龍のもたらすものは

殺ったか───

動かなくなった龍を見据えて構える
が、流石にこれでくたばるような
奴ではないらしい

「まだ動くのかよ」

そして、起き上がった龍は
火を纏っている
またもや、火球を吐いてくる
それを消そうと光を放とうとするが

───出ない

「何でッ！？出てよ！」
パニックに陥っている彼女を抱えて
とりあえず回避する、火球が着弾した場所の土が

────溶けた

「おいおい、冗談になってねぇぞ！？」
背中に冷たいものを感じながら
火の範囲から出る
「おい！しっかりしろ！」
彼女を揺すり正気に戻す
「何で出なくなったの？私も一緒に戦いたいのに」
と、涙目で訴えてくる
「目覚めたばかりの力を
あんなに上手く使えたんだ上出来だよ
お陰で一発ぶん殴れたありがとう
ゆっくり休んでくれ」

そう言って、戦線に戻る
「原！任せてごめんね！」
「うわぁぁぁぁ！早くしてよ！
逃げてんのキツイんだけど！？」
と、火球を異能で切り裂く原
しかし、ダメージもキツイようだ
────後、二発で限界かもしれないな
原に攻撃が当たらないイラつきなのか
龍が大きくうねり力を溜めている
───これはマズイ
と、状況を見ていると原から光の刃が
延びてきて
「サイトー！これを託すぞ！」
と、言って龍へ直進、溜めているエネルギーに
刃を刻み込んだ
エネルギーの奔流、辺りに暴力的なまでの
爆風が産み出される
「原ァァァァァァ！」

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龍のもたらすものは

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