勇者の冒険(仮)
チュートリアル
「よし、では力の使い方を教えるぞ、まず頭の中で『メニュー』と念じるんじゃ」
俺は言われた通り念じてみるとRPGゲームでよくみるメニュー画面が現れた。
「おぉ、なんかゲームみたいですね」
「ほほ、喜んでもらえてよかった。ステータスを選ぶと自分の能力値を見ることができる」
俺は指でステータスを選ぶと、別画面でステータスが表示された。
そこには、勇者レベル1と書かれ、能力値が表示されていた。
「能力値は今はピンとこないと思うが、身体能力は相当上がっておる」
「なるほど」
確かに比較対象がないとピンとこないな。まぁ元の自分と比べて身体が機敏に動くから能力が上がったのは確かなんだろうな。
「次に、メニュー画 面からアイテムボックスを開くと武器が入っておる。それを装備してみるんじゃ」
「アイテムボックスですね。えっと……、あ、これか」
アイテムボックスを開き、装備品を選ぼうとするとすごい名前の武器があった。
「えっと、この聖剣エクスカリバーって」
「それを装備するんじゃ」
「あ、はい」
エクスカリバーってRPGゲームでは伝説の武器として扱われる物だろ。それともこれは名前だけでたいしたことないのか。
装備すると目の前にきらびやかな白い剣が現れた。
「うぉっと、意外と重いな」
「それを使って魔物を倒してみよ」
神様はまたもなにやらぶつぶつと唱え、犬のような獣が現れた。ギラギラとした目つきで俺をにらみつけ、口からはよだれがしたたっている。
こいつはウルフという魔物じゃ。いくら強化したとはいえ、油断すると死ぬから気をつけよ。
「ガァウゥッ!」
神様が話し終わると、ウルフは俺に向かって駆け出し、飛び掛かってきた。
「うわぁッ」
俺はウルフに押し倒され、噛みつかれる寸前だった。かろうじて剣を盾にするようにして防いだが、これは油断していると本当にやられかねない。
俺は、剣を払い、ウルフを突き飛ばした。
緊張のせいか、手に汗がにじむ。俺は、両手で剣を握り直し、ウルフに向かって駆け出した。
「うぉぉぉッ!!」
なぜか声が出てしまった。しかし、恥ずかしがる余裕はない。決死の思いでウルフに切りかかると、切り口は赤いエフェクトかかって、黒い粒子となって消えた。
「みごと!」
俺は神様 の声でやっと一息つく。きっとたいしたことない魔物だったんだろうが剣を握ったのは初めてだったのだ。初めはこんなものだろう。
ウルフが消えた後には、なにか落ちていた。
「それは、アイテムじゃ。魔物を倒すと一定の確率で手に入る。『収納』と念じればアイテムボックスに入れることができる」
アイテムは消え、アイテムボックスへ収納されたようだ。
アイテム名は、ウルフの毛皮と書かれていた。
「もう一つ呪文やスキルについてじゃが、同じ要領で、念じれば使えるはずじゃ。日常で役立つ魔法も習得しておるから後で使ってみると良い」
「はい、わかりました。いろいろありがとうございました」
「いやいや、いいんじゃよ。ワシとしてはきちんと働いてもらえればそれで。ある程度魔物の数が減ったらこちらから連絡する。ではよい成果を期待しておるぞ」
そういうと、全身が光に包まれ、急に眠気が襲ってきた。
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ケイスケ・イトー 16・男 1000c
 
勇者:レベル1
聖剣エクスカリバー
HP:D
MP:D
攻撃力:C
防御力:D
素早さ:D
魔力:D
スキル:獲得経験値上昇 言語理解
  鑑定
呪文:ライト・イグニス・アクア・クリーン
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