本日は性転ナリ。
172.ベイちゃん
「あ、それ昨日言ってたクマのぬいぐるみ??」
レイちゃんは抱きかかえていたふわふわした大きめのクマのぬいぐみをガラスに近づけた。
『ボク、クマのベイだよっ♪』
「可愛いねぇ!!ベイちゃんかぁ♪レイちゃんをよろしくねっ♪」
すると病室のドアが開き稚華さんがやってきた。
『アレっ?稚華さん入ってきちゃっていいのっ??』
『超〜ッ特別だってさ♪外で待ってたら先生が。その代わり超〜ッ細かい事言われたけどねッ♪あ、そのぬいぐるみだって本当はダメみたいだけど超〜ッ特別に許可もらったんだよ♪』
ま、病院側も負い目があるってコトか。
この日、女4人ガールズトークが炸裂し、あっという間に面会終了の時間となってしまった。
『また来るねぇー♪』
「あの服買ってくるからねぇー♪」
『2人ともホントありがとねっ♪明日は私直接ココ来るからねっ♪』
「うんっ♪それじゃぁおやすみっ。またねっ♪」
部屋を出て静寂な廊下をコツコツと音を立てて歩いていく。
『あーっ楽しかったぁー♪』
「楽しかったね♪明日早速服見に行こうねっ♪」
そんな会話が白い廊下や壁に吸い込まれて消えた。
翌日、私たちはショッピングセンターでレイちゃんの服を買って病室へとやってきた。
『わぁー♪可愛いッ!!ねぇ!先生に早くこっちに持ってきてもらってよッ♪』
レイちゃんはとても喜んでそう言った。
稚華さんも本当に嬉しそうで…よかったな♪
『着替えるから外で待っててね♪』
この部屋には仕切られたスペースが無い。部屋の造りも埃が溜まらないよう、徹底的に整備されているのだ。
私もトイレが部屋の隅に置いてあるのを見たときはビックリした。しかし、それが無菌室なのだと先生は言った。
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