ユニーク:憑依で聖龍王になりました!
24:やっぱやりすぎた?
「よし!依頼も終わったことだしご飯にしようか?」
「待ってましたなの!」
僕たちは依頼がおわり、一仕事終え、エルもお腹が空いているとのことなので、まずは飲食店で食事を摂ることにしたのだ。
ここの異世界は地球と比べると飲食店が多い気がする。
エルにそのことを聞いてみると、色々なことができる人が少ないみたいだ。例えば、冒険者のほとんどは、料理や掃除が全くできない。剣作りが得意な人は盾や鎧は作れない。この異世界は、何かに特化した人が多いみたいだ。
むしろ、そっちの方がいいのかなって思う。苦手な部分をお互いが補い、得意な部分は助ける、この方が世界がうまく回る。
「ここがいいの!」
服の裾を引っ張られ、何かと思うとエルが食べたいお店が決まったみたいだ。看板の絵的にステーキ屋さんかな。
中に入ると頭にタオルを巻いたガタイの良いおじさんが出てきた。
「そこに座っとけ。」
ぶっきらぼうのまま一言そういうと、厨房に戻っていった。
しかし僕たち以外誰もいないな。たしかにここのお店大通りから外れたところにあるもんな。
「食え。」
目の前にじゅーじゅーいってるお肉が出てきた。ニンニクらしき香りがまた、相乗効果で僕たちのお腹の虫を鳴らす。エルのアホ毛がピコピコ左右に揺れている。どうやってそれは動かしてるんだ!?
「「いただきます(なの!)」」
勢い良く僕たちは食べ始めた。お肉も柔らかかったし、かかっていたソースも、本当に美味しく、気がついたら、あっという間に鉄板の上のお肉がなくなっていた。
この店は当たりだな。エルも満足そうだし、またこよう。
この後はゆっくり宿でもとって休むか〜。
「この後は依頼の報告しに行くの!」
べ、別に忘れてたわけではナイヨ。
僕たちはギルドへと報告へ向かった。
☆☆☆
ギルドに入ると思ったより人が少なく、せっかくなので女の子の受付の所に並ぼう。
カーマさんが手招きしてくるが、スルーします。
あぁ、僕の番だ。前の姿(ブス)ではまともに女の人と話したことなかったからな。初めて自分から話しかける気がする。緊張緊張。
「依頼を終えた報告に来ました。」
「わかりました。ではまず、冒険者組合カードをお見せ下さい。」
にこやかに受け答えしてくれた。この普通な対応、なんて嬉しいんだ。前は100%無視されたからね。
カードを確認した受付嬢はぽかんと驚いた顔をした。
「討伐数816!?しかも1時間で!?!?すみません。カードの故障のようです。少々お待ち下さい。」
「ちょ、ちょっと待ってくれませんか?多分そのぐらい倒してると思うのですが。」
「ゴブリンに遭遇するのも、ちょっと森に入ったあたりじゃ難しいんですよ?…………もしかしてですが、コリンの森に入られたりはしてませんよね?」
「入りましたよ。そっちの方角にゴブリンがいましたから。」
「えぇーー!!嘘でしょ!…………ごほん。失礼致しました。あそこの森はモンスターが多いことで世界的に有名で、人が基本的に立ち入らないのです。いや、でも1時間って………。」
「そうだそうだ。そんなヒョロそうなガキがコリンの森から帰って来れるわけがねーだろ!嘘ついてねぇで、さっさと帰れ!」
やけに装備がギラギラガチャガチャした人が僕のところに来た。
「いや、でも依頼の報告をしなければならないのでこのまま帰るわけにはいきません。」
「口答えすんなよ。ママに礼儀を教わんなかったか?ぁあ?なんならきっちり俺が教育してやんよ?」
「年上の方なのできちんと敬語で話していますが?」
昔の僕だったら、話ですらできなかったもんな。敬語で話せてるしこれで僕も立派な大人になれる!
<本人は自分がバカにされていることに全く気づいていない。>
「次から次へと……。ふざけんなよ。殴ってやる
!」
いじめられていた過去のことがトラウマになり頭が真っ白になった僕は動くことができなかった。
思わず目を閉じる。だが、装備ギラギラの人はスローモーションで殴ってくる。
あっ、手加減してくれているんだな。本当に僕を教育してくれようとしているのかもしれない。一瞬でも地球の僕のことをいじめて来た人達と一緒にしてごめんなさい。じゃあこのパンチは避けずに受け止めよう。
ポスっ。
「……………。へ?ノーダメージだと!?」
「手加減してくれたんですよね?だって教育してくれるって言ってましたもん。僕の何がダメだったんでしょうか?敬語が変でしたか?」
もしかしたら異世界ならではの礼儀作法があるのかもしれない。
「ひぃ、化け物!」
最後の言葉はよく聞き取れなかったが去っていってしまった。きっと自分で考えろってことなんだろう。
「よくぞやってくれた!あいついつも威張りやがって!イライラしていたが強いから反撃できなかったんだよな。」「スッキリしたぞ。あの挑発もなかなかによい。」
挑発?僕は何をやったんだ?
