gishu

中野けん

第7話 〜日毎夜毎〜

ーー集合!!ジリリリリリ!(檻が開く音)

右左一列に並んだ計12個の檻が開いていく


囚人1 おい、起きろって!もう時間だ!


囚人2 あぁ…!すまない助かる


黒面 何を喋ってる!!バシッ!!

鞭を激しく地面にし鳴らせる

囚人 すっ…すみません!!

黒面 早く広場に集合しろ…

囚人 はっ…はい!!ドタタタタッ!!


(?) 起きて室生くん朝だよ!起きないと…!


室生 んっ…うぅん?平田さん?

平田 集合時間だよ!室生くん!!
皆んな急いでるよ!僕らも早く広場へ!

室生 うーん…おはようございます平田さん

平田 うん!おはよう!

平田さん疑問なんですけど、、
どうして朝だって分かるんですか?
ここは地下深くなのに?(ボーッ)

平田 …え!?…気分ですよ!気分!
朝って思うと少しは
テンション上がるじゃないですか?

室生 んー…そうですね…?


平田 はぁー。それは置いといて急いで下さい
黒面が続々と檻の皆んなを
見張りに来てますよ!

室生 そうですね…ありがとうございます、
では僕らも急ぎましょう。

平田 はい!



ー広場ー

黒面長
貴様ら41秒の遅刻だ…どうゆうつもりだ?


(一同) 申し訳ありません!
このような事は二度と無い様に!!


黒面長 ふん、まぁいい、
…時間が勿体ない、作業に掛かれ囚人共!!


一同 は…ッ…はい!ありがとうございます!!


黒面達 各班ごとに列に並べ!

黒面1
溶接及び摩擦検査担当は早くこっちへ来い!

囚人 はい!

黒面2
運搬から水研担当はこっちへ来い

囚人2 はい!


ぞろぞろ歩いて行く囚人たち…


コトコト…

平田 無理はしないでね、室生くん…(小声)

室生 はい、平田さんも気をつけて下さいね…

平田 室生君僕の事は呼び捨てでいいのに…(小声)

室生 いや、こっちの方がしっくり来るので…


黒面2 グズグズするな急げー!


(一同) はい!


ー水研場付近ー

平田 そろそろかぁ…早いな… (ボソッ)
それじゃあ、室生くんまた後で、

室生 はい、また後で



2班に別れる水検班と運搬班、
水研場には大きく長太いシンクが設置しており
その中にはgishu専用の超強力洗剤が
溢れんばかりに入れられていた。

平田(…よし、はじめよう…)


平田は腕の裾を巻き始め…

手から腕にかけてズタボロになった
皮膚が露わになる…

平田は洗剤入りのシンクに徐々に
手を付けていき、そして肘まで浸かり

みるみる皮膚が炭酸の様に

…ブクブクブク…溶けていく

平田 グッ…アッ!ハァハァ!

(始める時はやっぱりキツイなぁ…)


そして…平田は
今日も顔を顰めながらもgishuを磨いてくのだったーー




そう…その先の自由を掴めると信じて…

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