クラス全員で異世界転移!?~厨二病が率いる異世界ライフ~

Akisan

現状

神崎さんが走って出ていき少し経って
ルナと一緒に戻ってきた

「目が覚めたようね、どこか痛くない?」
「はい平気です」
「そう、なら良かった」

「今、帝国とはどうですか?」
そう質問するとルナは顔を曇らせ
「その戦いにあなたは参加させることは出来ない
もどかしいかも知れないけど、今のあなたに
戦うことは出来ない」
ルナが真っ直ぐ目を見て言う

「ですが!これは僕たちが持ち込んだ事です!
僕にも責任を取らせてください!」
「ダメよ、今のあなたに戦場に出られても
足手まといにしかならないわ
一度、自分の置かれてる状況を見てみることね」
ルナはそう言って部屋を出ていく

静寂が戻った部屋で
言われた通り、自分の状況を見てみる

右腕を前に出し龍の力を解放───出来ない
「何でだ?」
何度か試すが上手く行かない
「何が起こってるんだ?」

考えてもしょうがないと思った秋は
街へ出ることにした

「結構、賑わってるんだなぁ」
回りをキョロキョロと見つつ
大通りを歩いていると
後ろから神崎さんが走ってきた
「もう、歩いて平気なの?」
と、心配そうに声を掛けてくれる
「今のところは平気」
「そっか、少し歩こう」

そう言って案内してくれたのは
教会の裏手にある狭い闘技場だった
そこでは上田が色々な魔法を放っていた

「図書館にあった魔法の本を見て
ずっと練習してるんだって
守られてるばっかりじゃ面白くないからって」
神崎が続ける
「今回の戦いは参加しないんだってね」
上田を見ながら神崎が言う
「ルナさんが参加しちゃダメだって言うんだ」
様々な感情が混ざり、拳を握りしめる

「今までは運が良かったんだよ
たまたま、僕たちだけでやれてたけど
今回は規模が違う、僕一人じゃどうにも出来ない
それに、剣聖も大賢者もいる、僕に出番は無いよ」
そう言って秋は立ち上がり、出口へと歩いていく

「私は、戦場に行くよ
力不足でもやれることはあると思うから」
後ろから神崎の力強い声が聞こえる

「あなたはどうするの?」


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