もう一つの片思い
3話 引越してからの出会い
引っ越しが終わり、俺たち家族は近所の人たちに挨拶回りをしに出かけた。華恋と俺は訳も分からず親に手を引かれながらも1軒、1軒「よろしくお願いします」と頭を下げ挨拶をしに行った。
「ここが最後ね」と母親が言い、インターホンを鳴らした。「はーい」という声は幼い男の子の声だった。
「先日越してきた園崎です。挨拶に伺いました。お父さんかお母さんはいるかしら?」と母親はその子に伝えると、「ママ〜!」と母親を呼ぶ声が聞こえた。
ドアを開け、「あ、はい。あら!こんにちは〜。」と家から出てくる母親らしき人が出迎えてくれた。
「はじめまして、園崎と申します。先日超してきまして。」と菓子折りを渡し、「まあまあ、わざわざ、ありがとうございます。はじめまして。古井です。」と向こうも挨拶をしてきた。
そこにひょっこりと顔を覗かせてニコリと笑っている俺と同じくらいの男の子がいた。
「あ、息子のしょうたです。しょうた、お友達にご挨拶は?」
ニコニコ愛想がいい男の子名は「しょうた」というらしい。
「こんにちは。ふるい しょうたです。よろしくおねがいします。」と深々とお辞儀してみせた。
「まあ、礼儀正しいのですね。よろしくね、しょうた君。ほら、礼治、華恋、ご挨拶は?」
母親に言われ俺は警戒しつつも「はじめまして、そのざき れいじです。よろしくおねがいします。」と挨拶をした。華恋は俺につられてお辞儀するだけだった。
「れいじ君とかれんちゃんね!よろしくね!あら、うちの子とかわらないんじゃないかしら?」
自分の子と俺たちを見てそういうなり、母親も「そうですね」といいニコニコと笑っていた。
「礼治は5歳で今年、年長なんです。華恋は3歳で今年から幼稚園に。」
その言葉に「まあ!うちの子は今年、年長なんですよ!」と言い、意気投合していく母親たちは仲良くなった。
「うちはここから近くの虹の丘幼稚園に通っているんですよ!」
「まあ!私たちも虹ヶ丘幼稚園に入れよう思っていたんです!よかったわね、礼治、華恋。新しいお友達が出来たね。」
俺たちに振り向いてニコニコと母親は上機嫌だった。話が淡々と決まり過ぎて何のことだか分かってない俺たちだったが、どうやらこの「しょうた」という子と同じ幼稚園に行くらしい。
一方、「しょうた」は大喜びで飛び跳ねていた。なんとも子供らしい子供で、自分の母親の横でぴょんぴょん跳ねて、くるくる回っていた。
(落ち着きがない子だけど憎めないな)というのが「しょうた」の第一印象だった。
華恋は俺の後ろに隠れてもじもじしていたが、顔を赤らめて凝視しつつも興味津々な様子だった。
そう、これが古井翔太との出会いだった。
「ここが最後ね」と母親が言い、インターホンを鳴らした。「はーい」という声は幼い男の子の声だった。
「先日越してきた園崎です。挨拶に伺いました。お父さんかお母さんはいるかしら?」と母親はその子に伝えると、「ママ〜!」と母親を呼ぶ声が聞こえた。
ドアを開け、「あ、はい。あら!こんにちは〜。」と家から出てくる母親らしき人が出迎えてくれた。
「はじめまして、園崎と申します。先日超してきまして。」と菓子折りを渡し、「まあまあ、わざわざ、ありがとうございます。はじめまして。古井です。」と向こうも挨拶をしてきた。
そこにひょっこりと顔を覗かせてニコリと笑っている俺と同じくらいの男の子がいた。
「あ、息子のしょうたです。しょうた、お友達にご挨拶は?」
ニコニコ愛想がいい男の子名は「しょうた」というらしい。
「こんにちは。ふるい しょうたです。よろしくおねがいします。」と深々とお辞儀してみせた。
「まあ、礼儀正しいのですね。よろしくね、しょうた君。ほら、礼治、華恋、ご挨拶は?」
母親に言われ俺は警戒しつつも「はじめまして、そのざき れいじです。よろしくおねがいします。」と挨拶をした。華恋は俺につられてお辞儀するだけだった。
「れいじ君とかれんちゃんね!よろしくね!あら、うちの子とかわらないんじゃないかしら?」
自分の子と俺たちを見てそういうなり、母親も「そうですね」といいニコニコと笑っていた。
「礼治は5歳で今年、年長なんです。華恋は3歳で今年から幼稚園に。」
その言葉に「まあ!うちの子は今年、年長なんですよ!」と言い、意気投合していく母親たちは仲良くなった。
「うちはここから近くの虹の丘幼稚園に通っているんですよ!」
「まあ!私たちも虹ヶ丘幼稚園に入れよう思っていたんです!よかったわね、礼治、華恋。新しいお友達が出来たね。」
俺たちに振り向いてニコニコと母親は上機嫌だった。話が淡々と決まり過ぎて何のことだか分かってない俺たちだったが、どうやらこの「しょうた」という子と同じ幼稚園に行くらしい。
一方、「しょうた」は大喜びで飛び跳ねていた。なんとも子供らしい子供で、自分の母親の横でぴょんぴょん跳ねて、くるくる回っていた。
(落ち着きがない子だけど憎めないな)というのが「しょうた」の第一印象だった。
華恋は俺の後ろに隠れてもじもじしていたが、顔を赤らめて凝視しつつも興味津々な様子だった。
そう、これが古井翔太との出会いだった。
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