rowdy(仮名)
2-4(帰還編)
話をぶった切った男…ナーシャはプリプリと怒りながらそれぞれに指示を出す。
「ちょっとマルコシアス!
普通に椅子に座りなさいよ!
何でアンタが椅子になってんのよ!
全く!」
「うっ、むぅ…」
「アリステラもそんな馬鹿に付き合わなくていいのよ?
ちゃんと椅子に座りなさい。
マルコシアスを甘やかしちゃダメよ!」
「そうですわね…そろそろ私も普通の椅子に座ろうと思ってましたの。」
「あとレイ!
アンタも椅子が足りないならまだしも空いてる椅子があるんだから勝手に座っちゃっていいのよ!
寧ろ立ってると邪魔になるから座っちゃいなさい!」
「…はい。」
「ルーカスもボサッとせずにさっさと座る!
他の人の迷惑になるでしょ!」
「はーぃ…」
全員を椅子につかせ腕を組むナーシャに、後ろから眺めていたヘンリーが突っ込む。
「いや、マフタン神父も声のトーンを落とした方がいいと思うが…」
「あら嫌だわ、
アタシったら…恥ずかしい。」
「俺も同席させれもらおう。」
頬に手を当てて恥ずかしがるナーシャとそれをスルーしたヘンリーはそう言って4人のテーブルとは違う、
通路を挟んだ向かい側の席に座った。
6人がテーブルに座った途端ウェイターが昼食のメニューを持ってきた。
昼食のメニューはメインが牛と魚から選べる簡単なコース料理になっていた。
「うーん、あ、僕はシャロレー牛のヒレステーキで!
ソースは赤ワインにしようかな!」
「うむ。
私もルーカス殿と同じものを…いや、ソースをバルサミコとハチミツに変えて1つ。」
「俺は魚のムニエルを。」
「私は結構ですわ。」
「…僕も必要ありません。」
「あら、あんた達食べないの?
アタシは…そうね、牛と魚の両方でソースはおまかせしようかしら。」
「畏まりました。」
それぞれが注文を済ませ、
運ばれてきた料理を前菜、スープの順に食べ終えメインに差し掛かった時。
「もういい!
その取引は中止だ!
そんな事もできないならお前はクビだ!この無能!!」
カウンターに座ってウイスキーを飲んでいた男が電話に向けて怒鳴った。
ルーカスとレイを除いた全員が男をチラリと見る。
男を確認するとナーシャが納得したように頷いた。
「あぁ、彼。
確か…ディノ・ニューマーク、だったかしら?
今とっても勢いのある実業家みたい。
いろんな会社の権利を買い取ってるらしいけど…
見ての通り性格が激しいから黒い噂と恨み話が絶えない人ね。」
「確かに、余りいい人間には見えないな。」
ヘンリーが納得したように頷きムニエルに取り掛かると、
黄色いカジュアルドレスを纏った美女がディノの隣に座った。
「ふむ、彼女は…?」
「確か…彼の婚約者じゃなかったかしら?」
「なるほど。
しかしナーシャ殿はそんな事よく知っていますな。」
「そりゃあ、良いオンナはこれくらい知ってなきゃ務まらないもの。」
「う、うむ…(女?)」
マルコシアスとナーシャがステーキを切り分けながら話していると、
ーガシャッ!
ちょうど話の的であった男…
ディノが手に持っていたウイスキーのグラスを机に乱暴に叩きつけ、
そのままドスドスと足音を立てて食堂車両を出ていった。
「皆様、ご不快な思いをさせてしまい申し訳ありません。」
隣に座っていた婚約者の女性が慌てて頭を下げ、
ウェイターに何か申し付けるとそのままディノの後を追って行った。
「…彼女の右大腿に膨疹がありました。」
グラスの割れる音に反応して目線だけそちらに向けていたレイがポツリと呟いた。
が、
「え?」
その呟きが聞こえたのは隣に座っていたアリステラだけだった。
________________
今回かなり短いです!
