お嬢様は軍師様!
お嬢様 逃げる
オーガスタ殿下のお披露目当日ーーー
アメリアは当日まで、雨乞いやらテルテル坊主を逆さまに吊し上げたりしていたが、そんな願いが届くはずもなく、憎たらしい位に素晴らしい晴天になった。
(ついに・・・ついにこの日が来てしまった)
今日のお披露目は、セイント王国にある王家所有の別荘であり、広い庭で行うみたいだ。
流石、殿下のお披露目ということもあり、辺りには人が多く、ほとんどが女性で広い庭にも関わらず中心に集まっている。
集まっている理由は、我先にとオーガスタ殿下に自慢の娘を紹介したいのであろう。
さっきから小競合いが始まっている。
「あら、プラン夫人。そのドレス、前の流行でしたよね?」
「まぁ、リリーフ夫人。そのデザイン、ちょっと合わなくてよ。」
「ミム夫人。先の戦いで一般兵士に、コペンハーゲン様が大怪我をしたと聞いたのですが大丈夫でしょうか?」
もちろんアメリア達は、その中心に・・・ではなく端っこで料理をつまんでました。
(すみません、あの空気に入れません!!)
おほほ、うふふと笑顔でいるつもりもないし、なりより子供二人で中心にいるのは無理。
場所争いで直ぐに追い出されるのが落ちだと判断し、戦線離脱を致しました。
うん、我ながらいい判断だ。
「お兄様。流石、王家主催のお披露目ですわね。お料理がとても素晴らしいですわ。」
「そうだね、アメリア。美味しすぎて食べ過ぎないようにね。」
「あらやだ。そんなこと致しませんよ。」
隣にいるイーゼスと料理を舌づつみしつつ、周りからは仲のいい兄妹で話をしている風に見えると思うが実際の会話を訳すと・・・
(兄よ。今日はご飯食べて終わりますからね。)
(諦めろ、アメリア。俺と一緒に巻き込んでやる。)
(絶対にいや。)
喧嘩をしていました。
******
イーゼスside
ガタガタッーーー
「アメリア、もう諦めてたらどうだ。」
「いやです。」
時はさかのぼり、ヴィクトリア領から出る所から始まる。
今は会場まで馬車で向かっている最中だ。
馬車の中には、俺とアメリアそしてセラが座っている。馬車の御者はロンだ。
会場の場所はヴィクトリア領から、2・3時間ぐらいで行ける距離で途中で一回休憩を入れようかなと思っている。
そういえば、殿下のお披露目といっていたが、これが王妃主催らしく簡単に言ってしまえば、優雅にお茶をしつつ仲良くしましょうっていう会だと思う。
まぁ、優雅にお茶をしつつと言っても王妃による息子の婚約者とか従者とかの人材探しだろう。
「用があるのはお兄様の方で、私は行っても意味がないと思います。」
「さっきから言っているだろう。父よりもアメリアを連れていった方がいいって」
相変わらずアメリアの機嫌が悪い。
まぁ、アメリアの言うこともわかる。
俺もアメリアの立場だったら絶対に拒むからだ。
でも、招待状が来たからには行かないわけにも行かないだろう。
特に、うちのような弱い領にとって王家の招待を断ることなどできないしね。
「私はオーガスタ殿下に会いたくないのです。挨拶などはお兄様がしてくださいね。」
「いや、それは臣下として駄目だろ普通。」
「臣下は父様です。跡継としてお兄様は臣下として挨拶は必要かと思いますが、私は必要ありません。」
アメリア位の女の子って殿下と繋がりを持ちたいと思うはずなのに、ここまで妹が拒む理由ってなんだろうか・・・。
