本日は性転ナリ。
163.目覚め
稚華さんが見つめるその先に、1枚のガラスを隔ててレイちゃんの姿を見た。
ベッドの上のその身体は力無く布団に横たわり、完全に"隔離"されたその部屋はレイちゃんの容態の悪さを視覚的に私へ知らしめた。
私に気づいた稚華さんが寂しげな笑顔でこちらを見る。
『嶺…寝てるんだ。可愛いだろ。』
返す言葉が見つからない。稚華さんの目から静かに流れ落ちた雫が服へと染み込んで消えた。
『嶺さぁ…私にすぐ嘘つくんだ。こんな大事な事すら私に隠して…』
私は静かに稚華さんの隣へ座った。
『ほら、嶺笑ってるでしょ?あれだってきっと無意識に私に心配掛けないように頑張ってるんだよ。』
「稚華さん…」
『たった2人の家族なのに…もっと頼って欲しかった…』
ぽたぽたと服に染み込み続ける雫が私の胸を締め付ける。
「レイちゃんは、稚華さんに心配掛けたくなかったんだね。」
『でもさぁ!2人だけなんだよ?私には嶺だけなんだよ…』
するとガラスの奥から微かな声が聞こえた。
『姉ちゃん…おはよ。』
視線を移すとベッドから上体を起こし、こちらへゆっくりと手を振るレイちゃんの姿が見えた。
『嶺ッッ!!大丈夫なの?!無理せずに寝ててよっ!!』
するとレイちゃんは落ち着いた様子で辺りをゆっくりと見回す。
『ここ…病院のムキンシツってとこだよね??…思ったより早く来ちゃったな。』
その言葉から察するに、遅かれ早かれ自分がこの場所に来ることを分かっていたという事だろうか。
『嶺…いつから自分の身体のコト知ってたの…??』
レイちゃんはフッと微笑み下を向いた。
『ずっと前。病院に行って検査受けたら"メンエキリョクが低下してきてる"って。黙っててゴメンね。私、なんとかなるかなーって思ってて。』
すると稚華さんは立ち上がりガラスに両手を叩きつけた。
ベッドの上のその身体は力無く布団に横たわり、完全に"隔離"されたその部屋はレイちゃんの容態の悪さを視覚的に私へ知らしめた。
私に気づいた稚華さんが寂しげな笑顔でこちらを見る。
『嶺…寝てるんだ。可愛いだろ。』
返す言葉が見つからない。稚華さんの目から静かに流れ落ちた雫が服へと染み込んで消えた。
『嶺さぁ…私にすぐ嘘つくんだ。こんな大事な事すら私に隠して…』
私は静かに稚華さんの隣へ座った。
『ほら、嶺笑ってるでしょ?あれだってきっと無意識に私に心配掛けないように頑張ってるんだよ。』
「稚華さん…」
『たった2人の家族なのに…もっと頼って欲しかった…』
ぽたぽたと服に染み込み続ける雫が私の胸を締め付ける。
「レイちゃんは、稚華さんに心配掛けたくなかったんだね。」
『でもさぁ!2人だけなんだよ?私には嶺だけなんだよ…』
するとガラスの奥から微かな声が聞こえた。
『姉ちゃん…おはよ。』
視線を移すとベッドから上体を起こし、こちらへゆっくりと手を振るレイちゃんの姿が見えた。
『嶺ッッ!!大丈夫なの?!無理せずに寝ててよっ!!』
するとレイちゃんは落ち着いた様子で辺りをゆっくりと見回す。
『ここ…病院のムキンシツってとこだよね??…思ったより早く来ちゃったな。』
その言葉から察するに、遅かれ早かれ自分がこの場所に来ることを分かっていたという事だろうか。
『嶺…いつから自分の身体のコト知ってたの…??』
レイちゃんはフッと微笑み下を向いた。
『ずっと前。病院に行って検査受けたら"メンエキリョクが低下してきてる"って。黙っててゴメンね。私、なんとかなるかなーって思ってて。』
すると稚華さんは立ち上がりガラスに両手を叩きつけた。
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