猫好き高校生と人間になった三匹の美人三姉妹
22話
「はい、美賀子さん。何か意見がありますか?」
委員長が美賀子に質問をした。
「主演は、確かに演技力も大事だと思いますが、主人公の性格、設定にあっているかどうかが重要だと思います。
参考までに、渡辺さん。主人公の性格と設定を教えてもらっていいですか?」
「は、はい。主人公のスネークは、小柄な体格ながらも、心に熱い正義心を持ち合わせているという設定で、以前、災いをもたらす竜から国を救ったことがあるという設定です。」
「なるほど……私が思うに、貴正くんが主演にぴったりだと思います。」
なんでだ。どこをどう捉えたら自分にぴったりなのだろうかと貴正は疑問に思った。小柄という点だろうか。百七十センチという身長は、そこまで小柄ではないと思うのだが。
「委員長! さすがに俺に主演は荷が思いですよ!」
貴正は、主演をやりたくないので、そう言った。
「いや、以外とピッタリだと思うよ。」
なんでやねん、そう貴正は心の中で美賀子にツッコミを入れた。主演とかめっちゃ忙しいだろう。大変でやりたくないと貴正は少し泣きそうになった。
「私は、絶対貴正くんが役にぴったりだと思うわ! 演技力高そうだし! ほら、バスケもフェイント得意だし。」
映画の演技力とバスケのフェイントの技量の相関性は、皆無である。
「それじゃ、貴正くんが主演がいいか、渡辺くんが主演がいいか多数決で決めようか!」
えええええ!? 貴正は、驚愕した。とんだ民主主義制度である。本人の意思をまるで尊重していないと貴正は感じた。
結局、投票の結果、貴正が、主演をすることになった。渡辺は、ビジュアル的にあまり主演という感じではないため、あまり渡辺主演に手を挙げる人は少なかった。
渡辺は、言っては悪いが、あまり見た目かっこよくない。よく周りは、馬面という。本人に直接言うものはさすがにいないが。
「よーし! 主演とヒロインは、決まったね! 次は、どんな役があるんだっけ? 渡辺くん。」
とても満足そうに、委員長は渡辺に質問をした。
「えーと、あとは魔王様とか……」
渡辺が元気をなくしていた。どうやら、自分が主演に選ばれなくて、ショックなようである。
すまない、渡辺。断じてこれは、俺のせいではない。そう心のなかで貴正は謝った。
全く、主演の決め方があまりにもえげつないと思った。
理由もない理不尽が貴正に襲い掛かってきたと言う感じである。
その後も、配役をどんどん決めて行った。ちなみに魔王の役だが、これは五十嵐に決まった。
正直、ピッタリかもしれないと貴正は思った。
「それじゃ、そのほかの人は、裏方をやる感じで。文化祭まで、あんまり時間ないけど、みんな頑張って、準備を進めよう。」
その日の放課後、早速撮影を始めた。文化祭まで、残り二週間もないのである。それまでに、急いで撮影し、動画編集する必要があった。
「ぐはは……はぁ! この姫を頂戴していくぜぁ!」
「はい、カット! だめ! 五十嵐くん。今セリフ噛んだ!」
早速、NGが監督の渡辺から飛んできた。イケメン委員長の意見で、渡辺は、映画に参加するよりも、監督の役割をしたほうがいいだろうと意見したのである。
「もっと感情込めて! もっと悪者っぽく! 外道っぽく! じゃもう一回行くよ!」
再び、撮影を再開した。
「ぐへへへへ、この可愛らしい姫を頂戴していくぜぇ!」
「ダメ! 気持ち悪い!」
ひでぇ! 貴正は、思わずそう思った。さっきのシーンは、なかなか悪者というか変質者っぽくある意味迫力があると思ったのだが。
貴正が、活躍するシーンでも、渡辺の熱血指導が続いた。
「いくぞ! 俺の最強技、ジャッジメントスラーッシュ!」
「カットカート! 違うよ! 貴正くん。『ジャッジメントスラッシュ』なくて、『マキシマムブラストファイナルジャッジメントスラッシュ』だよ。あと、もっと感情込めてやらないと!」
いや、この必殺技名なげえよと貴正は思った。ドラゴンボールや、仮面ライダーでももう少し短くて、かっこいい名前にするぞ。
「あの……渡辺くん、この長い必殺技名なんとかならない?」
「ならない!」
即答された。貴正は、渡辺に対してマキシマムブラストなんちゃらスラッシュをぶち込んでやりたいと思った。
「さぁさぁ! もう一回撮影行くよ!」
果たして、どんな映画に仕上がるのだろうか――
来る文化祭当日。ついに文化祭の日がやってきた。この日までに、渡辺の熱血映画撮影が続いた。
映画の出演者も大変出会ったが、それに勝るとも劣らないくらい、裏方の方々も大変だった。
小道具の用意、動画の編集、照明、機械の調達などかなりの労力を要した。
しかし、おかげでものすごくいい作品が出来たと思った。
貴正は、最初、いやいや映画撮影をしていたのだが、撮影をしているうちに徐々に楽しくなっていった。
早く他の人たちに、自分たちが作った映画を見てもらいたいと思った。
映画の時間は大体三十分くらいで、午前に二回、午後に三回上映が行われる。
