多重人格者(自称)が異世界いったら人格の数だけステがあった。
第五話 ~再会~ 後編
ヘルズタウンのとある屋敷の一室にて。
「お~い、ナンバー2の様子はどうだ~い?」
男がそう言うと暗闇の中から老人が出てきた。
「はい。抵抗をしようとしていますが、しっかり拘束しているので大丈夫かと。さらに、ナンバー2の見張りには染木をつかせておりますのでよほどのことがないかぎりは安全かと思いますぞ。」
「へ~えwあの染木がついてくれたんだね~wそれなら安心だね~w」
「はい。ですのであなた様はナンバー3の捕獲の方にお力を注いでくだされ。では、私はやることがありますのでこれにて。」
老人は笑いながら暗闇の中に消え去った。
「さて田淵君はどうするのか楽しみだね~w」
その時男は不気味な笑みをしていた‥‥
ヘルズタウン入り口にて。
「嫌よ~!早く返して~!怖いよ~!」
「うるさいな!ちょっとは静かにしろ!お化けなんていないだろ?wそもそもお化けなんてもんはな~信じなければ見えないんだよ!なぁアレン?」
「そそそそうだな。ところで隆介、お前後ろに‥‥」
「え?wお前まで何言って‥」
そう言いながら俺が後ろを振り向くと、
「バァ!」
「ギャーーーーーーーーーー!出たーーー!」
そこにはザ・ゴーストのようなお化けが舌を出して笑っていた。
「ほら言ったじゃない!早く逃げましょうよ!って隆介は!?」
アリスが言うまえに俺はとっくに逃げていた。
「お化けなんていない。お化けなんていない。俺は何も見てない。俺は何も見てない。」
そう自分に言い聞かせながら逃げていると、俺は何かにつまずき、我に帰った。なにに引っ掛かったのかは怖すぎて確認したくなかった。
我に帰り、アレンたちと早く合流しなければならないと思った俺は、来た道を戻ろうと振り返ったが、
「ここどこだよ‥‥」
どうやら俺はいつの間にかヘルズタウンの奥深くまで来ていたらしい。入り口付近ではまだあった建物も、周りを見渡せば、お墓や棺桶だらけだった。
ヤバい。道がわからないのもヤバいのだが、それよりもヤバいことがさっきから起こっている。
スタスタ‥‥スタスタ‥
何かがどんどんこちらに近づいているのだ。
しかも大勢で。なんですぐ逃げないかって?それは簡単だ。前からも後ろからも右からも左からも来てるからw
おそらく俺はもっと前からこの足音には気づいていた。
気づいていたが気づきたくなかったのだ。アリスにあれだけ大口をいっておいて、自分がさっきから足音が聞こえてるなんて恥ずかしくて言えるわけない。
そう考えている間にも足音はおれのすぐそばまで来ていた。俺は覚悟を決め、目を閉じ、その場に倒れこんだ。
俺が倒れると、足音が止まり、ローブをかぶった人が出てきた。声的におそらく女の人だった。
女が何か魔法のようなものをとらえると、おれの意識はなくなった‥‥
屋敷にて
「はっ!ここは‥‥」
どうやら作戦は成功したらしい。俺は最後に、あの足音が、ただのお化けではないと気づいていた。もしかしたら霧島を連れて行ったやつらの一味かも、と予想していたのだ。だからわざと倒れた。
だが、正直怖かった~w本当にお化けだったら?とか考えちゃったじゃん!お化けなんていない、お化けなんていない。よし落ち着いた。
さて、今の状況だが、とても良いとは言えない状況だった。
部屋の一室に俺はいた。
正直広い。これだけ大きいと、おそらくここは大きな屋敷かなにかだろうか。
手足は拘束済みか‥‥
ましてや、霧島も見当たらない。
見えるのは俺を見張っているあの女だけだ。
よし話かけてみるか‥‥
いや、やめておこう。
今はあまり目立たないようにしなければ。
俺がそんな事を考えていると、俺のいる部屋に誰かが入ってくる音がした。
誰だ?と俺が見ようとした瞬間俺の脳裏にある男が浮かび上がった。
「まさか!」
俺が顔を見上げるとそこには忘れることのできない男が立っていた。
「いや~久しぶりだね~wまさかヘルズタウンに自ら来てくれるなんてね~wこちらとしても好都合だよ~w」
「やはりお前の仕業だったか!霧島はどこだ!?この屋敷にいるんだろ!」
「まぁまぁそんなに焦らないでくれよ~wまずは自己紹介からかな~w」
「僕の名前は神波秀哉って言うんだよ~w」
「神波秀哉‥‥どこかで聞いたことがあるような‥‥」
「そうかw君はあのときまだ小さかったもんね~w」
「どういうことだ‥‥なぜお前が俺の子供の時を知っている‥‥」
「やはり覚えていなかったんだね~wじゃあ教えて上げようw」
「僕が君に人格を植え付けた張本人さw」
読んでいただきありがとうございます!
やっと男の正体がわかりましたね。
神波秀哉(かみなみしゅうや)と読みます!
次回からもよろしくお願いいたします!
次回予告
いろいろな思いを巡らせる隆介‥‥
神波から伝えられるさらなる事実‥‥
その時霧島は‥‥
次回 第六話 ~開戦~
お楽しみに!
