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ようこそ!生徒会室から異世界部へ!

時塚オイモ

第20話 ようこそ!悲惨な出来事!

放課後 異世界部(生徒会室)


「あらあら、うふふふ。それは悲惨でしたわね。」


僕は何とか放課後まで生きる事が出来た……けど……………


2時間前・・・・・・・・・・・・


5時間目 体育 運動場


5時間目の体育はドッヂボールだった。皆もよく知ってるだろう。ドッヂボールはチームに分かれて相手にボールを当て、相手チームを全員倒せば勝ちのゲームだ。


普通なら楽しい遊びなのだけど、今回は全く違った。何故なら………………


『ゆーうーくーんー。』


『あーそーぼー。』


何故だろう……相手チームから凄い殺気を感じる。


ピーーーーーーーーー!!


スタートのホイッスルが鳴った。


よし!先ずはこっちか………ぐはっ!?


何故か、自分のチームから先行だった筈なのに、僕の背中に凄い勢いでボールが当たった。


・・・・・・っ!?


僕は後ろを振り向くと、味方チームがワザとらしく知らないフリをして顔を逸らす。


まさか!?コイツら………………


『悪い悪い!つい手が滑ってさぁ!』


味方チームの1人がボールを持って謝った。


『よぉーし!それじゃあ気を取り直して、行くぞぉーーー!』


そいつは相手チームを見ながらボールを投げようとする。


『せぇーのぉー…………死ねやぁぁぁぁぁぁ!!』


『んがっ!?』


そして、今度は僕の後頭部に凄い勢いでボールを当てられた。


僕は直ぐに後ろを振り向いてボールを投げた本人を睨む。


『悪い悪い!また手が滑っちまった!』


嘘つけぇぇぇぇ!!完全に僕の事を狙っただろぉ!投げる時なんて『死ねやぁぁぁぁぁぁ』って言って投げただろぉぉぉぉ!


不味い……これは本当に不味いぞ…………これってもしかして……………


『さぁーて!今度こそ当てるぞぉぉぉ!』


そう言って味方チームの男はボールを投げた。


『せぇーのぉーー…………消え失せろぉぉぉぉ!!』


僕は後ろから来るボールの気配を察知し、右にジャンプして、ギリギリかわした。


『おわぁ!!あっぶねぇ……やっぱり僕を狙いやがったな!』


僕は怒りながら振り向くと敵チームと僕以外の味方チーム全員が


『チッ!!!!』


そう言って目を逸らし不機嫌そうな顔をして舌打ちした。


やっぱりコイツら!!全員グルかぁぁぁぁ!!


『ゆーうーくーんー?』


『楽しいドッ血ボールをするざます!』


『早く殺るがんす!』


『ふんがふんが!』


やばい……やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい!皆の目が殺し屋みたいな目に…………


『ちょっ……ちょっと待って皆!1回落ち着こうよ!ね!ね………み……んな?』


『フフフフフフフフフフ』


クラス男子全員が不気味な笑みを浮かべながら僕を睨む。


『ま……待って!これは楽しいドッヂボールで………ひっ……ひぎゃぁぁぁぁぁ!!』


・・・・・・・・・・・・


こうして………………今に至る。


「まさか、ドッヂボールでここまで大怪我をするとは思わなかった…………」


僕の体は傷だらけになっていた。


「ごめんねー!優君!助けられなくて!」


「まぁ、優の自業自得にゃ!」


希と凛は笑いながら謝っていた。


希はともかく凛の言い草だとまるで僕が悪いみたいじゃないか!僕が一体何をしたっていうんだ!


「ですが、優さんが無事で何よりです。」


エル先輩は僕の頰を右手で触れ、安心したような笑顔で僕の目を見つめる。


「………………っ!?」


天使……否!女神だ!目の前に女神様がいる!エル先輩から白い羽と光が………なんて神々しいんだ。眩しすぎて目が開けられない!


・・・・・・・・・・・・・・・


エル先輩と30秒ほど見つめ合っていると


「ストップストップストーーーップ!!」


「見つめ合いすぎにゃあ!今すぐ離れるにゃあ!!」


希と凛は何故か顔を真っ赤して焦りながら、急に僕とエル先輩の間に入ってきた。


「あらあら、うふふふ。」


「ど、どうしたの?2人とも?」


僕は顔を真っ赤にして焦っている2人を見て質問する。


『何でもない!!』


何故か…………2人に怒られてしまった。


「あ、えっとそれでクランちゃんはどう?学校には慣れたかな?」


希は慌てながら話題を変えた。


「えーーーっと………クランなんだけど、やっぱり常識から教える必要があるよね。」


「ん?何かあったのかにゃ?」


「ああ……うん。実は………………」


僕は今日のクランの様子を伝えた。


クランは見るもの全てが新鮮で、無表情な顔をしてるけど体がそわそわしているのが分かった。休み時間は、美少女編入生の噂が直ぐに広まった所為か僕のクラス以外、他のクラスの人達もどんどん集まってきて大渋滞になっていた。それに、クランは僕にずっと着いてきて、職員室に行く時や着替える時、更にトイレに行く時もずっと着いてきた。


流石にトイレまで着いてきた時は焦ったよ…………


「それは、優さんと一緒に暮らしながら教えてあげれば宜しいのではないでしょうか。」


エル先輩は笑顔で正当な事を言ってきたのだけど…………


エル先輩……それはつまり、全て僕に任せたという意味では…………?


「では!そろそろ部活を始めましょうか!」


エル先輩は、両手を合わせて笑顔で部活の話をしてきた。


何か、誤魔化されたような……まぁ良いですけどね……………


「よぉーーーし!今日も頑張る………」


希が掛け声をしようとした時、天井から黒いワープホールみたいのが出てきて、その中から1枚の紙が落ちてきた。エル先輩はその紙を掴み内容を確認した。


「どうやらクエストのようですね。それでは皆さん行きましょう。異世界部!活動開始です!!」


『おおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!』


僕達はワクワクしながらクエストをしに異世界へ入った。


しかし、この時の僕達はまだ知らなかった。あんな恐ろしい出来事を目の当たりにするなんて………………

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