は銃を構え・・・
るとみせかけてサングラスをかけた
「はっ?」
「二井見さん、目を閉じて!」
と二井見さんが目を閉じたのを確認して
僕は閃光弾を爆発させた。
「くっ・・・目が・・・」
と教師の体勢が崩れた瞬間に
僕は二井見さんの元に走り
「これでもくらえ!」
と教師の腹に蹴りを一発いれ
「ぐはっ・・・」
教師を二井見さんから引き離した。
「二井見さん、ケガはないかな?」
「・・・大丈夫。
それよりも先生のほうが・・・」
「僕?大丈夫大丈夫~
・・・あれ、呼び方が変わっているね?」
今までは”教師”だったのが”先生”に変わっていた。
「・・・別にいいでしょ」
と照れたようにいう二井見さん。
「あ、そう。
まぁいいや・・・」
「----死ねぇ!!」
と教師がナイフを片手にこっちに突進してきた。
「危ない二井見さん!」
ガンッ!
「・・・先生!?」
「やぁ、ケガはないかな?」
「・・・じゃなくて手が!」
「ああ、これ大丈夫だよ」
僕はナイフを手で握っていた。
ナイフからは僕の血が流れていた。
・・・まぁ刃を直に握っているのだから
めちゃくちゃ痛いの。
だがそれを彼女にいう訳にはいかず
大丈夫という風にしている。
「おい、あんた」
と僕はにらみを利かせて教師のほうを見た。
「ひぃ!」
「僕はあんたに何度か機会はあたえたのだが・・・
それを全部無駄にした」
「ま、まて」
「・・・故に容赦はしない!」
と僕はケガをしていないほうの手で
思いっきり殴った。
「へびっ」
と教師は少し飛んだあと、動かなくなった。
「これで依頼終わりかな・・・」
と僕は校長先生に連絡をした。

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