退屈な日常から

白夜輪廻

「おいいつまで寝てるんだ、とっとと起きろ」

「うん?」

いつの間にか放課後になって、後半の授業サボって昼から屋上で寝ていたようだ。

「マジか! 授業!?」

「今更何言ってやがる」

やってしまった。

「起こしてくれれば良いのに」

「起こしたよ何度も、馬鹿みたいに熟睡してるから」

「それは、悪かった」

「それにしてもお前大丈夫か?」

「あぁ 単位は、落とされるわな」

「そっちじゃねぇよ疲れてんじゃねの? お前」

「特に自覚無いけど」

「全く、あんま無茶すんなよ」

楓は、俺が起きるまで付き添ってくれたようだ
するとそのまま扉の方まで行き

「じゃぁ俺帰るから」

「えっ?あっあぁ  珍しく早いな、急用か?」

「ちょっとな、瑞樹ちゃん待たせてるんた」

「へぇ 俺が寝てる間にそんな関係になってたのか」

「そんなんじゃねぇよ、少し飯誘われただけだ」

「良かったじゃねぇか、楽しんで来いよ」

「全く そんな呑気なこと言ってられねぇよ」

俺は、その意味が理解出来ないまま楓はそのまま出て行った。

「お待ちしてましたわ、さっ 行きましょう、付いてきてください」

「どこに向かうつもりだ?」

「付いて来れば分かりますよ」

楓はどこか腑に落ちないまま、そこには、瑞樹の送り迎えを担当している運転手がいて、そのまま車に乗り込むのだった


「着きましたよ どうぞ」

「ここは?」

「私の家ですわ」

そこは、家と言うより城でわないかと突っ込んでしまいたいほどの豪邸だった


「お帰りなさいませ お嬢様」

「ええ  どうぞお上りください楓さん」

「そちらのお客様は?」

「私のお客様ですわ お持て成ししてあげて」

「畏まりました 私ここのメイドを務めさせて頂いてます
白河と申します」

「木村 楓です。よろしくお願いします」

「白河 悪いのだけど先に彼を私の部屋へご案内差し上げて」

「畏まりましたでわ楓様こちらへ」

「おっおい待ってくれ」

「先にって瑞樹ちゃんはどこ行くだよ」

「私はこれからお父様に顔を出さないといけないので、すぐ戻りますわ」

楓はそのままメイドの白河に連れられ瑞樹の部屋に向かうのだった

「でわこちらの部屋でお待ち下さい お食事の時間になりましたら呼びに参りますので、失礼致します」

と言葉を残しその場を後にした白河

緊張を隠せないでいる楓はその場を立ち竦むしか出来ないでいるのだった。

「すみません お待たせしてしまって」

「あっあぁ」

「そう硬くなさらずに寛いでくれて構わないですよ」

「で なんで此処に連れて来たんだ」

「それは楓さんにお話があるからに決まっているじゃありませんか」

「話って?」

「それは食事の時間になりましたらお話させて頂きますわ」

「君は一体何者なんだい」

楓は、恐る恐る口にするのだった


「そうですね食事まで少し時間もありますしね、私のお願いを聞いて頂けませんか」

「何を?」

「そんな構えなくても大丈夫ですよ」

「………………」

「木村楓さん貴方にしか頼めないのです、と言っても難しい事でわありません」







「九条直人さんを殺して欲しいのです」













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