魔導書と卵達

白川伊吹

2 おかしな先生




「うぐへぇ...間に合ったぁ...うぐ...」

「うっへ...今年もまた同じクラスだな..」

「ああそうだな相棒 ..(?)...」

どうやら僕達は2-1組の様だ、とりあえず涼がいるだけで安心できる。

「なんで速度上昇の魔法を使わないの..」

呆れた声の先には仏..じゃなかった、明がいた。

「「は!?」」

僕と涼が同時に声を上げる

「...君たちは本当に仲がいいね..」

何故僕はきづかなかったんだろうか。魔法!そうだよ!魔法!僕はなんのためにこの学校にきているのだろうか!よくよく考えれば魔法を学ぶためじゃないか!その魔法を使わなくてどうするんだ!

「なんで君たちはそんなに汗だくなの..?」

またもや呆れた声、今日だけで何回この声を聞かなきゃいけないんだろう。そんな声の主を確認するため顔を机からあげると..

「...だれ?」

グキィ!

「僕の腕がああああ!!」

「小学生からの友達を忘れるなんて逆にすごいわね!樹!」

ああ!おもいだした!いってえ!きっと走りすぎておかしくなっていたんだろう...イタイイタイ!..そんな距離なかったけどぉっほぉ!
彼女は山本あやああああああいてええええ!
(やまもとあや)
小学生の頃からの友だじいい!腕があああ!
結構仲良しだと思ってるけど..暴力反いいい!!やめて!僕の腕は360度回転なんかできないの!

「それはありがとうございます山本様ぁ..」

そんな会話(物理)をしているうちにチャイムが鳴った。

『担任だれだなんだろうね』

『山口先生だったらいいよねー』

『石山先生だったら俺もう学校こないわ』

『眠いわぁ』

みんなの会話が耳にはいる。
知ってる人も知らない人も1年間よろしくね☆
って感じの挨拶をしたいけど僕にそんな勇気はない。
そんなことを思っているとドアが空いた

「ごめんなさい、少し遅れました..」

入ってきたのは今年お世話になるであろう先生。去年は男性だったが今年は女性のようだ。

「はい、えー..では改めまして、2-1を担当することになりました。山田桜と申します。1年間よろしくね☆」

...ピースを作る山田先生を見る僕はどんな顔をしているのだろう。

『よ...よろしくお願いします...』

みんなー!もうちょっと大きな声出そうぜー...

「はい!それじゃあ全校集会があるので皆移動してください!」

いきなり移動ですか、
自己紹介とかすると思って結構考えてたんだけど..集会のあとでやるのかな?
...それにしても随分と変わった先生だなぁ...駄目だ駄目だ山田先生だって、僕と同じようにちょっとはりきっちゃっただけなんだ!.....まさかやるひとがいるとは..

「いこうぜ樹...変わった先生だな..」

「いきましょう樹..それにしても変な先生ね..」

「樹!いこ!..おもしろい先生ね...」

「樹、移動しよう。..ユニークな先生だね」

...安心してしまった僕を許してください。

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