花
同棲
あの涙からしばらく経ち、僕は新しい彼女と専門学校を卒業と同時に同棲を始めた。
名前はゆき
「出来るか出来ないかじゃない、一緒にいたいかいたくないか答えてくれ」
これが同棲のきっかけだった。
あれから春香とは連絡が途絶えたままだったが気にしなかった。
同棲する場所は泉町にしよう。
そんな期待の方が大きかったのかも知れない。
お金はなかったけどそこそこ幸せな生活が続いた。
ハムスターのマロンを飼い、旅行に行き、一緒に過ごす毎日が幸せな生活だと思っていた。
最初のうちは。
次第に増える喧嘩。
「どうして私が家事をやらなきゃいけないの!?」
「家事くらい出来ないと恥ずかしいじゃん」
「どうしてうちは貧乏なの?」
「もう貧乏は嫌だよ」
そんな生活が続いていた。
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