冒険者は最強職ですよ?
もう守られるだけの僕じゃない 13
「ひぃ〜! 下を見るな下を見るな……」
現在僕は、城の八階目まで壁をよじ登って来ています! ちびりそう。
『ジン……さすがにちびったら引きますよ……』
「じゃあ女神様のために我慢します」
『お願いね!』
「にしても高い……この階には敵は居ますか?」
『いないけれど、どうしても侵入する時に音が出てしまうからもう少し上へ行きましょう』
「そうですね……」
それから、最上階の十階まで登り、窓ガラスが外れないかを試みる。が、かなり頑丈にできており、外すことは不可能だった。
「これ剣で綺麗に斬れませんかねぇ?」
『わからないけれど、やってみる価値はありそうね!』
「わかりました!」
ジンは、ダネットから授かった二刀の剣の内、一つ剣を手に持つと、なるべく音を立てないように静かに、窓ガラスを円状に斬り抜く。
斬り抜いた窓ガラスを外し、城内へ侵入に成功すると、早速ウルフ達の救出へ向かう。
ウルフ達がいるのは、一階部分であり、暴走族の部下達が見張りをしているのは一階にから四階にかけてまでだった。
ジンは、念の為に各階を隈無く探索し、逃げ遅れた人が居ないか探すが、特に誰もいなかった。
「てゆうか、ここって王様と勇者の意見で建てたんだよな? その肝心な王様が居ないのはなんでなんだろう? 勇者はまだわかるけども……」
『そうねぇ……勇者はまだ会議中みたい。と言っても、会議というよりはおしゃべり会ね。遊んでるもの。王様は……オーキの王と酒を飲んでいるわ。オーキの国のレガン町のお城で』
「何やってんだよ王様! 魔法で監視してるんだろ!? こんな緊急時に何やってんだあほくせぇ!」
『あ、あれは……!?』
「ど、どうしたんですか!?」
『あれは、この世界でもかなり貴重なお酒! くぅ〜、飲みたいわぁ〜!』
「やっぱりあんたはバカ女神だった!」
なんやかんやで五階まで降りてくると、一度深呼吸をしてから、ゆっくりと伏せながら階段を降りていく。
『ジン、この階を降りてすぐの所に二人いるわ。多分眠くて気が緩んでいるから仕留めなさい』
「は、はいわかりました……」
き、気が緩んでるって……そんな事までわかるのか……女神すげぇ……
『褒めてもなにもでませんよぉ!』
声が弾んでますよ。嬉しいんですね?
ジンは敵がすぐ近くにいて声には出せなかったが、心の中の声を女神が聞いたらしく、そのおかげで女神は機嫌上々だ。
「ふわぁ〜。俺らもうすぐ見張り交代じゃね?」
「そうだなぁー。ウルフの女達と遊んでもらいにいこうぜ〜?」
「馬鹿だな〜。さっきそれで何人か怪我してるんだぞ?」
「まじか! ウルフ恐るべし」
そんな会話を聞きながら、ウルフ達が無事だということが分かったところで、ジンは二人の後ろへ音もなく近寄り、気絶させる。
「まずは二人っと。女神様〜、三階には何人います?」
『そうねぇ……階段を降りたところに二人と、各部屋に二人ずつ……それは多分休憩してる人達ね。階段の二人を無力化したらここの階に持ってきて隠しておくのがいいかもしれないわ』
「わかりました! 部屋にいるのは無死でいいんですね?」
『いいですよ。時間がないので早くケリをつけた方がいいですので』
「了解です」
そして、三階の見張りも難なく無力化し、四階へ運んで、先ほど無力化して隠しておいた見張りの所へ隠す。
「よしっと。残るは二階と一階です。女神様、敵の状況は?」
『二階は三階と同様ね。一階は……ウルフ達集団を囲む形で五人の見張り、それと玄関に二人、階段に二人、あとはその階にある各部屋に二人ずつよ』
「二階は問題ないですが……一階は少し難しいですね……」
『大丈夫よ。多分ここに配備されている冒険者はあまりレベルは高くないわ。精々100前後といったところよ』
「いやいや、充分高いですよ……」
『何を言ってるの? 今のあなたのレベルは推定で200前後よ?』
ジンは、突然告げられたその事実に、大声を出しそうになるが、ギリギリのところで口を両手で覆い隠す。
「えぇ……危うく大声を出して見張りにバレるところでした……そんなに高レベルだったんですね……で、もですよ? 冒険者って他の職業と比べてステータスはかなり劣るんじゃなかったんですか?」
『いいえ、貴方は別よ。なんてったって私が力を貸してるのですから!』
「そうだったのですか……まぁいいです。そろそろ助けに行きます」
そうして、二階の敵を無力化する。途中気づかれそうになったが、なんとかクリア。あとは一階のみ。
「よし……見張りに視認不可能な速さで動きたいのですがいけますか?」
『相手のレベルは低いから全力で動けば視認は不可能よ。まずはウルフの周りの五人。次に階段の二人。そして玄関の二人を無力化よ。その後は各部屋に残った見張りを無力化。この作戦でお願いね!』
「わかりました!」
ジンは、女神に言われたとうりに動き、全力で一階の見張り達を気絶させていく。
そして、三階から一階までの、各部屋の見張りも素早く気絶させると、気絶させた全見張りを二階の広間へ集める。
「ここで、眠ってろよっと」
そして一階へ行き、ウルフ達に「助けに来ましたよ!」と言うと、何故か抱きつかれ次々と頬にキスをされる。
そして、礼を言うと、ウルフ達は外にいる暴走族にバレないようにウルフハウスへ戻っていった。
まぁ、なんだ。キスは嬉しいなぁ!
