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私達は仲良く異世界に転移されたけど国家建国生活は大変だそうですよ…

11月光志/11月ミツシ

ヨシフおじさん目線、5章2話

自室に戻る。
といっても、自宅ではなく、国連本部内にあるホテル的なところであるが…
自室に戻った私は、国連より支給された私服を身に包み、国連製のウォッカが入った一升瓶を手に持ち部屋を出ていった。

「1192…ここか」

伍長閣下の部屋は1192号室、私の部屋は1185号室である。
玄関にはオートロック式の鍵で、専用の鍵か内側からしか開けることができない。
しかし、奴の部屋番号、1192いいくにとは…うらやましいような、そうでないような。

「わしだ、開けてくれんか」
「何の用だ?」
「一杯どうかね、いい酒を手に入れたのだよ」

奴が扉を開け、私は中へと入っていく。
一升瓶をテーブルに置くと、

「スレードウォッカ…?なんだそれ」
「さぁ、議長から国連製のウォッカだと聞いているが」

伍長の部屋の中で私たちはコップに水で割ったウォッカを注ぎ入れる。
椅子に座り、ウォッカを楽しんだ。

迂闊だった。
目の前に座っている、伍長君が頬を赤くし、べろんべろんに酔っぱらっている。

「やはやは、よじふぐん、ヒック!」

これだから酔っ払いの相手は嫌なんだよ。
しかし、伍長君にはウォッカはきつかったのかね。私には何にも感じないジュースだと思うのだが…
その後私は散々伍長に絡まれた挙句、やっと寝付いたころに早急に退散した。
翌日伍長から何があった聞かれたが、言葉を濁しておいた。

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