「ちょっとマルコシアス!
普通に椅子に座りなさいよ!
何でアンタが椅子になってんのよ!
全く!」
「うっ、むぅ…」
「アリステラもそんな馬鹿に付き合わなくていいのよ?
ちゃんと椅子に座りなさい。
マルコシアスを甘やかしちゃダメよ!」
「そうですわね…そろそろ私も普通の椅子に座ろうと思ってましたの。」
「あとレイ!
アンタも椅子が足りないならまだしも空いてる椅子があるんだから勝手に座っちゃっていいのよ!
寧ろ立ってると邪魔になるから座っちゃいなさい!」
「…はい。」
「ルーカスもボサッとせずにさっさと座る!
他の人の迷惑になるでしょ!」
「はーぃ…」
全員を椅子につかせ腕を組むナーシャに、後ろから眺めていたヘンリーが突っ込む。
「いや、マフタン神父も声のトーンを落とした方がいいと思うが…」
「あら嫌だわ、
アタシったら…恥ずかしい。」
「俺も同席させれもらおう。」
頬に手を当てて恥ずかしがるナーシャとそれをスルーしたヘンリーはそう言って4人のテーブルとは違う、
通路を挟んだ向かい側の席に座った。
6人がテーブルに座った途端ウェイターが昼食のメニューを持ってきた。
昼食のメニューはメインが牛と魚から選べる簡単なコース料理になっていた。
「うーん、あ、僕はシャロレー牛のヒレステーキで!
ソースは赤ワインにしようかな!」
「うむ。
私もルーカス殿と同じものを…いや、ソースをバルサミコとハチミツに変えて1つ。」
「俺は魚のムニエルを。」
「私は結構ですわ。」
「…僕も必要ありません。」
「あら、あんた達食べないの?
アタシは…そうね、牛と魚の両方でソースはおまかせしようかしら。」
「畏まりました。」
それぞれが注文を済ませ、
運ばれてきた料理を前菜、スープの順に食べ終えメインに差し掛かった時。
「もういい!
その取引は中止だ!
そんな事もできないならお前はクビだ!この無能!!」
カウンターに座ってウイスキーを飲んでいた男が電話に向けて怒鳴った。
ルーカスとレイを除いた全員が男をチラリと見る。
男を確認するとナーシャが納得したように頷いた。
「あぁ、彼。
確か…ディノ・ニューマーク、だったかしら?
今とっても勢いのある実業家みたい。
いろんな会社の権利を買い取ってるらしいけど…
見ての通り性格が激しいから黒い噂と恨み話が絶えない人ね。」
「確かに、余りいい人間には見えないな。」
ヘンリーが納得したように頷きムニエルに取り掛かると、
黄色いカジュアルドレスを纏った美女がディノの隣に座った。
「ふむ、彼女は…?」
「確か…彼の婚約者じゃなかったかしら?」
「なるほど。
しかしナーシャ殿はそんな事よく知っていますな。」
「そりゃあ、良いオンナはこれくらい知ってなきゃ務まらないもの。」
「う、うむ…(女?)」
マルコシアスとナーシャがステーキを切り分けながら話していると、
ーガシャッ!
ちょうど話の的であった男…
ディノが手に持っていたウイスキーのグラスを机に乱暴に叩きつけ、
そのままドスドスと足音を立てて食堂車両を出ていった。
「皆様、ご不快な思いをさせてしまい申し訳ありません。」
隣に座っていた婚約者の女性が慌てて頭を下げ、
ウェイターに何か申し付けるとそのままディノの後を追って行った。
「…彼女の右大腿に膨疹がありました。」
グラスの割れる音に反応して目線だけそちらに向けていたレイがポツリと呟いた。
が、
「え?」
その呟きが聞こえたのは隣に座っていたアリステラだけだった。
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今回かなり短いです!
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