邪神使徒転生のススメ
03.転生のススメ
邪神使徒、か。イメージ的にはアニメやら漫画やらで出てくる敵役だよなー。
「シンラ、俺はもし転生すると絶対に邪神使徒なのか?」
もし普通の人間って選択肢があるならそっちでもいいかなー。
 「いえ、そんなことはないです。普通の人間にはなれますよ。女神関連の種族じゃない限り何でもいけます。…ですが…」
 「ん?何か問題があるのか?」
 「い、いえ、問題ではないのですが…私個人としては邪神使徒になって欲しいのです。」
 「それまたどうして?」
 「魔夜さんは、間違えて私が殺してしまったわけじゃないですか。」
 まあそうだよな、まあ死んでしまったものはもうどうしようもないけど。
 「だから、魔夜さんが転生した先では死んでほしくないんです。邪神使徒だったら私が持つ力を分け与えやすい体になるので。」
 ……なるほど。そういう理由か。それなら、答えは1つだな。
 「分かった。それなら俺は邪神使徒で転生するよ。シンラの願いを無下にするわけにもいかないからな。」
 「…………!よ、よかったです〜。」
 シンラが安心したようにぺたりと座り込む。うん、やっぱり邪神使徒で転生がいいな。
 ………ん?そういえば、転生とかが出来るくらいなら俺地球に戻れたりしないのかな?
 「なあシンラ、俺って地球に戻れたりしないのか?」
 「申し訳ありません、それは無理なんです。いくら私が間違えて殺してしまったとはいえ、地球での法則を曲げるわけにはいかないんです。」
 「法則って?」
 「地球では1度死んだ生物が蘇ることはありません。というか出来ません。このように、その世界での決まりごとはいくら神でも異物が出るなどがない限りは破ってはいけないんです。」
 なるほど、それならもう俺は地球に戻れないのか。まあ家族や幼馴染に会えなくなるのは寂しいな。でも、それ以外は特にどうでもいいかな。だって、俺は地球で無為の生活を送ってたんだから。
 「そっか。それなら仕方ないか。」
 「本当に、申し訳ございません…。」
 「いや、気にすんな。ただの確認だからな。それに地球には未練なんてほとんど残ってないからな。」
 未練を残せるような人生でもなかったしな。
 「そうですか…。」
 「そ。だから早く転生させてくれ。ちょっと楽しみなんだ、異世界に行くのが。」  
 自分が全く見た事のない景色も見てみたいしな。
 「はい!分かりました!今から行く世界の説明は要りますか?」
 「んー、ざっくりとは教えて欲しいかな。」
 「了解しましたっ。それではご説明させて頂きます。…コホン、今から魔夜さんが行く世界では地球程の科学力はありません。ですが地球と違って魔法が存在します。」
 魔法があるのか。といっても何となく異世界には魔法があるようなイメージが勝手についてるからなー。あんまり驚きは無いな。でも魔法は実際に見てみたいな。
 「その他各地方に『迷宮』と呼ばれるダンジョンがあります。そこにいる魔獣から取れる素材や魔法石を換金することで冒険者は収入を得ています。」
 
 なるほど…大方予想通りだな。まずは冒険者になってみるのがいいかもな。やっぱり異世界ならではだしな。
 「私は冒険者になるのをおすすめしますよ。冒険者はやっぱり稼げますし、魔夜さんならすぐに魔獣をたくさん倒せると思うです。」
 「いやいや、戦ったことも無いのにすぐに勝てるわけないって。」
 「そんなこともあろうかと、私からの贈り物です!邪神使徒は元々高い身体能力を持つのですが私がもっと凄い能力をつけてあげるのです!」
 「おお、それは有難いな。」
 俺が礼を言うとシンラは照れたように呟く。
 「えへへ…魔夜さんには、私が殺してしまったお詫びにたくさん生きて欲しいですし…。」
 「何の能力が付くかは教えてくれないのか?」
 「ふふっ。それは行ってからのお楽しみです。頭の中で自分の能力を知りたいと念じれば自然と能力が思い浮かぶようになってるので。」
 ほほー。それは更に行くのが楽しみになってきたな。
 「さて、そろそろ転生させてくれるか?楽しみで仕方が無いんだ。」
 「分かりました!じゃあ転生させますね!」
 シンラがそう言って微笑むと俺の身体が光に包まれた。死んだ時と違って暖かい光だ。
 さて、ようやく待ちに待った異世界ライフだ。楽しんで行くぞー!
