今日も俺は採取系の依頼をこなす。

ノベルバユーザー69231

チートスキルかも?

足元が急に光始めた。
下を向くと、アニメで見たような魔法陣が浮かび上がっていた。
光の正体が分かった。
徐々に光が強くなっていき、下を向いていられなくなる。
しばらくすると、魔法陣から出る光が自分中に取り囲み、光の柱を形成した。


女神の”気を付けて。いってらっしゃい。”というのをお別れの言葉を聞くと、目を閉じこれからの生活に思いを馳せた。すると急激に眠気が襲ってくるのを感じ、だんだんと強くなっていく。








・・・
気が付くと、自分は大きな木に寄り掛かって、横になっていた。
ぼんやりとした意識の中で辺りを見回してみるが、木がそこら中に生えている森のような場所にいることが分かった。


しばらくして、自分の意識が完全に覚醒する。
もう一度辺りを見回すが、この辺りには、俺の他に誰もいないらしい。
そういえば、遠回しに誰もいない場所に送みたいなことを言っていた気がする。


誰もいないことが分かっているので、体を覚ますために一度伸びをした。
その後、ゆっくりと立ち上がった。

気持ちも体もだいぶ落ち着いたので、女神との会話を振り返ってみる。

そういえば・・・、
力の他にもある程度はステータスを上昇させるみたいなことを言っていたはずだ。
職業も魔導士変わっているだろう。
そう思って、とりあえずは、【ステータス オープン】と唱えて、俺の今の状態を確認しようとした。



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村田壮郎 男 17歳
レベル*1
職業*魔導士1
筋力*20
体力*30
物理耐性*25
敏捷*20
魔力*45
魔力耐性*30
職業アビリティー*魔力上昇:小
魔法技能*『水』
祝福ギフト*『言語理解・翻訳』 『鑑定』 『隠蔽』
固有魔法エクストラゼロ
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こんな感じに変化していた。
職業が魔導士というだけあって、魔力と魔力耐性の上昇値が高い。
他のステータスは、一律で5上昇している。
5という変化でどれくらい強くなったかはよくわからないが、それほどの実感もないため、あまり大きな変化じゃないだろう。
魔法技能に『水』そして、 祝福ギフトに『鑑定』と『隠蔽』が追加されている。
『鑑定』と『隠蔽』は異世界転移でもらえるスキルの中では、お約束のようなものだし、流石に固有魔法エクストラだけが、攻撃手段なのは心もとないと感じたのか、1つではあるが、魔法技能を追加してくれたのだろう。異世界転移様様のありがたい援助だ。
最後まで話を聞かなかったことを少し申し訳なく思いながら、”女神様”に心の中で、感謝をした。




まあ、とにかく今は魔法が試してみたい。
そう思って、動き出そうとすると、まるでご都合主義のように、魔物が1匹飛び出してきた。
全体的に緑色の体を持ち、異世界物の定番であるエルフの特徴の1つであるような長い耳が特徴で、トロールのように鼻が長く醜悪の顔をした魔物である。
そう、こいつも異世界物の定番であるゴブリンだ。
右手に魔法使いが持つような持つところが細く、先端は丸っこく太いそんな棒を持っている。

ステータスはこんな感じだった。

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ゴブリン 
レベル*4
筋力*20
体力*20
物理耐性*25
敏捷*10
魔力*1
魔力耐性*5
魔法技能『火』
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どうやら魔物には、個人名や職業がないのかもしれない。
名前がゴブリンのゴブリンなのかもしれないが、きっとそんなことなないだろう。
ヒューマンという名前の人間がいたら、会ってみたい。さらに、魔物に親子関係や名前を付けるだけの知能がるのかさえも疑わしい。


何にせよ、よくあるゲームやアニメのゴブリンといえば、群れで行動していることが多い。
この世界でもそうかは分からないが、ちょうどよかった。
(さすがに、いきなりたくさんの魔物と戦うのは厳しいよね・・・。)
そう小さつぶやき意識を前に戻した。

すると、さっきまで遠くにいたはずのゴブリンが、手が届く距離まで、接近していた。
どうやら、考え込んでしまっていたらしい。

ゴブリンが手に持っている棒を振りおろしているのが見え、後ろに跳んだ。
結果から言うと、失敗した。
木にぶつかって、無防備になっているところにゴブリンが振り下ろした棒が直撃する。

意識がとびそうになるのを、歯をくいしばって耐えて、今度は右に移動する。
敏捷が高いのを活かし、ある程度距離をとってから、一息ついた。
ぶつかったタイミングで、HP-9 21/30という数字が頭をよぎった。
どうやら、HPは別にあるらしい。
ステータスを見たときには、どこにもそれらしいことは書かれていなかったはずだ。

