努力は才能、才能は堕落

ゆーD

第10話


 睨まれながら教室に向かう。
 元から友人を作るためにこの学校に来ていた訳では無いが睨まれ続けるというのもなかなか精神的にくるものなある。

 でもあれだけ鮮烈なデビューをしたんだから結局は変わらないんじゃないかとも思うと本当に何やってんだかなと気持ちになる。


 そして教室につくがSクラスの生徒は一人もいない。
 確かにSクラスは授業への参加は自由で欠時も関係ない。
 他のクラスの授業を見に行くのもよし、休むのもよし、自己鍛錬するもよしとされている。
 ただこうも一人もいないというのは意識の差なのだろうか、大虎自身はあまり信じられない。
 Sクラス試合時にこちらに向けて話しかけていたあの女生徒は決してサボるような感じではなくむしろ逆でサボるようなやつを馬鹿にするタイプだと思っていたが人間なんてそんなもんかとすぐに切り替える。

 しかし人がいないためすることが全くない。
 お義父さん(そう呼べと言われた)に教えを乞おうともおもったが今日は別用があるらしくそれもできない。

 自己鍛錬でもいいがお義父さんに自己鍛錬はどんな生徒でも少なからず殺気が出る。それなのに大虎が集中してフルに殺気をかけられた生徒はもう立ち直れないだろう。だから辞めておきなさいということで止められている。

 こんな時しか出来ないであろうデバイスの管理でもしようかとおもったが大虎自身のデバイスは整備は不必要だし基本的に死の危険が出るまでデバイスは使わないようにしている。

 デバイスは消耗品だ。
 だから皆練習用と本番用と使い分けている。
 ステージランクに合わせてデバイスを選べば3年は確実に持つだろうが大虎が持っているのはステージ7でもようやく使えるかどうかわからない刀だった。
 昔からずっとこのデバイスを扱っているため慣れているというのもあるがこのデバイスは持ち主とともに進化していく、つまり持ち主が弱いままではデバイスも力を発揮できないものとなっている。

 それゆえに進化していくにもこのデバイスも進化するために使い勝手は初見とあまり変わらないがその強さは折り紙付きで使ったことはないがこのデバイスの必殺技を使えば5万、いや10万の敵すら一閃するだけで薙ぎ払うことが出来るだろう。
 それも全て大虎の鍛錬が実を結んだ結果だ。




 さすがに暇で暇で仕方が無いので婚約者である梓(そう呼べと言われた)に会いに行くことにした。
 婚約者ではあるがまだ出会って2日目だし敬語もダメだからね!とは言われたもののどうしようもないだろうと内心凄い思っている。
 
「あ、大虎くん!おはよう~」
「お、おはよう・・・・・・」
 んー、喋りにくい・・・・・・。
「ふふふーん、どうしたの?」
「あ、クラスに顔を出したけど誰もいなくて途方に暮れていたというかなんというか」
「あぁ、そういえば1年次生Sクラスの皆は裏実技訓練施設の予約とってたから今日は1日中そこにいると思うな」
「裏?施設?それは一体どういう?」
「そのままだよ?みんなが使ってる実技訓練場ではなくてSクラスしか使えない裏の施設があるの。
 施設ってつくから講師もそこにいるし自動攻撃機もあるから避けたり防いだりってこともできちゃうってわけ!
 だけど大虎くんは行かない方がいいと思うよ?」
「え?どうしてです?」
「あ、敬語!
 まぁそれはともかく皆あの試合で大虎くん一人に完敗したことでやる気が出たみたいなんだよね。
 それで皆そこで自分を磨いてるってこと。
 あと集団戦闘も学んでるらしいからいつか大虎くんにまた挑んでくるかもね?
 でも今年の1年生は例年稀に見るくらい優秀な子が多いからそれで努力もしてくれるならこちらとしてはありがたいかなぁ」
「Sクラス全員が本気でかかってくるとか怖い。罰ゲームすぎる・・・・・・」
「え?毎年1回実技祭でやるよ?
 生徒会個人メンバーvs各学年Sクラス全員って感じでね」
「それ負けたらどうなるの・・・・・・?」
「最初の試合の時に課せられたことをすべてやってもらいまーす!1回やらされてる人見たけど本当に目は死んでたし顔はげっそりしててさすがに心配になってみんなで手伝った思い出があるから負けないようにね?」
「でも2年生と3年生は複数人いるけどそれはどう調整を?」
「各学年でやりたい人が出てくるまで棄権すればいいだけだからね。
 その人を対策して倒そうとするから当たった人は地獄だね・・・・・・
 私はずっと棄権されてきた側だから1回やってみたいなって思ってるんだけどね~」
 梓が出たら確実に秒殺でしょ〜・・・・・・。
 それにしてもこのルール学校公認とかこの学校本当に何やってるの?
「しかも生徒会メンバーはハンデとして魔法は5個までしか使えないし、15メートルの輪から出てもいけない。わりと厳しいルールだよね〜、でもその代わりに紋章の使用は許可されてるからほとんど圧勝だと思うよ?」
「この学校なんで潰れないの?」
「あ、あとね上級生のクラスに挑まなければいけないってルールがあるね。1年生なら2年生に。2年生なら3年生にって感じかな?
 あ、ちなみにこれも罰があるので気をつけて!」
「スルー?!ちなみにどんな罰が?」
「クラスの代表がSクラスの訓練相手になってもらいまーす!ちなみに生徒会メンバーがいるクラスは自然と生徒会メンバーになるので注意してくださーい!」
「・・・・・・この学校潰れればいいのに」

 そうつぶやく大虎だった。

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