死に溢れるこの世界で

時宮時空

第九話 黄泉の国

 ここは...どこだ...
 わずかに意識を取り戻し目を開ける。真っ暗だ。
どこを見渡しても黒。黒黒黒。もう死んだのかな、そんなことすら思える。

「ヒロト、お前もここに..」
ん?声のする方向を向くと大和がいた。

「大和!!おまえ大丈夫だったか?」

「ああ、死んださ、たぶん。まあヒロトも死んだんだろ」
そんな...絶望感に満ち溢れた。

「ここはどこなんだ!俺は死んで変なところきて..くそっ...」
そこに紫のワープホールのようなものが出てきた。

「「なんだ?」」
 そこから出てきた人は
ー黒男だったー
「おまえ....ここはどこだ、俺は死んだのか何がどうなってるんだ!」
思いつく限りの疑問を早口でぶつける。

「おっと... 来るとこを見られてしまったか。まあいいか。まあ大和君、君は残念だが死んでしまった。」
 嘘だろ...大和が死んだなんて..
「そ、そんな...」
大和は信じられず口が開いたままだ。

「ここは死直後の世界。しばらくしたら魂が黄泉の国へと送られる。そしてヒロト、お前がここにいる理由は、黄泉の国へと行くからだ」

「え?どういうことだ?」

「ヒロトは黄泉の国へ行き、大和の魂をこの世に呼び寄せる。今は俺が時刻・・を止めているだから黄泉へとは今は行かない。準備が出来たらいくぞ。」

「準備なんてないが...大和を生き返らせれるのか!!?」

「ああ。うまくいけば、な。」
願ってもないことだ。日ごろからとても仲いいのに。大和が生き返るのならたとえ火の中水の中黄泉へでも行ってやる。

「大和を助けれるんならなんでもする!」

「こちらとしても最善を尽くす気構えだ。大和君。今から黄泉へ行く。何があっても話すなよ。」
サングラスの奥の目は真剣そのもののように感じられた。
「...分かった。」

「よし、いくぞ!」
そういうのと同時に一気に世界が変わり黄泉の国ーに行ったうつった


 「う...なんかいろいろ異様だな..」
異様なニオイ、異様な空気感だ。

「当たり前じゃないか...後、あまり話すな。黄泉ここの奴たちに気付かれる。気付かれれば俺たちは地獄いきだ」
黒男が言う。地獄なんてあるのか?
話さないようにうなずいて返信する。

「君たち、何している?」
あ、やべ、ばれた...



「おい...お前はいつ死んだ...」
閻魔のような男が言う。
ー嘘だろ、ここってもしかして.....

「質問しているだろうが。答えろぉ!」
ものすごい形相で怒鳴る。
うう、怖い...しかし何もはなすなって言われたし...

「お前はいえないほどの悪事を犯し死んだんだな?」
おいおい、やめてくれよ...確認できないの?ほら、あの鏡...悪事を行ったのを確認する奴...

「おい、浄玻璃の鏡を持って来い。こいつが生前なにをしていたか調べる。」
それだ!ヒット!!じょうなんとかの鏡でみてくれ、俺は悪事なんて行わずまじめにいきてきたぞ!

「......ほう。お前は大丈夫だな。地獄に来るほどの悪事は行ってない...」
良かった。閻魔様意外とこわいな...

「黄泉へ送る。つれてけ」
そういうと側近らしき人が大和を連れて行く。

「お前は大和というのか。」
何を話しかけられても俺は話さん。

「ほう。その心構えか。」
え?何言ってるんだ? 側近らしき人二人が大和の前後に立つ。

「誰からの指示だ?」
こいつら何いってるんだ?

「私たちが何を言ってるのか分からないのか...なぜ何があっても話さないんだ?」
うそだろ...こいつら心よんでやがる...心で思えば話したも一緒か...無になろう

「無にはなれんよ大和君。無心になるには相当な精神へのショックが必要だ」
「さ、黄泉の入り口だ。行け。俺たちはここでさよならだ。」
ーありがとうー
心でそう思った。


あとがき
はい、今日は時空のお話も更新しました。一日違うストーリーを一話更新できたらいいですがね~
さて、大和の運命は!?ヒロトと黒男はどうなったのか!!
お楽しみに~

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