また思考の渦に呑まれそうになるのを、頭を振って必死に耐えた。
今度はまだ、ゴブリンと俺の間に少し距離がある。
魔法を発動させようと、右腕を伸ばしゴブリンの方に向けた。

すると、頭の中に突然ある文句が浮かび上がってくる。
【ロード オブ ゼロ】
頭の中に浮かび上がった文句を、少しゆっくりめに詠唱する。

ゴブリンはもう一度手の届く距離まで来ていたが、今度は攻撃されることはない。
詠唱が終わると、ゴブリンの姿が大きくブレたかと思うと、跡形もなく消えたのが見えた。
魔法が発動したと思われる瞬間、MP-0 50/50という数字が頭をよぎっていた。


ゴブリンが跡形もなく消えたために、死んだのか、どこか別の場所にとばされたのかは、はっきりしないが、とりあえずの脅威は去ったと思う。
そう思って、俺はさっきまでゴブリンがいた場所まで、歩いて近づいてみる。
しゃがんで土を触ってみるが、暖かい感触もなく、周りの土と違った様子もない。
また、近くに生えている木を見てみるが、傷ついた感じもなく葉も枯れている様子もない。
あたりを見回しても、特に変化はない。
原子分裂ならかなりの熱量が出るはずだし、ものすごい速度で腐敗したのなら、土は変色するはずだし、葉も枯れているはずだ。また、消える前に大きくブレたことから、別の場所に転移した可能性が高いと考えるが、ゼロという名前や詠唱文句から、転移魔法と考えるのはしっくりこない。
”それが魔法だ。”と割り切ってしまえばそれまでだが、それでは納得しきれないこともある。
未知の現象が起きたときに、”それはすべて幽霊の仕業だ。”と言われて、納得できる現代っ子が何人いるか。それに”魔法が使える”と”魔法の正体を知ってて使える。”では大きく応用性が異なってくるだろう。


いろいろ考える時間もっと欲しかったのだがそうもいかないようだ。
さっきのゴブリンとの戦闘の最中に割とマジで危険を感じたからであろうか、どうやら感覚が鋭くなっているらしい。”思考の渦に飲まれ前が見えなくなる”ことはなく、少し先の脅威に気付くことができた。




少し先にいるのは、ゴブリンズだ。
木がたくさんあるおかげで、まだあいつらには俺の姿をとらえられていないようだ。
とりあえず確認できるのは3匹いるが、木のせいで、俺もあいつらの数を正確にとらえられているとは限らない。見つかる前にこの場から離れてもいいが、魔法を試してみたいし、俺の方が敏捷が高いと思うので最悪、逃げ切れる気がする。念のために5匹以上確認したら、即逃げるを選択するとしても、ゴブリンズが来るのを待つよりは俺の方から出向くほうがいいと思って、ゴブリンズの方へ数歩踏み出したところでゴブリンズも俺に気づいたようだ。まだ、それなりに距離があると思うのだが気づかれた理由は簡単だ。さっきから何度も確認している通りにこの場所には木がたくさんあるわけで、そうなると落ち葉や小枝もたくさんあるわけで、そうなると歩くたびにポキポキやカサカサと音が鳴る訳だ。
先にこちらが気づいたのも、カサカサと音が聞こえたからだというのを忘れていた。

ゴブリンズは初めに確認できた3匹だけらしい。
俺に気づくと一斉に走り出した。
容姿は先程と変わらずにゲームやアニメで見るものと酷似している。
持ち物は違って、1匹は剣と盾を持って、残り二匹は何も持っていない。
『鑑定』が発動してゴブリンズのステータスが見た。
わかりやすいように俺との距離が近い順にA、B、Cと頭の中で整理する。



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ゴブリン A
レベル6
筋力*30
体力*25
物理耐性*25
敏捷*15
魔力*5
魔法耐性*15
魔法技能『火』
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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ゴブリンB
レベル*4
筋力*25
体力*15
物理耐性*20
敏捷*10
魔力*3
魔法耐性*10
魔法技能『土』
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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ゴブリンC
レベル*3
筋力*15
体力*10
物理耐性*20
敏捷*10
魔力*1
魔法耐性*5
魔法技能『土』
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
成長したためなのか、どのように生まれてくるのかは見当もつかないが生まれたときからなのかは、わからないが、同じ種類の魔物だからと言って、ステータスやレベルが一律じゃないらしい。
ゴブリンズの方から俺の方へ向かってくるので、慌てることなくある言葉を発した後に歩き出した。
前に出てきたレベル4の奴とゴブリンBを比べると、Bは筋力・魔力・魔力耐性は高くなっているが、体力・物理耐性は低くなっている。だが、すべてのステータスを足すとどちらも同じくらいになるために、同じレベルではバランスが違ってくるだけなのか。
そして、これは当然といえば当然だが、レベルによって、ステータスは増加・減少するらしい。レベル1の差では、いくつかの項目は同じ数字だが、勝っているものは1つもなかった。
また、レベル2の差では、数字が同じ項目はなく、魔力を除いて、5以上も離れていた。
その5という数字がどのくらい違うかというと、Aだけが装備を付けていたり、本気で走っているかどうかは分からなかったりではっきりとは言えないが、BからみたAの相対速度は、こちらに向かってくる向きを正として考えると、約+3cm/sくらいだった。見た感じなので何とも言えない。
・・・




