嘘
プロローグ
1日の終わりに、
いくつの嘘をついたか振り返る。
顧客への納期回答・外回りの件数・膨大な資料に目を通したかの確認・仕事を取ってきた件数…
どこまでが本当でどこからが嘘なのかも
わからない。
1日で50回以上は嘘をついたかな。
まあいい、明日になれば全て忘れる。リセットされる。
翌日の起きる時間にアラームをセットし、
床についた後で、いつも通り彼女に腕枕をして
就寝する。
「いつも帰るの遅くてごめんな…」
仕事終わりにパチンコに行ってきたことなど
彼女に言えるはずもなく、今日も目を閉じる。
給料日まであと1週間なのに
もう3000円しかないや。
また嘘ついて友達に借りるか…
そんなことを考えながら
いつのまにか僕は眠りについていた。
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