「お~い、ナンバー2の様子はどうだ~い?」
男がそう言うと暗闇の中から老人が出てきた。
「はい。抵抗をしようとしていますが、しっかり拘束しているので大丈夫かと。さらに、ナンバー2の見張りには染木をつかせておりますのでよほどのことがないかぎりは安全かと思いますぞ。」
「へ~えwあの染木がついてくれたんだね~wそれなら安心だね~w」
「はい。ですのであなた様はナンバー3の捕獲の方にお力を注いでくだされ。では、私はやることがありますのでこれにて。」
老人は笑いながら暗闇の中に消え去った。
「さて田淵君はどうするのか楽しみだね~w」
その時男は不気味な笑みをしていた‥‥
ヘルズタウン入り口にて。
「嫌よ~!早く返して~!怖いよ~!」
「うるさいな!ちょっとは静かにしろ!お化けなんていないだろ?wそもそもお化けなんてもんはな~信じなければ見えないんだよ!なぁアレン?」
「そそそそうだな。ところで隆介、お前後ろに‥‥」
「え?wお前まで何言って‥」
そう言いながら俺が後ろを振り向くと、
「バァ!」
「ギャーーーーーーーーーー!出たーーー!」
そこにはザ・ゴーストのようなお化けが舌を出して笑っていた。
「ほら言ったじゃない!早く逃げましょうよ!って隆介は!?」
アリスが言うまえに俺はとっくに逃げていた。
「お化けなんていない。お化けなんていない。俺は何も見てない。俺は何も見てない。」
そう自分に言い聞かせながら逃げていると、俺は何かにつまずき、我に帰った。なにに引っ掛かったのかは怖すぎて確認したくなかった。
我に帰り、アレンたちと早く合流しなければならないと思った俺は、来た道を戻ろうと振り返ったが、
「ここどこだよ‥‥」
どうやら俺はいつの間にかヘルズタウンの奥深くまで来ていたらしい。入り口付近ではまだあった建物も、周りを見渡せば、お墓や棺桶だらけだった。
ヤバい。道がわからないのもヤバいのだが、それよりもヤバいことがさっきから起こっている。
スタスタ‥‥スタスタ‥
何かがどんどんこちらに近づいているのだ。
しかも大勢で。なんですぐ逃げないかって?それは簡単だ。前からも後ろからも右からも左からも来てるからw
おそらく俺はもっと前からこの足音には気づいていた。
気づいていたが気づきたくなかったのだ。アリスにあれだけ大口をいっておいて、自分がさっきから足音が聞こえてるなんて恥ずかしくて言えるわけない。
そう考えている間にも足音はおれのすぐそばまで来ていた。俺は覚悟を決め、目を閉じ、その場に倒れこんだ。
俺が倒れると、足音が止まり、ローブをかぶった人が出てきた。声的におそらく女の人だった。
女が何か魔法のようなものをとらえると、おれの意識はなくなった‥‥
屋敷にて
「はっ!ここは‥‥」
どうやら作戦は成功したらしい。俺は最後に、あの足音が、ただのお化けではないと気づいていた。もしかしたら霧島を連れて行ったやつらの一味かも、と予想していたのだ。だからわざと倒れた。
だが、正直怖かった~w本当にお化けだったら?とか考えちゃったじゃん!お化けなんていない、お化けなんていない。よし落ち着いた。
さて、今の状況だが、とても良いとは言えない状況だった。
部屋の一室に俺はいた。
正直広い。これだけ大きいと、おそらくここは大きな屋敷かなにかだろうか。
手足は拘束済みか‥‥
ましてや、霧島も見当たらない。
見えるのは俺を見張っているあの女だけだ。
よし話かけてみるか‥‥
いや、やめておこう。
今はあまり目立たないようにしなければ。
俺がそんな事を考えていると、俺のいる部屋に誰かが入ってくる音がした。
誰だ?と俺が見ようとした瞬間俺の脳裏にある男が浮かび上がった。
「まさか!」
俺が顔を見上げるとそこには忘れることのできない男が立っていた。
「いや~久しぶりだね~wまさかヘルズタウンに自ら来てくれるなんてね~wこちらとしても好都合だよ~w」
「やはりお前の仕業だったか!霧島はどこだ!?この屋敷にいるんだろ!」
「まぁまぁそんなに焦らないでくれよ~wまずは自己紹介からかな~w」
「僕の名前は神波秀哉って言うんだよ~w」
「神波秀哉‥‥どこかで聞いたことがあるような‥‥」
「そうかw君はあのときまだ小さかったもんね~w」
「どういうことだ‥‥なぜお前が俺の子供の時を知っている‥‥」
「やはり覚えていなかったんだね~wじゃあ教えて上げようw」
「僕が君に人格を植え付けた張本人さw」
読んでいただきありがとうございます!
やっと男の正体がわかりましたね。
神波秀哉(かみなみしゅうや)と読みます!
次回からもよろしくお願いいたします!
次回予告
いろいろな思いを巡らせる隆介‥‥
神波から伝えられるさらなる事実‥‥
その時霧島は‥‥
次回 第六話 ~開戦~
お楽しみに!
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