とある学園生活は制限付き能力とともに
亀裂
「あの、さっき緑先輩と何について話してたんですか?」
ダイナが僕も気になっていたことを志穂先輩と楓先輩に尋ねる。
「あぁ、そういえばまだ説明してなかったわね。最近、八代高校の生徒が突然暴れ出す事件が多発してるの。暴れた生徒はガーディアンズのメンバーが強引に押さえつけたけど未だ暴れ続けてるわ」
楓先輩が僕達に説明してくれた。
「暴れた生徒さん達はどうなってるかるんですか?」
僕が楓先輩と志穂先輩に尋ねる。
「暴れた生徒達は病院に送られて強制的に眠ってもらってるわ。現在その子達を調べて原因を調査してるところなの」
「そうですか…」
楓先輩の返事を聞き、早く原因がわかるように祈る。 
「暴れてるのは八代高校の生徒さんだけなんですか?」
ダイナが尋ねる。
「うん。そうだよ。だから今から八代高校に異変がないか調べに行くの」
志穂先輩が答えてくれる。2人とも八代高校の生徒だからかこの事件にはかなり積極的に動いているみたいだった。
その後数分間歩いたら八代高校に到着した。
「でかいですね〜」
花実が八代高校を見ながら呟く。
「でかいって言っても神峰学園ほどではないでしょ…」
楓先輩が花実に言う。まあ細かく言えばここも神峰学園の領土内だしな…
「あれはもう次元が違いますから…」
花実が引きつった笑みを浮かべながら言う。たしかに神峰学園とほかの学校の大きさを比べたらどんな学校でも小さく見えてしまうだろうな…
「あれー、志穂に楓じゃん」
僕達の方に1人の女性が近づいてくる。
「あっ、弥生ちゃん」
楓先輩が近づいてくる女性に気づき反応する。
「だから弥生ちゃんはやめてって言ってるでしょ。教頭に生徒と親しみすぎだ。って怒られちゃうから」
「あーそうだった。ごめんなさい」
楓先輩が女性に謝る。どうやら八代高校の先生のようだ。
「あっ、みんなに紹介するね。こちらは弥生先生、私と楓ちゃんのクラスの担任の先生」
志穂先輩が僕達に女性を紹介してくれる。
「もしかしてガーディアンズの後輩?」
「あっ、はい。今日、ガーディアンズのメンバーになりました」
僕達はその後しばらく弥生先生と話をする。
「そういえばみんなは今日何しに来たの?」
弥生先生が僕達に尋ねる。
「あっ、目的忘れてた。例の事件について調べに来たの」
楓先輩が答える。
「あーなるほど。邪魔しちゃいけないし私もそろそろ行くね。あとこの件は私たち教師も動いてるから無理はしないようにね」
弥生先生が僕達に言う。
「あっ、そういえば志穂、聞いたわよ。この事件解決のために収集されるガーディアンズの精鋭メンバーに選ばれたんだって?」
「あっ、はい。」
弥生先生の言葉を聞き志穂先輩が返事をする。
「よかったじゃないちゃんと頑張りなさいよ。それにしても志穂はすごいわね。どんどん先に進んじゃうんだから、楓も志穂に負けないように頑張りなよ」
弥生先生は2人にそう言いながら立ち去ろうとする。
「待って、弥生先生、せっかく5人もいるんだし2手に別れた方がいいと思うの。3人と一緒に学校に異変がないか調べてくれない?」
楓先輩が真剣な感じで弥生先生に頼む。
「わかった。じゃあ3人とも行こうか…」
僕達は弥生先生に連れられてその場を離れる。
「志穂、どういうこと?私、志穂がガーディアンズの精鋭メンバーに選ばれたって話聞いてないんだけど…」
楓先輩が志穂先輩に言う。
「私たち2人で行動するようになってから決めたよね。絶対に隠し事はしないようにしようって…」
楓先輩が志穂先輩に言う。
「黙っててごめんね。その話は断わろうと思ってて…」
「断る?断る必要なんてないじゃない、志穂は才能があるんだから私なんかよりすごい人と一緒の方がいいに決まってる…」
楓先輩はそう言いながら志穂先輩の前からいなくなった。
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