天界での僕は神様の旦那?

氷月 誠

第三話 天敵登場?

「侵入者を確認しました!」

俺と女神はその言葉を聞き直ぐに外に出た。どうやら本当にやばいらしい女神の部下達が慌てふためいている。

「侵入者は現在こちらに進行中」

「私のところにでもきているようだな」

私はその発言についつい言葉を出してしまった。

「心当たりでもあるんですか?」

「あるにはあるのだが。お前には会わせたくない奴だ…少し物陰に隠れといてくれないか?」

そこまで気にすることはあるだろか?
本当に誰なんだろ?そんなことを考えていると。

「お〜い、アルテミス」

「何の用だオルフェウス」

「なんだ、そんなに怒ることないじゃないか?」

「皆をこんだけ巻き込んどいて怒るなという方がおかしいと思うが? まぁお前はそういうやつだからな」

「ふーん、今日はあんま怒んないんだね?」

「怒るのも疲れるからな」

「まぁそんなことよりあの事考えてくれた?」

あの事?なんのことだろか。

「婚約のことか」

「もうそろそろいいんじゃないか?」

「何度来てもお前とは婚約はしないと言っているだろう」

「しかし、僕の出した条件は忘れたわけじゃないでしょ?」

「私が3年の間に相手を見つけれなかったら婚約と言うあれか?あんなものは条件とは言わん」

「しかし、君は契約書にサインしただろう」

「私が酒を弱いのをいいことに酔わして無理やり書かせたくせにか」

「まぁサインしてしまったものはしょうがない」

「期限まであと3日だ」

「まぁそう焦るなお前に嫁ぐ事など絶対にありえんからな」

「なんだい、その言い草はじゃあ婚約する相手でも見つけたか?」

「そ、そ、そ、そんなことはないが…」

「ん?その反応何か怪しいな?」

「なっ、なんでもない」

「そういえばさっきからずっとそこの物陰に隠れている人間は誰なんだい?」

何故か俺の居場所がすぐさまバレる事になろうとは相手も神だと言う事をよく痛感した。

「なるほどそう言うことか」

「べっ、別に誰を好きになろうが構わないだろ」

「まさかねぇ、あの純潔の神と言われた君がこんな人間に惚れるだなんて…」

「こんな…だと?」

僕が、反論する前に女神の方が早く言葉を発した。

「ん?」

「次そんなこと言ってみろお前の頭を弾き飛ばすぞ!」

「そんなことできるの」と俺はついつい驚愕の顔をして女神の方を見た。

「お、お前にはそんなことはしない…」

ほ、本当だろうか。もし、旦那になるのを断って機嫌を損ねたら一生首から上が無いんじゃないだろか。などと不安しか残らない俺の思考にオルフェウスはすぐさま釘を刺して来た。

「まぁ君がもし機嫌なんてものをそこねたら首から上どころか体がバラバラだろうね」

そんな事を笑って言うな!俺の心臓は今にも破裂しそうなぐらい鼓動は早くなっていた。

「まぁ冗談はさておき俺との事を考えといてくれよ。はっはっは。じゃあまた来る」

「一生来るな!」

女神のその言葉に俺も大賛成だ!そうだそうだ!もう二度と来るな!
あんなふざけた奴、何回も来てたら俺の心臓がもたなくなる。

しかし、帰り際にあいつから飛んで来た言葉に俺は戦慄した。

「お前なんかが彼女の横に立つ事があっていいはずがないだろう…」

その狂気に満ちた言葉は今までの俺に神という事を自覚させるには十分すぎた。
あいつは俺にだけ聞こえてくるように言って帰っていった。

「どうしたそんな怖い顔をして」

「いやなんでもないです女神様」

「そうか」

「いやそれよりあと3日って」

「まぁ気にすなるなお前には関係のない話だ」

その言葉に何か引っかかりつつも俺と女神は一旦部屋に戻ることにした。

「お茶でも入れますか」

「あぁ、頼む」

「どれにしますか?女神様」

「ダージリンを頼む。あとその女神様はよしてくれわたしにはアルテミスと言う名前がある敬語も無しだ。」

「そんな!呼び捨てなんて」

「いや、これはある種の命令だ気にするな」

いやいやいや、気にするわ!
そんな恐れ多いこと小心者の俺にできる訳ないだろ。せめてアルテミス様だろ…
しかも、オルフェウスのこともあるから余計に呼べない。

俺はどうすればいいんだ!

「アルテミス様」

「おい、様もダメだ」

「まじですか…」

「あとできればなんだか君のことも名前で呼びたい」

「えっ?言ってませんでしたっけ。」

「この一週間ゴタゴタしていて名前すら聞いていない、教えてくれないか?」

「俺の名前は…」





 

第三話目です。できればアドバイスなどください!
あまり上手くありませんがどうぞごひいきにしてください。


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