「いつも厄介だったんですよね。助かりました。えぇっと、とりあえず討伐されたモンスターを確認しますのでこちらの部屋に来て下さい。」
「はい?わかりました。」
僕たちが来たのは小体育館くらいある結構大きめの部屋だ。
「ではこの赤い線の中に討伐したモンスターを入れて下さい。」
「エル出してもらっていい?」
どさどさどさ。
どさどさどさ。
どさどさ。
壁の画面に816と表示された。
「た、たしかに本当に討伐されたようですね。ちょっとギルドマスター呼んできます。」
「うふん♡よんだかしらん♡」
そこには体をクネクネさせているカーマさんが立っていた。
「待ってましたなの!」
僕たちは依頼がおわり、一仕事終え、エルもお腹が空いているとのことなので、まずは飲食店で食事を摂ることにしたのだ。
ここの異世界は地球と比べると飲食店が多い気がする。
エルにそのことを聞いてみると、色々なことができる人が少ないみたいだ。例えば、冒険者のほとんどは、料理や掃除が全くできない。剣作りが得意な人は盾や鎧は作れない。この異世界は、何かに特化した人が多いみたいだ。
むしろ、そっちの方がいいのかなって思う。苦手な部分をお互いが補い、得意な部分は助ける、この方が世界がうまく回る。
「ここがいいの!」
服の裾を引っ張られ、何かと思うとエルが食べたいお店が決まったみたいだ。看板の絵的にステーキ屋さんかな。
中に入ると頭にタオルを巻いたガタイの良いおじさんが出てきた。
「そこに座っとけ。」
ぶっきらぼうのまま一言そういうと、厨房に戻っていった。
しかし僕たち以外誰もいないな。たしかにここのお店大通りから外れたところにあるもんな。
「食え。」
目の前にじゅーじゅーいってるお肉が出てきた。ニンニクらしき香りがまた、相乗効果で僕たちのお腹の虫を鳴らす。エルのアホ毛がピコピコ左右に揺れている。どうやってそれは動かしてるんだ!?
「「いただきます(なの!)」」
勢い良く僕たちは食べ始めた。お肉も柔らかかったし、かかっていたソースも、本当に美味しく、気がついたら、あっという間に鉄板の上のお肉がなくなっていた。
この店は当たりだな。エルも満足そうだし、またこよう。
この後はゆっくり宿でもとって休むか〜。
「この後は依頼の報告しに行くの!」
べ、別に忘れてたわけではナイヨ。
僕たちはギルドへと報告へ向かった。
☆☆☆
ギルドに入ると思ったより人が少なく、せっかくなので女の子の受付の所に並ぼう。
カーマさんが手招きしてくるが、スルーします。
あぁ、僕の番だ。前の姿(ブス)ではまともに女の人と話したことなかったからな。初めて自分から話しかける気がする。緊張緊張。
「依頼を終えた報告に来ました。」
「わかりました。ではまず、冒険者組合カードをお見せ下さい。」
にこやかに受け答えしてくれた。この普通な対応、なんて嬉しいんだ。前は100%無視されたからね。
カードを確認した受付嬢はぽかんと驚いた顔をした。
「討伐数816!?しかも1時間で!?!?すみません。カードの故障のようです。少々お待ち下さい。」
「ちょ、ちょっと待ってくれませんか?多分そのぐらい倒してると思うのですが。」
「ゴブリンに遭遇するのも、ちょっと森に入ったあたりじゃ難しいんですよ?…………もしかしてですが、コリンの森に入られたりはしてませんよね?」
「入りましたよ。そっちの方角にゴブリンがいましたから。」
「えぇーー!!嘘でしょ!…………ごほん。失礼致しました。あそこの森はモンスターが多いことで世界的に有名で、人が基本的に立ち入らないのです。いや、でも1時間って………。」
「そうだそうだ。そんなヒョロそうなガキがコリンの森から帰って来れるわけがねーだろ!嘘ついてねぇで、さっさと帰れ!」
やけに装備がギラギラガチャガチャした人が僕のところに来た。
「いや、でも依頼の報告をしなければならないのでこのまま帰るわけにはいきません。」
「口答えすんなよ。ママに礼儀を教わんなかったか?ぁあ?なんならきっちり俺が教育してやんよ?」
「年上の方なのできちんと敬語で話していますが?」
昔の僕だったら、話ですらできなかったもんな。敬語で話せてるしこれで僕も立派な大人になれる!
<本人は自分がバカにされていることに全く気づいていない。>
「次から次へと……。ふざけんなよ。殴ってやる
!」
いじめられていた過去のことがトラウマになり頭が真っ白になった僕は動くことができなかった。
思わず目を閉じる。だが、装備ギラギラの人はスローモーションで殴ってくる。
あっ、手加減してくれているんだな。本当に僕を教育してくれようとしているのかもしれない。一瞬でも地球の僕のことをいじめて来た人達と一緒にしてごめんなさい。じゃあこのパンチは避けずに受け止めよう。
ポスっ。
「……………。へ?ノーダメージだと!?」
「手加減してくれたんですよね?だって教育してくれるって言ってましたもん。僕の何がダメだったんでしょうか?敬語が変でしたか?」
もしかしたら異世界ならではの礼儀作法があるのかもしれない。
「ひぃ、化け物!」
最後の言葉はよく聞き取れなかったが去っていってしまった。きっと自分で考えろってことなんだろう。
「よくぞやってくれた!あいついつも威張りやがって!イライラしていたが強いから反撃できなかったんだよな。」「スッキリしたぞ。あの挑発もなかなかによい。」
挑発?僕は何をやったんだ?
「いつも厄介だったんですよね。助かりました。えぇっと、とりあえず討伐されたモンスターを確認しますのでこちらの部屋に来て下さい。」
「はい?わかりました。」
僕たちが来たのは小体育館くらいある結構大きめの部屋だ。
「ではこの赤い線の中に討伐したモンスターを入れて下さい。」
「エル出してもらっていい?」
どさどさどさ。
どさどさどさ。
どさどさ。
壁の画面に816と表示された。
「た、たしかに本当に討伐されたようですね。ちょっとギルドマスター呼んできます。」
「うふん♡よんだかしらん♡」
そこには体をクネクネさせているカーマさんが立っていた。
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