好きだよ

第20話 翔前編

昔僕には付き合っていた人がいた

未来「翔ちゃん!」

翔「ん?」

未来「大好きだよ!」

翔「…僕も大好きだよ/////」

未来「えへへ/////」

僕らは仲のいいカップルだと学年では評判だった

ある夏の日

未来「今日はありがとう!デート楽しかった!」

翔「僕も楽しかった」

未来「ここまででいいよ!」

翔「わかった」

未来「じゃあまたね!」

翔「バイバイ」

-数時間後-

プルル

翔「はい」

未来の母「…もしもし…翔くん?」

翔「あ、未来のお母さんこんばんは。どうしたんですか?」

未来の母「…未来が…」

翔「えっ?」

未来の母「さっき…病院から電話があって…」

翔「…病院?」

未来の母「未来が死んだって…」

翔「…嘘…でしょ…?」

未来の母「私も信じられなかった…でも未来の遺体が…」

僕はその後どうやって病院に行ったのかは覚えてない。ただ無我夢中で病院まで走った。

翔「はぁ…はぁ…」

医者「未来さんのお友達ですか?」

翔「未来の彼氏です…」

医者「そうですか…」

翔「未来は…なんで死んだんですか…?」

医者「未来さんは飛び出してきた車にひかれてしまい、心臓が潰れ即死でした」

翔「……」

医者「あと、未来さんの持ち物にこんなものがありました」

翔「えっ…」

それは僕への誕生日プレゼントだった

医者「おそらく、未来さんはこれを買い、家に帰る途中で亡くなってしまったのでしょう…」

翔「うぅ…」

僕は涙をこらえることができなかった。
僕の誕生日プレゼントを買った帰りに彼女は死んでしまった。
もし彼女がこれを買わなければ今頃はいつも通りに生活していたのに…

翔「ありがとうございました…」

僕は家に帰ってからプレゼントを開けることにした

プレゼントは僕が前から欲しがっていた腕時計だった。そしてそこには手紙も入っていた

翔ちゃんへ
お誕生日おめでとう!
翔ちゃんが前から欲しがっていた腕時計だよ!頑張ってバイトして貯めて買ったんだ!大切に使ってね!
未来より

翔「こんなもののために……なんで未来が犠牲にならなくちゃいけないんだよ…」

僕は1番大切だった彼女を失い、消失感と絶望を味わった。僕の大切な人は僕の誕生日プレゼントを買うために死んでしまった、それがずっと僕の頭の片隅にあった。
そんなある日あの子が僕の目の前に現れた

舞「お邪魔します…」

翔「…」

舞「……すごい綺麗な絵」

僕は目を見張った。その子は未来にそっくりだったそんなはずはないと思いながらも未来にそっくりな女の子から目が離せなかった

翔「君誰…?」

舞「あ、私今日転校してきた2年2組の本条 舞です!」

だよね…未来なわけないよね…でも僕は未来にそっくりな君に未来を重ねいつの間にか…

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