私達は仲良く異世界に転移されたけど国家建国生活は大変だそうですよ…

11月光志/11月ミツシ

伍長閣下目線、7章8話

「つまり、君たちは私達とは別の並行線上から来たといいたいのかね?」

私とヨシフは大会議室の中で事情を聞いている。

「ああ、いや少し違うかな。もしも君たちがこの世界に来ずに地球で普通に暮らしている世界からだけどな」

私が私たちにそう発言する。
紛らわしい…向こうの私をダミー私としようか。

「で、何の用で来たのだ?」
「ああ、簡単に言おう、わしらをかくまってくれんか」
「?なぜ」
「簡単な話だ。とある国家から指名手配されているのだよ…」

ダミー私が嘘くさい話をする。
ダミー私って…やっぱだめだな…。伍長にしようか…

「その国家とは?」
「ヴェレツィン連合公国。」

はて、そんな国家地球にあったかな…

「で、どこにかくまえばいいのだ?」
「そっちの私は国家元首だろ?無人島の一つを…」
「…考えておこう。」
「ありがたい」

私が私にお願いをするってなんかカオスだな…
そんなことを考えてると、ヨシフが手を上げた。

「質問いいか?後ろの君たちは誰だ?」

確かに伍長の後ろには男女数人がいるのだが。
まぁ、多分わかっているだろう。というか大体察していたのだが。

「この子らは私の子供たちだ…」

そこには、10代くらいの男女がいた。その数…5人。

「じゃぁ、この子たちのお母さんは…?」
「私よ、君にとっては指導者時代の時であった恋人覚えているか?」
「ああ」
「私は普通に出会って結婚したのだが、この子たちを出産し終えて、退院できると決まった次の日、容体が急変してな…」
「……もういい」
「そうか」

会議室の中の空気が若干重くなる。

「とりあえず、私、ヨシフ、ルーズヴェール、チャーチムの自宅建設予定島がある。そこでいいか?」
「わかった」

そして、事情聴取が終了し、彼らはヨシフの案内で明日、その島へと向かう。
会議室には私一人が椅子にもたれかかる形で座っていた。
疲れからか、うとうとしそうなので、私はそのまま自室へと向かった。

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