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鬼の華

ノベルバユーザー137753

記憶 side鬼


「ん……ふぁ…………やることねェな。」

暇だ…暇すぎる…ここに封じられ数百年。
流石にやる事がない。
餓鬼でも来ればからかったりしてやるんだが
ここ数十年俺が視える奴は減った。
てか餓鬼が視える視えねぇ以前に
餓鬼が来なくなったしな。

ガサガサ

「…ん?兎か?」

そう言いながら音のする方を向いた。
兎なら暇も潰せるだろう。可愛いし。

「……おにいさんだれ?」

そこには兎では無い人の子がいた。

「……は……?餓鬼……?」

唖然とした。人の子すら珍しいのに俺が視えるのか。
妥当に考えれば霊力があるんだろうか?
今の時代で霊力を持ってるやつなんか早々…
えっ…なにこいつめっちゃ旨そうな臭いがする。

「…?きいてるー?おにいさーん?」

あっ…焼いた肉持ってんのか…
そりゃあ旨そうな臭いするわな。
最近の飯は旨そうだなこれはばーべきゅーって奴か
封印でも解ければ漏れ無く食べに行くんだが。

「ちょっとー!聞いてるのー?おにいさーん!」

まぁ肉はともかく今の時代霊力持ってて
苦労するだろうなぁ…持ってないやつは視えねぇしな
それこそ虐められたりとかな。無視されたりとか…

「しかたない…えーっと…」

いやぁ…流石にそれは考えすぎか…母さんにも言われたなぁ…人を見かけで判断するなー!って。
まぁその母さんが今で言う面食いって奴なんだがな
見た目重視じゃねぇか馬鹿野郎。

「…う、うぅ…ひっく…」

あれ…何か……泣いてね?
……えっ!やべぇ…俺が泣かした!?

「…あ、あ…す、すまん!な、泣くな!」

「…ひっく…むししてない…?」

「あぁ!してない!ちょっと考え事をな!」

「ほんとに…?」

「本当だ!」

「…うん。わかった」

「わ、悪かった…」

や、やっべぇ…餓鬼泣かせるとか…
そもそも餓鬼の相手なんざ数十年振りだぞ…
ど、どうすればいいんだ…!?
あ…この餓鬼よくみたら結構可愛い!
くっそ泣かせるとか…俺の人でなし!あっ鬼だった。

「だ、大丈夫か…?」

「「…だいじょうぶ。…ふふっ…やさしいんだね。」」

柔らかく笑うその顔は
どこか懐かしくて、でも思い出せなくて。

「…?おにいさん?どうかしたの?」

「…あ、あァ…ちょっとな。」

「…へんなの…ふふっ」

あっ無理普通に尊い。ってなに言ってんだ俺。

「ねぇおにいさん?」

「…?なんだ…?」

「おにいさんってわたしのしきがみになってくれる?…えいっ!」

「…は?…んぐっ…!?」

口にねじ込まれた肉。てか肉。圧倒的肉。
式神…?じゃあこいつは…

「あるじとして?ここに…けいやく…なんだっけ?」

「…ゴクッ…は、どういうことだ…?」

「おにく…たべたー?」

「…は?……あ…」

そうだ。式神の契約は契約者のものを埋め込むって…
え。それで肉食わせるって……

「あ、おもいだした。えーっと…
ここにけいやくのちぎりを…かわします!」

「…ちょっ勝手に…っ!痛ぅ!」

「……ふぅ…!これでおわりだねー。」

「…ンだ…コレ…」

腕には茜色の腕輪のようなものが…
…結構きれいなもんだな…って…え?
契約終了…?は。まじかよ……
じゃあこれが契約の印的な奴か…

「…とれ…ねぇ…よなァ…」

「ぴょんぴょん飛び回りやがって…はぁ…」

「おにいさん!わたしがこきつかってあげるからね!」

「…まじかよ…」

結ばれる契りは後悔したりしなかったり。
こいつを守りたいって思わなくても意外と
結ばれたりする。(結構強引的に)
けど…やっぱり唐突過ぎねェか…?

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