悪の組織は少女だらけでした。
アンドロイドの目には、何かが映ったようでした。
ミレア「『なにかきっかけがあれば、こんな事にならなくても済んだかもね…行きなよ、私の愛する操り人形』」
アリス「『分かりました…主の契約に基づいて…』」
主人公の少年「『…!?お、おい……待って…くれよ…仲間じゃ…なかったのか!?』」
…今回はサイバー系な異能力モノ。正直…魔法って異能力なんだろうか?ってのは置いておいて、今回やるのはミレアさん…の演じるラスボスの操り人形役。
味方だと思ってたら…みたいな、そんな感じの敵役。
上手く…いっただろうか?
今回も、《ANGELS》の少年に見送られながらそそくさと【DIRTY】に戻る。
その道中、私はこの世界と仕事について、思考を巡らせていた。
……【DIRTY】は悪の組織、とされているが、…ほとんど、というか完全に無害だ。……でもそれは、私のいた世界の話。
そもそも、この世界には、いくつもの『パラレルワールド』が存在するらしい。
それは、いつもの日常と変わらないものであったり、いつか見た現実離れした出来事の起こる小説や漫画のような世界。
そんな世界が、無限大にある。というか今も増え続けているそうで。
そのくせ、増えすぎると危ないらしく(世界の均衡が崩れるとかなんとかで)、それを減らすのが私達の仕事らしい。
減らす方法は、『その世界に一つ、定められた物語を、演じ切る』。この方法で、原理は分からないけど、消滅する、らしい。そして、それを演じ切るのが私達の仕事。
…もちろん、私のいた世界にも、なにか一つの物語があって、それを誰かが演じ切った時、消滅していく…
そこにいた人間(あるいは機械や動物)もろとも。
ただし、その人間達の一部は【DIRTY】、《ANGELS》などの存在する、『物語の存在しない、人工的に作られた特別な世界』に送られ、仕事をする事になる。…もっとも、私のように、消滅する前の世界から発見されることもあるようだが…
その一部の人間の条件は、
『素質』があるかどうか。
その、世界達を演じ切る…その素質が。
そして、悪役にふさわしい者は【DIRTY】、正義の味方にふさわしい者は《ANGELS》で仕事をする事になる。
……ただし、悪役しか演じないということはないらしく、魔法少女の時のユウさんのようなケースもあるらしい。
ちなみに、素質のある人間達が、悪役は女性、正義の味方はロリショタ…と、偏りがある理由は不明らしい。
……というのが、ユウさんが私の暮らすアパートに昨日ポストに投げこんできた資料の内容の要約。
まとめ終わり、ふぅ…と溜息をついた時、ふいにミレアが話しかけてきた。
ミレア「ねぇ、アリス」
アリス「な、何でしょう…?」
ミレア「…アリスってさ、データベースに男の人が苦手っていうのがあるんだけど」
アリス「はい…」
ミレア「小さい男の子は大丈夫なんだね?」
アリス「…あ、確かに」
言われるまで気がつかなかった。
……でも、前までは年齢問わずダメだったのに…
成長したのかな?
…………………あれ?
待てよ…そもそも私…
なんで男の人が苦手なんだ?
ミレア「…ねぇ…データベースに、アリスの情報が…殆どないの。どういう事だと思う…?」
アリス「…………そういえば、今まで何をして生きてきたかの記憶もない…」
忘れていた。
混乱。
不安。
その中で、何故か意識も混濁してきて…
ミレア「アリス…!?」
そして、ぷつりと切れた。
アリス「『分かりました…主の契約に基づいて…』」
主人公の少年「『…!?お、おい……待って…くれよ…仲間じゃ…なかったのか!?』」
…今回はサイバー系な異能力モノ。正直…魔法って異能力なんだろうか?ってのは置いておいて、今回やるのはミレアさん…の演じるラスボスの操り人形役。
味方だと思ってたら…みたいな、そんな感じの敵役。
上手く…いっただろうか?
今回も、《ANGELS》の少年に見送られながらそそくさと【DIRTY】に戻る。
その道中、私はこの世界と仕事について、思考を巡らせていた。
……【DIRTY】は悪の組織、とされているが、…ほとんど、というか完全に無害だ。……でもそれは、私のいた世界の話。
そもそも、この世界には、いくつもの『パラレルワールド』が存在するらしい。
それは、いつもの日常と変わらないものであったり、いつか見た現実離れした出来事の起こる小説や漫画のような世界。
そんな世界が、無限大にある。というか今も増え続けているそうで。
そのくせ、増えすぎると危ないらしく(世界の均衡が崩れるとかなんとかで)、それを減らすのが私達の仕事らしい。
減らす方法は、『その世界に一つ、定められた物語を、演じ切る』。この方法で、原理は分からないけど、消滅する、らしい。そして、それを演じ切るのが私達の仕事。
…もちろん、私のいた世界にも、なにか一つの物語があって、それを誰かが演じ切った時、消滅していく…
そこにいた人間(あるいは機械や動物)もろとも。
ただし、その人間達の一部は【DIRTY】、《ANGELS》などの存在する、『物語の存在しない、人工的に作られた特別な世界』に送られ、仕事をする事になる。…もっとも、私のように、消滅する前の世界から発見されることもあるようだが…
その一部の人間の条件は、
『素質』があるかどうか。
その、世界達を演じ切る…その素質が。
そして、悪役にふさわしい者は【DIRTY】、正義の味方にふさわしい者は《ANGELS》で仕事をする事になる。
……ただし、悪役しか演じないということはないらしく、魔法少女の時のユウさんのようなケースもあるらしい。
ちなみに、素質のある人間達が、悪役は女性、正義の味方はロリショタ…と、偏りがある理由は不明らしい。
……というのが、ユウさんが私の暮らすアパートに昨日ポストに投げこんできた資料の内容の要約。
まとめ終わり、ふぅ…と溜息をついた時、ふいにミレアが話しかけてきた。
ミレア「ねぇ、アリス」
アリス「な、何でしょう…?」
ミレア「…アリスってさ、データベースに男の人が苦手っていうのがあるんだけど」
アリス「はい…」
ミレア「小さい男の子は大丈夫なんだね?」
アリス「…あ、確かに」
言われるまで気がつかなかった。
……でも、前までは年齢問わずダメだったのに…
成長したのかな?
…………………あれ?
待てよ…そもそも私…
なんで男の人が苦手なんだ?
ミレア「…ねぇ…データベースに、アリスの情報が…殆どないの。どういう事だと思う…?」
アリス「…………そういえば、今まで何をして生きてきたかの記憶もない…」
忘れていた。
混乱。
不安。
その中で、何故か意識も混濁してきて…
ミレア「アリス…!?」
そして、ぷつりと切れた。
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