******
ーーで、時はアメリアと会場の隅にいる時間まで戻る。
本当に女っていうのは怖い生き物だと思った。
最初、アメリアと会場に入った時、注目されていたのを感じた。
注目されるのは会ったことのない貴族が来たのだからだろうと、ここに来る前から予想はしているし、何よりも子供だけで来たのだから余計なのかなと俺は思った。
隣にいるアメリアにもその事を話したら「それは違うと思います。」と否定されたが・・・。
俺はその時はアメリアの言った意味が分からなかったが、今になってその意味が分かった。十分過ぎるぐらい良く分かりました。
「お名前を教えていただけませんかぁ?」
「それよりもぜひぃ、私の領に来て下さい。一度、お話をしたいですぅ。」
アメリアが一度デザートを取りにいった隙を狙って、こぞっと令嬢達がこっちにやって来た。
キンキラ豪華なドレスの人や膨らみを帯びたスカートの人、とにかく色々な令嬢が俺に話かける。
声は高いわ、馬鹿っぽそうに話しかけてくるは、そして何よりも令嬢達がつけている香水の匂いがきつい。
「あのぅ~。」
「あぁ、すみません。こんな可愛らしお嬢さん達にとまどってしまって・・・」
「そっ・・・そんな・・可愛いなんて」
「口がお上手ですね。おほほ」
(お世辞だっつーの)
社交辞令で褒めただけなのに、令嬢達は直ぐに顔を赤くさせた。
「もう、そろそろ殿下が来るみたいですね」
「えっ!!そうですの?早く前に行かないと・・」
「申し訳ありません。わたくし、お母様の所へ行きますので・・・」
「また、逢いましょう。」
(やっと去ってくれた・・。ったく、女って面倒くさい)
イーゼスは去っていく令嬢達を冷めた目で見つめた。
イーゼスにとって女性と言うのは、アメリアやセラ見たいな、自立している女性だと思っている。
相手に媚びることもなく、自分から動き意見もハッキリと言う、女性という視点から様々な考え方を出してくる、ヴィクトリア領がここまで豊かになったのはそのお陰だ。
なので、さっきみたいな令嬢達などは、あまり好ましくなく、特に相手を身分とかで判断する人達は嫌いだ。
(さて、殿下の顔でも見てみるか)
目的は、オーガスタ殿下を見極める為。
イーゼスは、右手に持った飲み物の飲み干し、オーガスタが出てくるのをまった。
アメリアは当日まで、雨乞いやらテルテル坊主を逆さまに吊し上げたりしていたが、そんな願いが届くはずもなく、憎たらしい位に素晴らしい晴天になった。
(ついに・・・ついにこの日が来てしまった)
今日のお披露目は、セイント王国にある王家所有の別荘であり、広い庭で行うみたいだ。
流石、殿下のお披露目ということもあり、辺りには人が多く、ほとんどが女性で広い庭にも関わらず中心に集まっている。
集まっている理由は、我先にとオーガスタ殿下に自慢の娘を紹介したいのであろう。
さっきから小競合いが始まっている。
「あら、プラン夫人。そのドレス、前の流行でしたよね?」
「まぁ、リリーフ夫人。そのデザイン、ちょっと合わなくてよ。」
「ミム夫人。先の戦いで一般兵士に、コペンハーゲン様が大怪我をしたと聞いたのですが大丈夫でしょうか?」
もちろんアメリア達は、その中心に・・・ではなく端っこで料理をつまんでました。
(すみません、あの空気に入れません!!)
