私達は仲良く異世界に転移されたけど国家建国生活は大変だそうですよ…
ヨシフおじさん目線、11章9話。【非常事態は刻一刻と迫った】
それは、唐突に起こった。
その時私は、一通りの職務を終え、午後のティータイムを楽しんでいた。最初に異変を伝えたのは、意外にも、安心と安全を心掛け迅速に情報を伝えます、国際共同放送局の午後のニュースであった。
その内容は次の通りだった。
『こんにちは、先ほどお伝えしました通り、今日午後――時ほど、レ連国王機がヴィルヘルム大公国沖で消息を絶ちました。国際統合警察機構および中央情報捜査省は事件と事故として現在捜索中です。では、次のニュースです…』
「はぁ!?」
前述からわかるかもしれないが、私は一切知らされていなかった。とりあえず、情報ならルーズヴェールが知っているかもしれないので、軍務卿執務室へ急いで駆け出した。
まだ王宮住まいなのは、ツッコまんでくれ。
「ルーズヴェール!どういうことだ!」
ついでに言い忘れていたが、軍務卿執務室は私の2つ隣の部屋というね。
だが、執務室にはルーズヴェールの姿はなかった。
確かにいないことを確認した私は、次に海軍参謀指令室がある部屋まで走り出した。よくよく見れば、兵士たちも走り回っている。
「ルーズヴェール!どういうことだ!」
「………」
「……。どうした?」
海軍参謀指令室にいたルーズヴェールは茫然というか愕然というか…そんな表情をしていた。
室内には、参謀たちはおらず、兵士もいない…ルーズヴェールだけの状態であったが…
「…あぁ…ヨシフ君…。聞いたかね?今の国際共同放送局の放送を…?」
「あぁ!聞いたぞ!どういうことなのだ?」
「私にもわからん。だが、一つ言えるのは、確かに伍長君の乗った飛行機がヴィルヘルム大公国沖で消息不明になったことだ…。最悪落ちているだろう…。」
「それは確かなのか?」
「…。確か、とは言えない。間違いなく飛行機はどの国の航空識別レーダーなどに引っ掛からなくなった。それはこの世界の航空機ではありえない。必ず引っかかるように設計されているからな…。原因はわからないが、今、空軍災害時及び緊急時捜索第3航空師団を近海に派遣している。それの報告を待つしか…。」
私達はお互い黙り込んだ。
そして、次に口を開いたのは…
「ヨシフ君、君は伍長君がどこへ向かうか聞いていないか?」
チャーチムであった。
いつの間にか、入り口のドアにもたれかかるように立っており、スーツにスーツ帽という服装にパイプ煙草を銜えていた。
「いや…。ちょっと待て!確か伍長は今朝…」
思い出せ!奴は何といった?!
確か今朝、偶然廊下であった伍長と共に朝食を食べているとき奴は…、
「『ポルトブルクトフ皇国から招待が来たからちょっくら行ってくる』そうか!ポルトブルクトフ皇国へ行くと確か奴は言ったんだ!」
「という事は!」
ルーズヴェールが世界地図を引っ張り出し、机の上で広げる。
その地図は、私が最初にこの世界に来て初めて知った世界の形を見た地図にそっくりだった。だが、数か所違う場所も発見した。まず、レッドヴェーレルリン諸島がレッドヴェーレルリン連合王国という表記になっていること、空路、海路、了解などが詳しく書かれていること…。
「つまり、伍長は、レ連からヴィ公経由でポ皇に向かうはずだ!という事はだな…ええっと…チャーチム!王宮地下滑走路から伍長の乗った飛行機が離陸した時間は何時ごろだった?!」
「そうだな。ちょうどその時私も地下滑走路にいたから…、午前11時ちょっとすぎだったはずだが…」
「そうか!ヨシフ君!私達がさっき聞いた国際共同放送局の放送では何時ごろにか?消息不明って言ってたか?」
「確か…午後―時といっていたが…」
私の言葉で確信を得たような顔をしたルーズヴェールは電卓のような小さな電子機器を取り出した。
「それは…?」
「軍需関係者軍事関係者御用達の計算機。特定の数字を入れたら、飛行機など様々なものの…うーん、どういえばいいかな…?まぁ詳しい説明は通販サイトで見て。お値段税込み2万1180円…。まぁそんなことはどうでもいいか。これで計算して……。チャーチム!おおよその位置がわかった。国情省に連絡してくれ!座標は――――、――――、――――だ!」
「了解」
チャーチムは、無線機の前で座り、何やら話していた。おそらくは座標を伝えているのだろう。
