とある学園生活は制限付き能力とともに

りゅう

最終局面









「楓さん、百合子さん、お二人だけでも逃げてください。そして、晴樹さんか、巫女さんかゆきさんかリンリンさんを連れてきてください」
「逃がさない…」

雫は20本の剣でミカさんの剣を抑え込み5本の剣を自分の周りに浮かべて残りの剣で楓先輩とミカさんと百合子先輩を囲む。3人に逃げ場はなかった。

「悪いけど、私しばらくは能力使えないわよ…百合子の能力はあいつ相手には相性最悪だし……」
「………打つ手なしですね」

必死に考えてミカさんが出した結論は勝ち目なしだった。

「とりあえず、軽く気を失ってもらう」

雫はそう言いながらミカさんたちに剣を近づける。

「くっ…」

ミカさんが自分の剣を動かそうとするが全く動かない。ミカさんが必死に剣を動かそうとしている間も雫の剣はミカさんたちに迫る。そして3人の意識をあっさりと奪った。

「捕獲完了。お姉様、任務が完了いたしました」
『お疲れ様、さすが私の雫ね。とりあえずこっちに連れてきてちょうだい。丁重に扱うようにね』
「了解しました。お姉様、すぐに連れて行きます」

電話を切った雫はすぐに3人を運び出した。






「で、あなたたちのボスはどこにいるのかしら?」

穂花を拘束したヴィオラ先輩が穂花に尋ねるが穂花は返事をしない。

「晴樹さん、ヴィオラ先輩、花実ちゃん、無事でよかったです」

僕たちの元にダイナと巫女さん、志穂先輩、そしてゆき姉とリンリン先輩が合流した。

「よかった。みんな無事だったんだ」
「そうとは言えないです」

安心する僕に志穂先輩が言う。

「先程、敵の回線をハッキングしたのですが、ミカさんと百合子ちゃんと楓ちゃんが敵につかまっちゃったみたいなの…」
「まじですか…」
「ええ、ちなみに黒の蝶はすでに6人撃破、5人は拘束済みで1人には逃げられたわ」
「そうですか、じゃあ、全員でミカさんと百合子先輩、楓先輩を助けに行きましょう」
「あと、ティナちゃんもちゃんと助けるわよ」
「当然」

花実にそう答えて全員で敵の元に向かった。待ち構えている敵は2人、全ての元凶の弥生先生と黒の蝶のリーダーだ。











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