ハガルの雨

Huyu.

滅紫と鷹


 我が道を行くその後ろ姿
 
 幸せになんてなれないと思っていた
 間違っていると決めつけていた
 世間体ばかり気にしていた

 私が決して選ぼうとしなかったその道に君はいた

 道を踏み外してしまったんだ
 そう思った

 でも君はなぜだか輝いて見える
 未来の見えない自分の将来に囚われてなんていなかった
 今に生きている

 我が道を行く君のその横顔

 私の知らない世界を知っている君
 君の目にはこの世界がどんな風に見えているのだろう

 君の横顔をから探ろうとしたその時から
 私の心はもう君の虜になっていたんだ

 我が道を行く君のその瞳

 何も迷っていなかった
 何も持っていなかった
 何も失うものなんてなかった


 その姿はまるで青に舞う鷹のように
 勇ましく孤独であった

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