Crowd Die Game

織稚影願

エピローグ・嵐の後

翌日、俺たちはナードの死体を森の中に埋め、墓を作った。
そして今は、墓参り中だ。
「ナード……約束は絶対守る。だから……安心して逝ってくれよな」
「ナード、僕、強くなるから。だから………見守ってて……」
「ごめんね、ナード……私がいらないことしたばかりに………ごめんね……」
みんなが口々にナードの死を悼んでいた。
ナードの死は、たしかに大きい。
だが、この死を乗り越えなければ、このゲームで先に進むことは出来ない。そう思って、この墓参りをすることにした。
「もう止まることなんてできねぇんだもんな……」
俺は独り言のようにそう呟いた。

「──よし、もう行くぞ」
俺の声を聞き、みんなは合掌する手をおさめた。
拠点へ向かって歩いていると、ふと、ナードの声が聞こえたような気がした。
───生きろ。ずっと、見守っているぞ───
そんな声が………聞こえた気がした。

─第1巻完結─
第2巻へ続く。
次は第2プロローグから始まります。

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