妹はこの世界でただ一人の味方

サラダアブラ

ウェイジ

学と結衣は階段で手足を動かしたりして、体がしっかりと動くかの確認をしていた。

「うん・・・結衣は大丈夫だったか? 少しでも違和感があったら言うんだぞ。」

「・・・いや、大丈夫だよ。ちゃんと動くし問題ないよお兄ちゃん。」

しっかりと準備体操をしていた結衣は学にそう告げた。昨日の戦いから1日熟睡してた二人は、起きた後ご飯を食べて今に至る。
二人とも回復魔法を使って怪我を治したため、目立った外傷は無くなっている。

「にしても、こんな刀じゃこれから使い物にならないな。鍛治スキルでも作って自分でやった方がいいの作れるんじゃないか?」

「スキル有能だね。・・・私とは大違い。」

「いやいや・・・結衣の方がいい仕事してるぞ。なんたって俺の力の源だからな。」

結衣は聞こえないふりをして準備体操を続けた。学も気を取り直して結衣と同様に準備体操をした。
数分間念入りに準備体操をした後は、二人人組でするストレッチを始めた。
学の背中を結衣が押すストレッチをしようと結衣が学の背中を両手で触ると行動が止まった。

「どうした?」

学が気になって聞くと結衣は「何でもない。」とだけ言って、背中を押し始めた。学は少し気になったものの、今はストレッチを優先しようと頭を切り替えた。


・・・お兄ちゃんの背中ってこんなに大きかったんだ・・・。筋肉も程よく付いていて逞しいなぁ。きっとこれが赤の他人だったらなんとも思わないんだろうな。お兄ちゃんだから・・・そう、お兄ちゃんだからこんなにドキドキ・・・するんだよね。


「結衣。もういいぞ。」

「あ、うん。じゃあ次は私の番だね。・・・優しくしてね?私体硬いから。」

学は結衣の背中に手を当ててゆっくりと前に押し始めた。押し始めてから10秒ほど経つと結衣が口を開いた。

「お兄ちゃん。限度ってものがあるでしょ。」

結衣がそう言ったのには学の行動が原因だった。学は結衣の体を押したのだが、10秒たってもほんの数センチしか押していなかったのだ。

「優しくしてと頼んだのは私なんだけど、もう少し強く押して。あ! でも極端な事はしないでね。」

「あ、はい。すいません。」

「口調変わってるし・・・。」

ちょっとしたトラブルはあったものの、無事にストレッチも終わり準備が終わった。

「ま、なんだろう・・・今回も頑張ろうな。」

「もちろん言われなくてもそのつもりだよ。」

2人はそのまま階段を上って行くのだった。




同時刻・・・16階
「暇・・・。」

椅子によっっかりながらストロングはそう呟いた。部下の男は正座で座ってお茶を飲んでいた。

「なぁ・・・それなに飲んでるの?」

「お茶ですけれど・・・ストロング様も飲みますか?それとも水の方がいいですか?」

「お茶。」

「かしこまりました。」

部下は収納から色々と取り出し、お茶を注いでいた。そしてお茶を渡すと、思い出したようにストロングへと伝えた。

「そういえばストロング様。昨日から魔王様の伝言がきていますけど、返信はなさったのですか?」

ストロング様は咳き込んで、壁にあるモニターの左下を見て絶望した。

「おい! どうして昨日言わなかったんだよ!?」

メールの総数は100件を超え、その全てが魔王からのメールだった。最初は優しかった口調も後半になるにつれて、命令の口調になっていた。
ストロングの表情は、人間どころか魔族でも見たら気を失うほどになっていた。しかし部下は平然としており、ストロングの問いに答えた。