特にできることもないので、私は紅茶を入れにキッチンへと赴くことにした。
その時私は、一通りの職務を終え、午後のティータイムを楽しんでいた。最初に異変を伝えたのは、意外にも、安心と安全を心掛け迅速に情報を伝えます、国際共同放送局の午後のニュースであった。
その内容は次の通りだった。
『こんにちは、先ほどお伝えしました通り、今日午後――時ほど、レ連国王機がヴィルヘルム大公国沖で消息を絶ちました。国際統合警察機構および中央情報捜査省は事件と事故として現在捜索中です。では、次のニュースです…』
「はぁ!?」
前述からわかるかもしれないが、私は一切知らされていなかった。とりあえず、情報ならルーズヴェールが知っているかもしれないので、軍務卿執務室へ急いで駆け出した。
まだ王宮住まいなのは、ツッコまんでくれ。
「ルーズヴェール!どういうことだ!」
ついでに言い忘れていたが、軍務卿執務室は私の2つ隣の部屋というね。
だが、執務室にはルーズヴェールの姿はなかった。
確かにいないことを確認した私は、次に海軍参謀指令室がある部屋まで走り出した。よくよく見れば、兵士たちも走り回っている。
「ルーズヴェール!どういうことだ!」
「………」
「……。どうした?」
海軍参謀指令室にいたルーズヴェールは茫然というか愕然というか…そんな表情をしていた。
室内には、参謀たちはおらず、兵士もいない…ルーズヴェールだけの状態であったが…
「…あぁ…ヨシフ君…。聞いたかね?今の国際共同放送局の放送を…?」
「あぁ!聞いたぞ!どういうことなのだ?」
「私にもわからん。だが、一つ言えるのは、確かに伍長君の乗った飛行機がヴィルヘルム大公国沖で消息不明になったことだ…。最悪落ちているだろう…。」
「それは確かなのか?」
「…。確か、とは言えない。間違いなく飛行機はどの国の航空識別レーダーなどに引っ掛からなくなった。それはこの世界の航空機ではありえない。必ず引っかかるように設計されているからな…。原因はわからないが、今、空軍災害時及び緊急時捜索第3航空師団を近海に派遣している。それの報告を待つしか…。」
私達はお互い黙り込んだ。
そして、次に口を開いたのは…
「ヨシフ君、君は伍長君がどこへ向かうか聞いていないか?」
チャーチムであった。
いつの間にか、入り口のドアにもたれかかるように立っており、スーツにスーツ帽という服装にパイプ煙草を銜えていた。
「いや…。ちょっと待て!確か伍長は今朝…」
思い出せ!奴は何といった?!
確か今朝、偶然廊下であった伍長と共に朝食を食べているとき奴は…、
「『ポルトブルクトフ皇国から招待が来たからちょっくら行ってくる』そうか!ポルトブルクトフ皇国へ行くと確か奴は言ったんだ!」
「という事は!」
ルーズヴェールが世界地図を引っ張り出し、机の上で広げる。
その地図は、私が最初にこの世界に来て初めて知った世界の形を見た地図にそっくりだった。だが、数か所違う場所も発見した。まず、レッドヴェーレルリン諸島がレッドヴェーレルリン連合王国という表記になっていること、空路、海路、了解などが詳しく書かれていること…。
「つまり、伍長は、レ連からヴィ公経由でポ皇に向かうはずだ!という事はだな…ええっと…チャーチム!王宮地下滑走路から伍長の乗った飛行機が離陸した時間は何時ごろだった?!」
「そうだな。ちょうどその時私も地下滑走路にいたから…、午前11時ちょっとすぎだったはずだが…」
「そうか!ヨシフ君!私達がさっき聞いた国際共同放送局の放送では何時ごろにか?消息不明って言ってたか?」
「確か…午後―時といっていたが…」
私の言葉で確信を得たような顔をしたルーズヴェールは電卓のような小さな電子機器を取り出した。
「それは…?」
「軍需関係者軍事関係者御用達の計算機。特定の数字を入れたら、飛行機など様々なものの…うーん、どういえばいいかな…?まぁ詳しい説明は通販サイトで見て。お値段税込み2万1180円…。まぁそんなことはどうでもいいか。これで計算して……。チャーチム!おおよその位置がわかった。国情省に連絡してくれ!座標は――――、――――、――――だ!」
「了解」
チャーチムは、無線機の前で座り、何やら話していた。おそらくは座標を伝えているのだろう。
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