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チート無しクラス転移〜〜Be chained(ベチーン)〜〜

キズミ ズミ

コラボ章 9話 『集結し、終結す』(前編)




 景色をホワイトアウトさせるほどの濃霧に身を預け、数瞬後。

 途絶した意識が紡がれ、オレは立ち尽くしていた。

 まどろみの中に居るような感覚、思い返されたのは、直前の、廃墟での一幕だった。

 不思議で、それでいて少し悲しくなる、そんな体験をしてきたオレたちだったが、割愛させてもらう。

 明瞭としない視界も徐々に晴れてゆき、眼前の光景に確実性が持てるようになった時、オレは、そしてマドリとサイトーは息を詰めた。
 
 クレーターが散見できる大地、おそらくは先ほど自己紹介をしていたあの渓流に戻ってきたんだろう。

 しかし、驚くべきはそこじゃない。

 数時間前との相違点。

 それは元の形を失い、スクラップとしてあちこちに散乱している鉄の残骸。

 そして全長15メートルほどある、メタリックボディの二足歩行巨大ロボ。

 しかもその大きすぎるロボットの足元には見知った顔、原ちゃんが倒れ伏し、今まさに踏み潰されようとしているのだ。

「ーーーーーッッ!!」

 焦眉しょうびの急を直感した脊椎せきついは状況判断より人命救助を真っ先に優先し、運動神経に通達する。

 大地を蹴飛ばして、初速から最高速に至る。

 オレに追随するのはサイトーだ。言葉は交わさなかったが、お互いのやるべき事は全てわかっていた。

 風をつんざく様に巨大ロボットーーー多分、鉄人形ゴーレムだろうーーーに近づくと超常の力を解き放つ。

 ーーーと、同時、サイトーは天を駆けた。

 右手の人差し指を鎖へと変貌させるとその鎖はオレの意思に呼応して真っ直ぐ、原ちゃんへとはしり、くっつき、巻き取る。

 鎖に引っ張られ、無事生還を果たした原ちゃんの意識は、自らでなく、既に空へと、サイトーへと投じられていた。

 風を操り、常外の飛翔を成したサイトーは鉄人形ゴーレム、その胴体へ肉薄し、破壊をもたらした。

 着弾点、つまり拳と胴体が衝突した場所を起点として、球状のソニックブームが席巻せっけんする。

「ああ、くそ・・・。やっぱお前はすげぇよなぁ」

 鼓膜を引きちぎらんばかりの爆砕音、その直前に、耳元で熱を帯びた声が聞こえた。

 ふと原ちゃんに目を向けると、濡れた瞳の奥に、羨望せんぼうと、少しの諦観ていかんが垣間見えて、何故か胸が痛んだ。

 鉄人形ゴーレムが衝撃に耐えかねて大地に背中を叩きつけたのち、原ちゃんと目が合った。

 何を言えばいいか、言葉にきゅうしてしまい、オレは口をモゴモゴさせながら、改めて原ちゃんの体を見た。

 無数の裂傷、そしてズタズタに引き裂かれた服。

 この数時間で、一体何があったのだと思わせる原ちゃんの姿にオレは苦笑を浮かべる。

「ーーー原ちゃんも無茶したな」

「なんか、悔しくてな」

 オレの苦笑に、原ちゃんは傷だらけの顔で笑って見せた。

 その言葉の意味、そして含意がんいこそよく分からなかったが、しかしそれで良いと思った。

 何故なら、先ほどまで瞳の奥に垣間見えた諦観と羨望は嘘のように霧散し、代わりに力強い意思が宿っていたのだから。

 多分、原ちゃんの中で何かが一区切りついたのだろう。

 だったら別に問い詰める必要はない。結果論では無いけれど、でも、それで良いと思った。

「もう少し、早く着いてたら良かったんだけどね」

 今しがた鉄人形ゴーレムを吹き飛ばしたとは思えないほど、何食わぬ顔で言葉をかけてきたサイトーに原ちゃんはまぶたをピクリと動かした。

 次いで、未だに立ち上がれておらず、ガチャガチャと大仰に鋼鉄の四肢を動かす鉄人形ゴーレム一瞥いちべつして、呆れ混じりの吐息を漏らす。

「はぁ、なんかもう規格外だわ。やる気無くすぜ」

 原ちゃんのボヤきに、サイトーは首を傾げる。

「感動の再会のところ悪いけど、敵さんはまだまだやる気っぽいよ〜」

 間延びした声のする方に首を巡らせると、ミツキと、光希と、マドリが、つまり非戦闘員たちがやや遠いところへ避難していた。

「は、こりゃあ大仕事になりそうだな」

 ーーー思えば人外と戦うのはこれで2度目だ。

 最初の人外は例の『トラ』で、次は、鉄人形ゴーレム

 オレはつくづく巨大な敵に縁があるらしい。

 もし、縁とやらが具現化できる能力の天稟を持った人間に会えたならば、金貨何枚積んででもそんな奇縁を引きちぎってやろうと心に決めた。

「まぁ、やれるんじゃないかな」

 自信に満ちた笑みをたたえているのは、半歩前に立つサイトーだ。

 サイトーの右腕は瞬く間に赤黒い鱗に埋め尽くされ、指先はただ肉を裂くだけに特化したが如き鋭さを帯びた爪が、ギラリと鈍く光っていた。

 みるみるうちに研ぎ澄まされていく鬼気、それはどうやらサイトーの右目から湧出ゆうしゅつしている。

「ーーー今度はやいばが通ると良いんだけどな」

 原ちゃんは静かに、されど芯のある声で呟くと両手に光を収束させ、顕現けんげんしたのは濡れた様に美しい二本の刀だ。

 三者三様にほとばしる戦意はやがて1つにまとまって、図らずも言葉が重なった。


「ーーーーーーぶっ倒す!!」
 











 どうも!キズミ ズミです!!


 相変わらずの亀更新。どうかご容赦ください・・・。


 作者2人の予定が色々と噛み合わない故の悲劇ですからに。


 さて!コラボ章もクライマックス、僕としては一抹の寂しさと、「やっと三章入れるぜ、ヒャッホゥ!」という赤裸々な気持ちが混じり合ったアレな気持ちです。いやん。


 脈絡もないですけれど、このコラボ章、三部に分かれて作られているんです。


 最初の、自己紹介のところ、いわゆる分断前は僕が主導して書いてました。

 
 具体的には、僕がまずストーリーを書いて、その後コピペしてAkisanに送るって感じで。


 で、その後の分断中はもちろん作者各々書いててーーー


 今回の分断後のストーリーはAkisan主導で書かれています。


 な訳でぶっちゃけこの後、登場人物たちがどんな感じになるのかは今のところ僕にも分かんないんですよね。


 て事でAkisan!次の話、楽しみにしてますよ!!


 出来ることなら出来るだけ早く!チョッパヤで!ASAPアサップ(As Soon As Possibleの略)!




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