ハガルの雨

Huyu.

濃藍と振動


 かなってしまうそれは私にとって意味の無いものにかわった
 こわいこわい
 振動が私の空虚を揺るがす

 かなってしまったそれは私に何をもたらしたのか
 悲劇の主人公を想像してしまう自分がこわい

 自分がこわいこわい
 振動は私に優しく語りかける

 閉ざされた聴覚と共に襲いかかってくる周りへの恐怖のように
 それは私にいつまでもまとわりついてくる

 くだらない自己#憐憫__れんびん__#に惑わされる毎日にもう呆れてきたんだ
 自分を変えられるものならなんでも差し出そう

 そう思えない自分への嫌悪感がまた襲いかかる

 大丈夫だよ

 そんな言葉私の心には響かない

 大丈夫じゃない


 そうして
 また振動は、殺伐とした私の空虚に冷たい小石を投げ込んで優しく微笑む
 

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