委員長が美賀子に質問をした。
「主演は、確かに演技力も大事だと思いますが、主人公の性格、設定にあっているかどうかが重要だと思います。
参考までに、渡辺さん。主人公の性格と設定を教えてもらっていいですか?」
「は、はい。主人公のスネークは、小柄な体格ながらも、心に熱い正義心を持ち合わせているという設定で、以前、災いをもたらす竜から国を救ったことがあるという設定です。」
「なるほど……私が思うに、貴正くんが主演にぴったりだと思います。」
なんでだ。どこをどう捉えたら自分にぴったりなのだろうかと貴正は疑問に思った。小柄という点だろうか。百七十センチという身長は、そこまで小柄ではないと思うのだが。
「委員長! さすがに俺に主演は荷が思いですよ!」
貴正は、主演をやりたくないので、そう言った。
「いや、以外とピッタリだと思うよ。」
なんでやねん、そう貴正は心の中で美賀子にツッコミを入れた。主演とかめっちゃ忙しいだろう。大変でやりたくないと貴正は少し泣きそうになった。
「私は、絶対貴正くんが役にぴったりだと思うわ! 演技力高そうだし! ほら、バスケもフェイント得意だし。」
映画の演技力とバスケのフェイントの技量の相関性は、皆無である。
「それじゃ、貴正くんが主演がいいか、渡辺くんが主演がいいか多数決で決めようか!」
えええええ!? 貴正は、驚愕した。とんだ民主主義制度である。本人の意思をまるで尊重していないと貴正は感じた。
結局、投票の結果、貴正が、主演をすることになった。渡辺は、ビジュアル的にあまり主演という感じではないため、あまり渡辺主演に手を挙げる人は少なかった。
渡辺は、言っては悪いが、あまり見た目かっこよくない。よく周りは、馬面という。本人に直接言うものはさすがにいないが。
「よーし! 主演とヒロインは、決まったね! 次は、どんな役があるんだっけ? 渡辺くん。」
とても満足そうに、委員長は渡辺に質問をした。
「えーと、あとは魔王様とか……」
渡辺が元気をなくしていた。どうやら、自分が主演に選ばれなくて、ショックなようである。
すまない、渡辺。断じてこれは、俺のせいではない。そう心のなかで貴正は謝った。
全く、主演の決め方があまりにもえげつないと思った。
理由もない理不尽が貴正に襲い掛かってきたと言う感じである。
その後も、配役をどんどん決めて行った。ちなみに魔王の役だが、これは五十嵐に決まった。
正直、ピッタリかもしれないと貴正は思った。
「それじゃ、そのほかの人は、裏方をやる感じで。文化祭まで、あんまり時間ないけど、みんな頑張って、準備を進めよう。」
その日の放課後、早速撮影を始めた。文化祭まで、残り二週間もないのである。それまでに、急いで撮影し、動画編集する必要があった。
「ぐはは……はぁ! この姫を頂戴していくぜぁ!」
「はい、カット! だめ! 五十嵐くん。今セリフ噛んだ!」
早速、NGが監督の渡辺から飛んできた。イケメン委員長の意見で、渡辺は、映画に参加するよりも、監督の役割をしたほうがいいだろうと意見したのである。
「もっと感情込めて! もっと悪者っぽく! 外道っぽく! じゃもう一回行くよ!」
再び、撮影を再開した。
「ぐへへへへ、この可愛らしい姫を頂戴していくぜぇ!」
「ダメ! 気持ち悪い!」
ひでぇ! 貴正は、思わずそう思った。さっきのシーンは、なかなか悪者というか変質者っぽくある意味迫力があると思ったのだが。
貴正が、活躍するシーンでも、渡辺の熱血指導が続いた。
「いくぞ! 俺の最強技、ジャッジメントスラーッシュ!」
「カットカート! 違うよ! 貴正くん。『ジャッジメントスラッシュ』なくて、『マキシマムブラストファイナルジャッジメントスラッシュ』だよ。あと、もっと感情込めてやらないと!」
いや、この必殺技名なげえよと貴正は思った。ドラゴンボールや、仮面ライダーでももう少し短くて、かっこいい名前にするぞ。
「あの……渡辺くん、この長い必殺技名なんとかならない?」
「ならない!」
即答された。貴正は、渡辺に対してマキシマムブラストなんちゃらスラッシュをぶち込んでやりたいと思った。
「さぁさぁ! もう一回撮影行くよ!」
果たして、どんな映画に仕上がるのだろうか――
来る文化祭当日。ついに文化祭の日がやってきた。この日までに、渡辺の熱血映画撮影が続いた。
映画の出演者も大変出会ったが、それに勝るとも劣らないくらい、裏方の方々も大変だった。
小道具の用意、動画の編集、照明、機械の調達などかなりの労力を要した。
しかし、おかげでものすごくいい作品が出来たと思った。
貴正は、最初、いやいや映画撮影をしていたのだが、撮影をしているうちに徐々に楽しくなっていった。
早く他の人たちに、自分たちが作った映画を見てもらいたいと思った。
映画の時間は大体三十分くらいで、午前に二回、午後に三回上映が行われる。
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