『ジンのバカ!』
現在僕は、城の八階目まで壁をよじ登って来ています! ちびりそう。
『ジン……さすがにちびったら引きますよ……』
「じゃあ女神様のために我慢します」
『お願いね!』
「にしても高い……この階には敵は居ますか?」
『いないけれど、どうしても侵入する時に音が出てしまうからもう少し上へ行きましょう』
「そうですね……」
それから、最上階の十階まで登り、窓ガラスが外れないかを試みる。が、かなり頑丈にできており、外すことは不可能だった。
「これ剣で綺麗に斬れませんかねぇ?」
『わからないけれど、やってみる価値はありそうね!』
「わかりました!」
ジンは、ダネットから授かった二刀の剣の内、一つ剣を手に持つと、なるべく音を立てないように静かに、窓ガラスを円状に斬り抜く。
斬り抜いた窓ガラスを外し、城内へ侵入に成功すると、早速ウルフ達の救出へ向かう。
ウルフ達がいるのは、一階部分であり、暴走族の部下達が見張りをしているのは一階にから四階にかけてまでだった。
ジンは、念の為に各階を隈無く探索し、逃げ遅れた人が居ないか探すが、特に誰もいなかった。
「てゆうか、ここって王様と勇者の意見で建てたんだよな? その肝心な王様が居ないのはなんでなんだろう? 勇者はまだわかるけども……」
『そうねぇ……勇者はまだ会議中みたい。と言っても、会議というよりはおしゃべり会ね。遊んでるもの。王様は……オーキの王と酒を飲んでいるわ。オーキの国のレガン町のお城で』
「何やってんだよ王様! 魔法で監視してるんだろ!? こんな緊急時に何やってんだあほくせぇ!」
『あ、あれは……!?』
「ど、どうしたんですか!?」
『あれは、この世界でもかなり貴重なお酒! くぅ〜、飲みたいわぁ〜!』
「やっぱりあんたはバカ女神だった!」
なんやかんやで五階まで降りてくると、一度深呼吸をしてから、ゆっくりと伏せながら階段を降りていく。
『ジン、この階を降りてすぐの所に二人いるわ。多分眠くて気が緩んでいるから仕留めなさい』
「は、はいわかりました……」
き、気が緩んでるって……そんな事までわかるのか……女神すげぇ……
『褒めてもなにもでませんよぉ!』
声が弾んでますよ。嬉しいんですね?
ジンは敵がすぐ近くにいて声には出せなかったが、心の中の声を女神が聞いたらしく、そのおかげで女神は機嫌上々だ。
「ふわぁ〜。俺らもうすぐ見張り交代じゃね?」
「そうだなぁー。ウルフの女達と遊んでもらいにいこうぜ〜?」
「馬鹿だな〜。さっきそれで何人か怪我してるんだぞ?」
「まじか! ウルフ恐るべし」
そんな会話を聞きながら、ウルフ達が無事だということが分かったところで、ジンは二人の後ろへ音もなく近寄り、気絶させる。
「まずは二人っと。女神様〜、三階には何人います?」
『そうねぇ……階段を降りたところに二人と、各部屋に二人ずつ……それは多分休憩してる人達ね。階段の二人を無力化したらここの階に持ってきて隠しておくのがいいかもしれないわ』
「わかりました! 部屋にいるのは無死でいいんですね?」
『いいですよ。時間がないので早くケリをつけた方がいいですので』
「了解です」
そして、三階の見張りも難なく無力化し、四階へ運んで、先ほど無力化して隠しておいた見張りの所へ隠す。
「よしっと。残るは二階と一階です。女神様、敵の状況は?」
『二階は三階と同様ね。一階は……ウルフ達集団を囲む形で五人の見張り、それと玄関に二人、階段に二人、あとはその階にある各部屋に二人ずつよ』
「二階は問題ないですが……一階は少し難しいですね……」
『大丈夫よ。多分ここに配備されている冒険者はあまりレベルは高くないわ。精々100前後といったところよ』
「いやいや、充分高いですよ……」
『何を言ってるの? 今のあなたのレベルは推定で200前後よ?』
ジンは、突然告げられたその事実に、大声を出しそうになるが、ギリギリのところで口を両手で覆い隠す。
「えぇ……危うく大声を出して見張りにバレるところでした……そんなに高レベルだったんですね……で、もですよ? 冒険者って他の職業と比べてステータスはかなり劣るんじゃなかったんですか?」
『いいえ、貴方は別よ。なんてったって私が力を貸してるのですから!』
「そうだったのですか……まぁいいです。そろそろ助けに行きます」
そうして、二階の敵を無力化する。途中気づかれそうになったが、なんとかクリア。あとは一階のみ。
「よし……見張りに視認不可能な速さで動きたいのですがいけますか?」
『相手のレベルは低いから全力で動けば視認は不可能よ。まずはウルフの周りの五人。次に階段の二人。そして玄関の二人を無力化よ。その後は各部屋に残った見張りを無力化。この作戦でお願いね!』
「わかりました!」
ジンは、女神に言われたとうりに動き、全力で一階の見張り達を気絶させていく。
そして、三階から一階までの、各部屋の見張りも素早く気絶させると、気絶させた全見張りを二階の広間へ集める。
「ここで、眠ってろよっと」
そして一階へ行き、ウルフ達に「助けに来ましたよ!」と言うと、何故か抱きつかれ次々と頬にキスをされる。
そして、礼を言うと、ウルフ達は外にいる暴走族にバレないようにウルフハウスへ戻っていった。
まぁ、なんだ。キスは嬉しいなぁ!
『ジンのバカ!』
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