「なんでと言われましても・・・そっちの方が面白いからですよ。実際面白かったですし。」

ストロングは舌打ちをして、メールの返信を急いだ。部下はそれを見て、笑いながらお茶を飲んでいるのだった。

「げぇ・・・マジかよ・・・。」

メールを読んでいたストロングはそう言葉をこぼした。何事かと思って部下が見てみると、そこにはこう書かれていた。

『学、結衣に魔物と戦わせることを禁ずる。そのダンジョンを攻略した際に城まで連れてくること。』

「これは、これは・・・面白くなりましたね。」

「俺からしたらなにも面白くなんかないけどな。これじゃないストレス発散にならねぇよ。」

ブツブツと愚痴をこぼしながらも魔物を全て消去したストロングはダランと椅子に座っていた。それを見ていた部下は立ち上がり、15階に繋がる階段に向かった。
不思議に思ったストロングは何をするのか問い出した。部下はただ笑って

「ちょっと遊びに・・・。」

とだけ言い残して下へと姿を消したのだった。




「おかしい・・・いや、潜伏してるのか?でも気配は感じないしな・・・。」

学は14階を歩いている最中、同じようなことを呟いていた。結衣もそれにツッコミを入れるほど現状が受け入れられていないため何も言わないでいた。

さっきから魔物と全く遭遇しない・・・。今まではこんな事なかったのに。何かの罠なのか?それとも何か現象の前触れか?

学たちはそのまま15階へと進む階段を見つけ上ってった。この間も油断なく進んでいた。
そして15階ーー人影を見つけ、2人の緊張感は過去最高になった。

「どうもこんにちは。」

学と結衣は一目で魔族だと分かった。頭からは2つのツノがあったからだ。他にも肌が紫色という特徴があったからだ。
その魔族は強そうには見えなかったが、薄笑いを浮かべていて不気味な印象を2人に与えた。

学は魔族の挨拶には応じずにじっと見つめていた。魔族は挨拶をする気がないとわかったらしく一人で話し始めた。

「この先の16階で魔王軍の幹部、序列1位のストロング様がいます。僕はその警備長のウェイジと申します。以後お見知り置きを。」

「・・・その警備長が何の用だ?」

学は結衣を自分の後ろに隠しながら聞いた。

「少しばかりお2人の力を知りたくて参りました。」

その言葉が合図となってウェイジは姿を消すほどの速さで学たちへと走った。咄嗟のことで反応が遅れた2人だったが、もともと警戒していたのもあって、ウェイジが繰り出そうとしていた手刀を防いだ。
学はその手を掴みながら、ウェイジの溝へと蹴りを入れた。そして結衣が学と同じ場所へ蹴りを入れ、その衝撃でウェイジは後方へ10メートルほど飛ばされた。

「・・・想像以上でした。少し本気を出させてもらいますよ。」

そう言いウェイジは腕をダランと下げて、重心もフラフラと定まらない姿勢になったのであった。


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以下作者のコメント
遅くなってすいません。バーン、ガーンと色々とあって遅くなりました。申し訳ないです。

いや〜いつのまにかフォロー数が888を超えていてビックリしました。塾から帰って見たら「おお...!」と声を漏らしてしまいました。まあこれから減るんでしょうけど。

一応次回の予告だけしとくと、戦いですね。そんだけです。

さて、皆さんは2/22に出した話を覚えていますか?本編は置いておいて、コメントの方です。
実はダンジョンは7話前後で終わらす予定と書いてありました。
ここで問題です。今ダンジョンは何話投稿してるでしょうか?答えは下に載ってます。

























はい。今回で17話目です。オーバーしてますね(笑)
ちなみにあと数話でダンジョンは終わります。さらばダンジョン・・・。
ダンジョンは他にも書けそうなのでもしかしたら別のダンジョン編も書きます。

ではこれくらいで失礼させて頂きます。

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コメント

  • サラダアブラ

    ごめんなさい。その漫画見た事ないので見てみたら完全にかぶってましたね(汗)
    まさか被るとは...
    以後気をつけます。

    0
  • ちょっと二次元が好きです

    最後ワンピースのクラハドールでてきたぞ?笑笑

    1
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