悪の組織は少女だらけでした。
悪の組織のボスは猫耳ロリでした。
黒い、禍々しい建物。近寄り難い雰囲気を放つそれに、足を踏み入れたのは、この私、『黒染 アリス』。
優秀魔法少女として様々な企業からアタックされてきたが、私にはある問題があった。
私は、男性が苦手だ。
見ていると身体が強ばってしまって、どうにもならない。
仕方なく、ほとんどの仕事を断った。
…そんな中、この【DIRTY】という、この世界では超有名な悪の組織から、「男性のいない職場で働きませんか?」という、男性が苦手な私にとってとてもありがたいメールが届いた。
そして、トントン拍子に話は進み、加入。今日が初出勤になる。
アリス「どんな所だろ…というか、そもそも男が本当にいない…の?」
自動ドアが開くと、殆どの物がパステルカラーのメルヘンチックな部屋と一人の少女が私を迎えた。
猫耳の少女「新入りさんいらっしゃいっ!」
ニコニコとして目の前にいるのは、藍色がかった黒い髪色のショートヘアと、同じ色の猫耳を付けている、青と赤のオッドアイの幼女であった。
アリス「…えっと、あなたは…?」
少女「あ、名乗り忘れてましたね、私が【DIRTY】代表の、『夜枷 ユウ』です。あぁ、ラフに呼んでもらっても構いませんよ。よろしくお願い致します。」
アリス「…黒染アリスです。よろしくお願いします…あ、あの」
ユウ「なんでしょう?質問は何なりと。」
アリス「ユウさんの年齢は…」 
ユウ「…あ、あはは。幼く見えてしまいますよね。獣人の定めです。あぁ、猫耳とかはホンモノですよ。触ります?」
アリス「いいえ、大丈夫です。」
そう答えるとユウは少し寂しそうな顔をして「そうですか…」とつぶやいたあと、こう続けた。
ユウ「私は327歳です。獣人はご存知の通り一生が長いものですから…」
アリス「確か1万年ほど生きるのでしたっけ。」
ユウは頷いた。
ユウ「えぇ、その通りです。…さて、他に質問は?」
アリス「…いえ、特には」
ユウ「分かりました。アリスさんは…あぁ、【ボス課】に配属されたのですね。ご案内いたします。」
アリス「あぁ…どうも」
ユウがてこてこと歩き、エレベーターのボタンを押す。
そして、二人でエレベーターに乗り込んだ。
ユウ「いやぁ、しかし…新人で【ボス課】に配属なのは珍しいですね。その容姿と能力なら納得ですが」
アリス「そうなんですね」
私は他人事のように答えた。
ユウ「いや…しかし美しい。その毛先の黒く染まる金髪。真紅の瞳の妖艶な目は、男だけでなく女も魅了されそうな…」
アリス「…ユウさん、既に魅了されているのでは…?」
そう言うと、はっとしたような顔をして
ユウ「あ…本当だ…すみません、取り乱してしまい…」
アリス「…いえ…ユウさんって悪の組織の代表なのに物腰柔らかですよね」
ユウ「…、そう感じますか。あぁ、でも襲撃に来た者には容赦なく行きますからご安心を」
その幼女のような姿からは…正直想像がつかない。
そうこうしているうちに、【ボスフロア】と呼ばれているらしいフロアに着いた。
エレベーターが開いた瞬間、パーンッ!と破裂音が響いた。同時に紙吹雪が頭に降り注ぐ。
「「いらっしゃぁい、ボスフロアへ!!」」
そこには、三人の女性が立っていた。
優秀魔法少女として様々な企業からアタックされてきたが、私にはある問題があった。
私は、男性が苦手だ。
見ていると身体が強ばってしまって、どうにもならない。
仕方なく、ほとんどの仕事を断った。
…そんな中、この【DIRTY】という、この世界では超有名な悪の組織から、「男性のいない職場で働きませんか?」という、男性が苦手な私にとってとてもありがたいメールが届いた。
そして、トントン拍子に話は進み、加入。今日が初出勤になる。
アリス「どんな所だろ…というか、そもそも男が本当にいない…の?」
自動ドアが開くと、殆どの物がパステルカラーのメルヘンチックな部屋と一人の少女が私を迎えた。
猫耳の少女「新入りさんいらっしゃいっ!」
ニコニコとして目の前にいるのは、藍色がかった黒い髪色のショートヘアと、同じ色の猫耳を付けている、青と赤のオッドアイの幼女であった。
アリス「…えっと、あなたは…?」
少女「あ、名乗り忘れてましたね、私が【DIRTY】代表の、『夜枷 ユウ』です。あぁ、ラフに呼んでもらっても構いませんよ。よろしくお願い致します。」
アリス「…黒染アリスです。よろしくお願いします…あ、あの」
ユウ「なんでしょう?質問は何なりと。」
アリス「ユウさんの年齢は…」 
ユウ「…あ、あはは。幼く見えてしまいますよね。獣人の定めです。あぁ、猫耳とかはホンモノですよ。触ります?」
アリス「いいえ、大丈夫です。」
そう答えるとユウは少し寂しそうな顔をして「そうですか…」とつぶやいたあと、こう続けた。
ユウ「私は327歳です。獣人はご存知の通り一生が長いものですから…」
アリス「確か1万年ほど生きるのでしたっけ。」
ユウは頷いた。
ユウ「えぇ、その通りです。…さて、他に質問は?」
アリス「…いえ、特には」
ユウ「分かりました。アリスさんは…あぁ、【ボス課】に配属されたのですね。ご案内いたします。」
アリス「あぁ…どうも」
ユウがてこてこと歩き、エレベーターのボタンを押す。
そして、二人でエレベーターに乗り込んだ。
ユウ「いやぁ、しかし…新人で【ボス課】に配属なのは珍しいですね。その容姿と能力なら納得ですが」
アリス「そうなんですね」
私は他人事のように答えた。
ユウ「いや…しかし美しい。その毛先の黒く染まる金髪。真紅の瞳の妖艶な目は、男だけでなく女も魅了されそうな…」
アリス「…ユウさん、既に魅了されているのでは…?」
そう言うと、はっとしたような顔をして
ユウ「あ…本当だ…すみません、取り乱してしまい…」
アリス「…いえ…ユウさんって悪の組織の代表なのに物腰柔らかですよね」
ユウ「…、そう感じますか。あぁ、でも襲撃に来た者には容赦なく行きますからご安心を」
その幼女のような姿からは…正直想像がつかない。
そうこうしているうちに、【ボスフロア】と呼ばれているらしいフロアに着いた。
エレベーターが開いた瞬間、パーンッ!と破裂音が響いた。同時に紙吹雪が頭に降り注ぐ。
「「いらっしゃぁい、ボスフロアへ!!」」
そこには、三人の女性が立っていた。
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