努力は才能、才能は堕落

ゆーD

第9話

 今回はかなり短めです






「とりあえず大虎くん、梓の婚約者になったからそこのとこよろしく頼む」

 へ?

「えっとすみません。聞き間違いかもしれないのですが南会長の婚約者になったと聞こえたのですがこれは気のせいですか?」
「安心しろ。あっているその通りだ。今日から梓とお前は婚約者ということになる。もし娘に何かあったらただでは済まないと思え?」
「すみません。僕に拒否権というものはあるのでしょうか」
「ん?あるわけがないだろ?娘の願いを断るやつは殺す」
 悪い予感は的中する。
 しかも先ほどの話を聞いたあとでこれを断るのは無理だ。
 しかも殺すって親バカにも程があるよ。
 とりあえず必死に言い訳でも考えよう。

「理事長、家柄の差というもので世間的にいい印象を与えない可能性があります。娘さんにもし害が及ぶようなことがあっては大変ですし」
「そんなの君が守ればいいだろう?」
「ぐっ、しかしステージの差も開きすぎてしまうとこれもいい印象を与えないと思います。
 戦闘面なら守る自信はありますが精神面では自信がありません」
 これでどうだ。諦めてください!
「そんなの君が誠心誠意ケアしてあげればいいだけではないのか?」
「ちっ、しかし自分の手はもう汚れていますしそれこそ大問題なのでは?」
 これは娘の身を案じる親の身としては心配になるだろう。ふふふ。
「安心しろ、私の手も十分に汚れているが娘のことは大好きだ」

 
「親子揃って自己中かああああああああああ!!!」
 思わず口に出してしまったがこれは致し方ないことだ。
 南会長と付き合うのが嫌なわけではないしむしろ嬉しいが生まれてこの方付き合ったことなどないし女性との関わりなどないのだ。
 それがいきなり婚約者って話が飛びすぎているしなにより人が人でどうしようもない。

「梓、入りなさい」
 そういうと南会長が理事長室に入ってきた。

「それじゃよろしくね?大虎くん!」
「え!?結果も聞かずに?!」
「でも結果はOKだったんでしょ?」
「いやまぁそうなりますけど」
「なら問題ないの!ふふふーん」

「それで梓、このことについてはどうやって皆に知らせる?黙っていて悪かったと思うが縁談の話もかなりの数が来ている。今のうちに公表しておくことにするのもいいがやはり世間体もある。それはやはり梓に任せることになるが?」
「今公表する!」
「わかった、ではそうしよう」
「えぇ・・・・・・」
「「なにか問題でもあるの(か)?」」
「なんでもないですぅ!!」
 理事長は完全に睨みながら、南会長は上目遣い。完全に尻に引かれる運命が見えてしまった。

 こうしてこの理事長の権力を押し通した結果、全国の魔法士に南会長との婚約の件が伝わることとなった。


 翌日、学校全体から睨まれたのは言うまでもない。


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