(ふーっ)
こんなにもゆっくりと考えていられるのは、奴ら5回は殴られて又死んでしまったためだとかは考えたりは・・・、しない。まずゴブリンを処理できたのを確認した後だったからだ。
勉強を一区切りつけた後に吐く息と似た息を吐きながら、ゴブリンCが居た場所を前と同じように確認してみる。
やはり周りには変化が見られない。
AやBの周りもそうだった。
やはり”魔法は魔法”と片付けるしかないのかとあきらめかけつつも、その選択から逃げるようにゴブリンズを消す前のことをもう一度思い出す。
MP-0 50/50という数字が頭をよぎっていたころのことだ。
自分は魔力45なはずなので、魔力とMpは別物のだと考えられる。
MPは魔法を使うごとに頭をよぎったのでおそらくおなじみのマジックポイント、所謂”魔力残量”を表していんだと思う。
また、最初の戦闘で攻撃を受けたときにHPが頭をよぎったので、これもまたなじみのある通りにヒットポイント、所謂”生命残量”のことだろう。

そうなると、ステータスにある体力はまだわかるが、魔力の数字は何を表しているんだろうか。
また、なぜMPとHPはステータスには載っていないんだろうとか、気になることが増えた。
ここでひたすらに考え抜くのも悪くはない。だが話し相手がいない今、ある結論を出したところで確認できないのだからとりあえず置いておこう。また、暇な時間に考えればいいだろう。


そして、はっきりしたことが1つある。
つまりゼロはいわゆるチート能力ということだ。

魔法の原理だのステータスの仕組みだのを考える前に、これから生きていけるのかという最大の疑念にとりあえず肯定的な考えを持てそうだ。魔物がいて、女神さまは子の世界はアニメや小説のような世界だと言っていた。つまり当然あるはずの”冒険者ギルド”に在籍して、このチート能力で次々と魔物を刈ればお金もたくさん手に入り、安定した生活を送れるはずだ。ハーレムも作れる。


さらに、今回のゴブリンズの退治で考えもしなかったことが偶然にも分かったので、とりあえず今はよろしとしておこう。
発見できたことは所謂”呪文改変”といわれるようなことだ。


もともとゴブリンズに向けた言葉とは、戦闘合図の決め台詞のように放った言葉だった。
【消してやる】というゼロという魔法の名前にちなんだ、中二病のような言葉だった。

その言葉で魔法が発動するとは思わなかった。
MPのという文字と数字が頭をよぎり、ゴブリンズが大きくブレたときには思はず目を見開いた。
が、ゴブリンズが消えてから数瞬のうちに自然と冷静になれた。


【ロード オブ ゼロ】といちいち区切りをつくって言うよりも【消してやる】と一言で言い切ってしまうが戦闘時に有利なのは間違いない。
これが”転移者特権”なのか誰にもできる”一般技術”なのかはわからないが、早期にこれを気づけたのは幸運だ。こちらの世界に来て浮かれていたのだろうか、いま振り返れば恥ずかしいだけの言葉を言ったあのときの自分に感謝だ。

今まであったのはゴブリンだけだが、それなりに敏捷が高い敵もこのあたりにいないとは言い切れない。
そんな敵と出会い、詠唱中に攻撃されることだけが、この魔法の今のところの唯一の弱点といえるだろう。最もこの事は、たぶんすべての魔法に共通する弱点であろうが・・・、
詠唱が短くなれば、詠唱するリスクが減る。いろいろ試してみる必要があるかもしれない。









輝かしい未来、まあ輝きすぎるのは女神さまの話によれば禁止されているが、を感じた。
これからの生活の事を思い、目を閉じる。

すると突然、風が吹いた。
ヒューヒューという音が”英雄”に送る冷やかし?のように感じた。

理由もなくそう感じた。


























































やっと異世界転移できました。
固有魔法エクストラのチート説明会でした。
まだチートな部分は増えて来ると思いますが、・・・
よろしければ、エクストラという単語の意味を調べてみてください。
そんなの知っているよ。という方は固有魔法のルビがエクストラなのかわかっていただけていると思います。

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