 そう思った直後俺を包む光が消え、シンラの前から姿を消した。
「シンラ、俺はもし転生すると絶対に邪神使徒なのか?」
もし普通の人間って選択肢があるならそっちでもいいかなー。
 「いえ、そんなことはないです。普通の人間にはなれますよ。女神関連の種族じゃない限り何でもいけます。…ですが…」
 「ん?何か問題があるのか?」
 「い、いえ、問題ではないのですが…私個人としては邪神使徒になって欲しいのです。」
 「それまたどうして?」
 「魔夜さんは、間違えて私が殺してしまったわけじゃないですか。」
 まあそうだよな、まあ死んでしまったものはもうどうしようもないけど。
 「だから、魔夜さんが転生した先では死んでほしくないんです。邪神使徒だったら私が持つ力を分け与えやすい体になるので。」
 ……なるほど。そういう理由か。それなら、答えは1つだな。
 「分かった。それなら俺は邪神使徒で転生するよ。シンラの願いを無下にするわけにもいかないからな。」
 「…………!よ、よかったです〜。」
 シンラが安心したようにぺたりと座り込む。うん、やっぱり邪神使徒で転生がいいな。
 ………ん?そういえば、転生とかが出来るくらいなら俺地球に戻れたりしないのかな?
 「なあシンラ、俺って地球に戻れたりしないのか?」
 「申し訳ありません、それは無理なんです。いくら私が間違えて殺してしまったとはいえ、地球での法則を曲げるわけにはいかないんです。」
 「法則って?」
 「地球では1度死んだ生物が蘇ることはありません。というか出来ません。このように、その世界での決まりごとはいくら神でも異物が出るなどがない限りは破ってはいけないんです。」
 なるほど、それならもう俺は地球に戻れないのか。まあ家族や幼馴染に会えなくなるのは寂しいな。でも、それ以外は特にどうでもいいかな。だって、俺は地球で無為の生活を送ってたんだから。
 「そっか。それなら仕方ないか。」
 「本当に、申し訳ございません…。」
 「いや、気にすんな。ただの確認だからな。それに地球には未練なんてほとんど残ってないからな。」
 未練を残せるような人生でもなかったしな。
 「そうですか…。」
 「そ。だから早く転生させてくれ。ちょっと楽しみなんだ、異世界に行くのが。」  
 自分が全く見た事のない景色も見てみたいしな。
 「はい!分かりました!今から行く世界の説明は要りますか?」
 「んー、ざっくりとは教えて欲しいかな。」
 「了解しましたっ。それではご説明させて頂きます。…コホン、今から魔夜さんが行く世界では地球程の科学力はありません。ですが地球と違って魔法が存在します。」
 魔法があるのか。といっても何となく異世界には魔法があるようなイメージが勝手についてるからなー。あんまり驚きは無いな。でも魔法は実際に見てみたいな。
 「その他各地方に『迷宮』と呼ばれるダンジョンがあります。そこにいる魔獣から取れる素材や魔法石を換金することで冒険者は収入を得ています。」
 
 なるほど…大方予想通りだな。まずは冒険者になってみるのがいいかもな。やっぱり異世界ならではだしな。
 「私は冒険者になるのをおすすめしますよ。冒険者はやっぱり稼げますし、魔夜さんならすぐに魔獣をたくさん倒せると思うです。」
 「いやいや、戦ったことも無いのにすぐに勝てるわけないって。」
 「そんなこともあろうかと、私からの贈り物です!邪神使徒は元々高い身体能力を持つのですが私がもっと凄い能力をつけてあげるのです!」
 「おお、それは有難いな。」
 俺が礼を言うとシンラは照れたように呟く。
 「えへへ…魔夜さんには、私が殺してしまったお詫びにたくさん生きて欲しいですし…。」
 「何の能力が付くかは教えてくれないのか?」
 「ふふっ。それは行ってからのお楽しみです。頭の中で自分の能力を知りたいと念じれば自然と能力が思い浮かぶようになってるので。」
 ほほー。それは更に行くのが楽しみになってきたな。
 「さて、そろそろ転生させてくれるか?楽しみで仕方が無いんだ。」
 「分かりました!じゃあ転生させますね!」
 シンラがそう言って微笑むと俺の身体が光に包まれた。死んだ時と違って暖かい光だ。
 さて、ようやく待ちに待った異世界ライフだ。楽しんで行くぞー!
 そう思った直後俺を包む光が消え、シンラの前から姿を消した。
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