おほほ、うふふと笑顔でいるつもりもないし、なりより子供二人で中心にいるのは無理。
場所争いで直ぐに追い出されるのが落ちだと判断し、戦線離脱を致しました。
うん、我ながらいい判断だ。
「お兄様。流石、王家主催のお披露目ですわね。お料理がとても素晴らしいですわ。」
「そうだね、アメリア。美味しすぎて食べ過ぎないようにね。」
「あらやだ。そんなこと致しませんよ。」
隣にいるイーゼスと料理を舌づつみしつつ、周りからは仲のいい兄妹で話をしている風に見えると思うが実際の会話を訳すと・・・
(兄よ。今日はご飯食べて終わりますからね。)
(諦めろ、アメリア。俺と一緒に巻き込んでやる。)
(絶対にいや。)
喧嘩をしていました。
******
イーゼスside
ガタガタッーーー
「アメリア、もう諦めてたらどうだ。」
「いやです。」
時はさかのぼり、ヴィクトリア領から出る所から始まる。
今は会場まで馬車で向かっている最中だ。
馬車の中には、俺とアメリアそしてセラが座っている。馬車の御者はロンだ。
会場の場所はヴィクトリア領から、2・3時間ぐらいで行ける距離で途中で一回休憩を入れようかなと思っている。
そういえば、殿下のお披露目といっていたが、これが王妃主催らしく簡単に言ってしまえば、優雅にお茶をしつつ仲良くしましょうっていう会だと思う。
まぁ、優雅にお茶をしつつと言っても王妃による息子の婚約者とか従者とかの人材探しだろう。
「用があるのはお兄様の方で、私は行っても意味がないと思います。」
「さっきから言っているだろう。父よりもアメリアを連れていった方がいいって」
相変わらずアメリアの機嫌が悪い。
まぁ、アメリアの言うこともわかる。
俺もアメリアの立場だったら絶対に拒むからだ。
でも、招待状が来たからには行かないわけにも行かないだろう。
特に、うちのような弱い領にとって王家の招待を断ることなどできないしね。
「私はオーガスタ殿下に会いたくないのです。挨拶などはお兄様がしてくださいね。」
「いや、それは臣下として駄目だろ普通。」
「臣下は父様です。跡継としてお兄様は臣下として挨拶は必要かと思いますが、私は必要ありません。」
アメリア位の女の子って殿下と繋がりを持ちたいと思うはずなのに、ここまで妹が拒む理由ってなんだろうか・・・。
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ーーで、時はアメリアと会場の隅にいる時間まで戻る。
本当に女っていうのは怖い生き物だと思った。
最初、アメリアと会場に入った時、注目されていたのを感じた。
注目されるのは会ったことのない貴族が来たのだからだろうと、ここに来る前から予想はしているし、何よりも子供だけで来たのだから余計なのかなと俺は思った。
隣にいるアメリアにもその事を話したら「それは違うと思います。」と否定されたが・・・。
俺はその時はアメリアの言った意味が分からなかったが、今になってその意味が分かった。十分過ぎるぐらい良く分かりました。
「お名前を教えていただけませんかぁ?」
「それよりもぜひぃ、私の領に来て下さい。一度、お話をしたいですぅ。」
アメリアが一度デザートを取りにいった隙を狙って、こぞっと令嬢達がこっちにやって来た。
キンキラ豪華なドレスの人や膨らみを帯びたスカートの人、とにかく色々な令嬢が俺に話かける。
声は高いわ、馬鹿っぽそうに話しかけてくるは、そして何よりも令嬢達がつけている香水の匂いがきつい。
「あのぅ~。」
「あぁ、すみません。こんな可愛らしお嬢さん達にとまどってしまって・・・」
「そっ・・・そんな・・可愛いなんて」
「口がお上手ですね。おほほ」
(お世辞だっつーの)
社交辞令で褒めただけなのに、令嬢達は直ぐに顔を赤くさせた。
「もう、そろそろ殿下が来るみたいですね」
「えっ!!そうですの?早く前に行かないと・・」
「申し訳ありません。わたくし、お母様の所へ行きますので・・・」
「また、逢いましょう。」
(やっと去ってくれた・・。ったく、女って面倒くさい)
イーゼスは去っていく令嬢達を冷めた目で見つめた。
イーゼスにとって女性と言うのは、アメリアやセラ見たいな、自立している女性だと思っている。
相手に媚びることもなく、自分から動き意見もハッキリと言う、女性という視点から様々な考え方を出してくる、ヴィクトリア領がここまで豊かになったのはそのお陰だ。
なので、さっきみたいな令嬢達などは、あまり好ましくなく、特に相手を身分とかで判断する人達は嫌いだ。
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