妹はこの世界でただ一人の味方

サラダアブラ

再び

六階
五階は除くとして、四階の魔物と比べると数倍に強くなっていた。学たちが遊び半分で殴ったり蹴ったりするとほとんどの魔物はそれで死ぬが、極たまに瀕死で生き延びている魔物もいた。そんな魔物はカラカラに倒されて終わっていた。
まあ学たちが真面目に戦闘に取り組んだら瀕死の魔物すら出なくなったらしいが。

七階
その階に出た時は魔物も罠も何1つなかった。しかし1つの看板と、1つの立て札があった。
立て札にはこう書かれていた。

『このはし渡るべからず』

「どこかのおとぎ話みたいだね・・・。」

と結衣は呟いた。それに同調するように学も誰に聞かせるわけでもなく呟いた。

「一休さんじゃねぇか・・・。」

「何ですか一休さんって?」

日本のことを知らないカラカラは学たちの呟いていた意味がわからず困惑していた。
そんなカラカラに学は教えた。

「一休さんってのは・・・まあ簡単に言えば頭が柔らかいってことだな。」

「ではこの立て札に書かれている『はし』は橋のことでしょうか?それとも端でしょうか?」

これはどっちの『はし』でもいいけどこれ関係なくね?だってこれ・・・

「ねぇお兄ちゃん。この橋一メートルもないんだけど・・・飛び越えていいのかな?」

考えるのも馬鹿らしくなってきたので三人は飛び越えることにした。飛び越えても何も起きなかったため、釈然としないまま次の階段へと向かった。
余談だが、この『橋』。そしてもう1つの『端』のどちらかの行動を起こしても何も起きないため、ただ意味のない階であることを誰も知らない。



八階
階段を登りきると終わりが見えないほど長い道が広がっていた。

「外から見たらこんなに広くなかったよな。」

「そうだね。」

しばらく歩いていると壁に赤いボタンがあった。もう一度言おう。壁に赤いボタンがあった。

「・・・。」←学

「・・・。」←結衣

「・・・カチッ。」←カラカラがボタンを押した音

シンーーとその場の空気が凍った。ただカラカラだけやりきった顔をしている。

「・・・。」←学

「・・・。」←結衣

「・・・テヘッ☆」←カラカラ

次の瞬間本気で学たちが頑張っても届かないほど大きな穴が開いた。

「うおおおおおおい! カラカラお前っ!」

「あとでお仕置き。」

「すいませぇぇぇぇぇん!」

落下中に矢が放たれてきたのを確認した学は風の魔法で軌道をずらし、落下の衝撃に備えていた。
数秒すると地面が見えてきたので結衣を抱えると左手だけで全ての重心を支え、落下の衝撃を一点に集中させた。
補足だが、カラカラのことは少しばかりイラついていたので放ったらかしていたらしい。
学たちが見渡すとそこは一階だった。数日前に見た屋台が立ち並んでいる。
ついでにしつこい男もいた。

「どうしよう結衣。スゴロクでもスタートに戻るはあるけど、現実でされるとすごいイラつくんだけど。」

「私も今すぐ何か物に当たりたい気分だよ。」

2人は後ろにいたカラカラを見た。カラカラはバツが悪そうに目をそらし、頑なに目を合わせようとはしない。
向かないのなら仕方ないと思ったのか学と結衣は話し合った。

「結衣。さっき物に当たりたいと言ってたけど、そこにあるじゃん。」

「あ、本当だ。うっかりしてたな〜。」

そう言いジリジリと距離を詰めてくる2人を見てカラカラは逃げる選択を取った。しかしあえなく捕まってしまう。

「違うんですよ! これは誤解です!」

カラカラは素直に白状すると思ったが今度は誤魔化してきた。最後まで話は聞こうと2人はカラカラの言葉に耳を傾けた。

「ボタンがあるなら押してくださいってことじゃないのでしょうか? これを押さなければそこにボタンを作った人に申し訳ないですよ。」

「うるさいわボケェェェ! 俺はともかく結衣に怪我でもあったらどうするんだ!」

自分は悪くないと主張するカラカラに怒鳴った学は再び一階の階段へ向かうのだった。結衣はカラカラを「めっ!」といつの時代のか分からない怒り方をして学の後に続いて行った。
カラカラもその後を追おうとしたが、あのしつこい男に取り押さえられて動くことができなかった。カラカラは抵抗をしながらも学たちが移動しているところを見ることしかできなかった。


再び一階
最初に来た通りゴブリンが匹現れた。現れた瞬間学が瞬殺し、次の階段に続いた。

二階
前に引っかかった結衣は前回あった場所を中心として注意深く移動していた。それでも前回の半分ほどの時間で攻略ができた。

この後も同様に三階、四階とクリアしていき、五階の階段を登っている最中に学がカラカラの姿が見当たらないことに気がついた。
学は基本99,9%を結衣を見るのに費やしている。
99,9%は例えで本当はそうではないが、それくらい結衣しか見ていないのだ。加えて会話も少ない。何で今の今までカラカラがいないのに気がつかなかったのだ。

「どこ行ったんだろうな? 」

「意外とすんなり帰ってくるんじゃない?」

それもそうかと納得した学は再び五階へと上がってった。



五階
今回のヤマタノオロチかと思っていた学だったが、それは裏切られた。
そこにいたのは骸骨で、手には二本の長い鎌を持っていた。

「・・・あれって戦わなくちゃいけないやつだよな?」

「多分・・・。階段の前にいるってことはそうなんじゃ・・・。」

ヤマタノオロチなら戦い方は同じだったんだけどな。

 するとその骸骨は手に持っていた鎌を学たちの方に投げて来た。回転をかけながらそれは学たちの方に向かって来たが、学はしゃがみ、結衣は右斜め後ろに半歩下がったことで攻撃を避けた。
すると骸骨は天井に手を掲げたと思うと、手に新しい鎌が握られていた。
するといきなり金属と金属がこすりあうような音が響いた。その音は学の後ろから聞こえて来た。
学と結衣が見てみると先ほど投げられたはずの鎌が刺さっていた。幸いにも結界が張られてあったので学は怪我をしなかったが、怒りを買うのには十分だった。

特に結衣には。

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以下作者のコメント
無事テストも終わり、今日から返却となりそうです。そして少しいつもより短くてすいません。話は大体まとまっているんですけどそれを書くと明日になっちゃう可能性もあるのでここで投稿させていただきました。
次の更新は遅くとも明後日までにはします。

あ、いいね数が1000を超えていました。ありがとうございます。ちなみにですが、千件目のいいねを押したのは「とんぬら」さんでした。他の人も有難うございます。
これからもよろしくお願いします。

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コメント

  • サラダアブラ

    テスト頑張ってくださいね。僕は死んだので偉そうなことは言えませんが自分の力を出し切れたらいいと思います。
    卒業式は・・・楽しんで来てください。これで会うのが最後の人もいるかもしれないので、楽しむことが大事だと思います。
    偉そうなことを言ってすいません。

    1
  • 神田礫

    卒業式か~早く終わんねぇかな~

    3
  • たーくん

    テストお疲れ様でした。
    私の学校は来週からテストなので現在少し憂鬱です。
    ちなみに今日は高3の卒業式があるため自宅学習日なのでこの時間に読めています。決して学校をサボった訳では無いですよ。

    3
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