話題のラノベや投稿小説を無料で読むならノベルバ

ようこそ!生徒会室から異世界部へ!

時塚オイモ

第7話 ようこそ!異世界部へ!

僕はキョトンとした目でエル先輩に聞く。


「はい。異世界に行き、困っている人々を助けたり、あのドラゴンのようなモンスターが現れた時は、私達が倒して町を人々を守る。それが私達の部活。『異世界部』ですわ。」


な、何それ!?異世界部?そんな部活、初めて聞いたんですけど!てか、あんな恐ろしいドラゴンと戦う部活とか、命が幾らあっても足りませんよ!あ……でも希というチートが居るから安心か。いやいや!そういう事じゃなくて!!


僕が困惑していると、希が近づいて来て


「優君!優君はもう入る部活って決めてるのかな?」


「え?いや、まだだけど……?」


そう言うと、希は嬉しいそうな笑顔で


「じゃあ!じゃあ!私達の部活に入ろうよ!」


「…………ええっ!?」


話があまりにも急すぎて、一瞬思考が停止してしまった。え?僕、希に勧誘されてる?部活には無縁だったこの僕が?


「うふふふ。そうね。その為に優さんをこの世界に連れて来たのですし。それに………」


そう言いながらエル先輩は僕の処まで近づいてきて、僕の耳元で囁く。


「貴方の事、もっと知りたいですしね。」


僕はあまりの急な言葉に恥ずかしくなり、一気に顔が真っ赤になる。というか、さっきから急な事を言われ過ぎて、頭がおかしくなりそうなんですけど!


「そうにゃ!優は弱いけど私が守ってあげるにゃ!」


「あ………うん。」


僕は真顔で頷く。


「にゃ!?2人と反応が違うにゃ!何でにゃ?」


凛は頬を膨らませながら僕の胸を軽く叩いてくる。やっぱり、猫みたいで可愛い。てか、本当に狼族なのかな?


「冗談だって!でも、本当に僕なんかが入っても良いんですか?」


「うん!勿論だよー!私、優君『好き』だから!」


希は可愛い笑顔で言う。


「え………?」


僕は最後の言葉が気になりキョトンとする。


え?希さん?今何て言ったんですか?す、すすすスキ?『スキー』じゃなくて『好き』?あの……えっと?


僕が混乱していると、希は自分が言った言葉を思い出すと、その言葉に気づいたのか顔が真っ赤になり慌て出す。


「ち、違うよ!好きって言うのはそういう好きとかじゃなくて、友達として好きという意味で!深い意味は無いんだよ!」


ですよねぇー。そんな事だろうと思ってました。というか、そこまで否定しなくても……いや、その通りなんですけど……ちょっとショックです。でも、希の慌てた顔も困った顔も可愛いなぁ。というか、ずっと思ってたんだが希って結構『天然娘』じゃないだろうか。


「そう……だよね。うん!びっくりした!友達としてだよね!」


僕は愛想笑いで接するが、心の中では泣いていた。


「あらあら。うふふふ。それでは、優さんは私が頂いてもよろしいかしら?」


そう言ってエル先輩は笑顔で、僕の腕にしがみついてきた。てか、ええっ!?エル先輩?それってどういう………


「だ、ダメー!」


「駄目にゃー!」


ドンッと急に希と凛が僕を強く押して僕の身体を突き飛ばした。


「ダァァァァァァァァァァァァァ!!?」


痛い……これ、もしかしてドラゴンよりも危なくないか?危うく死にかけたんですが!?


「あらあら。うふふふ。冗談ですよ。冗談。」


エル先輩は楽しそうな笑顔で希と凛を見る。完全にエル先輩は希と凛を揶揄うのが好きみたいだ。てか、僕の心配もしてほしい。てか、やっぱり冗談ですか!何回、僕の純情を弄ぶんだこの人達は!


「もう!エルちゃんの意地悪!」


「エルは天使じゃないにゃ!悪魔にゃ!」


「うふふふ。ごめんなさい。2人の慌ててる姿が可愛くて……つい。」


僕からしたら、3人共悪魔にしか見えませんよ。僕は仲良しの3人を見ていると希が座り込んでいる僕に声を掛けて手を差し伸べ、凛とエル先輩も笑顔で僕を見る。


「優君!!」


僕、雨宮優はついさっきまでは、今年高校生になった15歳の唯の一般人だった。でも、たった数時間で僕は小説のような漫画のような体験をした。いきなり、異世界に連れてこられドラゴンと戦い友達に『勇者』と『天使』と『獣人』が出来た。そして、一切無縁だと思っていた『部活』に僕は入る事になった。


その名は・・・・・・・・・・・・


「『ようこそ!異世界部へ!』」


次の日 8時10分 星川高校 1年3クラス


僕、雨宮優は高校生になって2日目で何故か………学校中の有名人になっていました。


教室に向かっている時に色んな人達の目線が痛かった。皆、僕を見る度にヒソヒソと話してるし、僕何かしましたか?いや、大体予想はつくけど。そして教室に着いたので気合を入れて、ドアを開けて元気に挨拶をする。


「おはよう!」


『シーーーーーーーン』


うん………分かってた。それもそうだ。何故なら……


「おはっ!優!」


そう言って僕の背中を叩いた。この声、この感じはあいつしかいない。


「おはよう。金寺!」


「しっかし!凄いなぁ優は!2日目で、今や学校中で知らない人は居ない程の有名人になってるんだもんな!」


金寺は笑いながら、また僕の背中を何度も叩く。


「冗談はやめてくれ!僕だって好きで目立っている訳じゃないんだから!」


そう。何故、こんな事になっているのか……それは昨日の出来事で、僕がこの学校で有名な三大集の『勇姫希』『水無月凛』そして『瓜神エル』先輩と友達になった事が噂で広まり今に至る。


「はぁ……皆の目線が痛い………」


「くっくっく……有名人も大変だなぁ優!」


くそっ!こいつ他人事だと思って楽しんでやがる!


笑いながら金寺は自分の席に行く。とりあえず僕も席に行こう。そう思い自分の席に移動した時、次に教室に入ってくる人達を見てクラスの皆は一斉に騒ぎ出した。誰か?それは勿論決まっている……希と凛だ。


「みんなー!おっはよー!」


希は元気に今日も可愛い笑顔で挨拶をする。


「天使だ………」


「キューピッド……」


「いえ!あれこそ女神様よ!」


学校の男子は勿論、女子にも人気がある希達はやっぱり凄いと思う。僕は感心しながら2人を見ていると、希は僕に気づいて僕の処へ歩いて来る。そして、希が小声で


「優君!放課後、部室で待ってるからね!」


そう言って希は最後にウインクをして自分の席に行く。


やっぱり希は可愛いなぁ、それに良い匂いもする………いや待て!これは何か嫌な予感がする。そう思い、恐る恐る後ろを振り向くと僕の左肩に右手で強く握る男が居た。金寺だ。


「優君……?君には聞きたい事が山程あるんだけど、昼休みにちょっと付き合ってくれるかな?」


金寺の殺気が半端なく伝わってくる。てか金寺さん?笑顔が怖いですよ!


「は………はい。」


僕は断れなかった。というか、断る事が出来なかった。

「ようこそ!生徒会室から異世界部へ!」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く