gishu

中野けん

〜恐被験〜

ーー地下深く…そのまた深く

黒面の男たちがここに連れてくる人達に
決まって言う事がある、それは、

此処からは逃げる事は不可能、緘黙し、
命じられた仕事を遂行し、そして服従しろと

1つでも出来ないようなら消えてもらう、


ここでは、
食事から睡眠まで
黒面たちに全てを管理されていた

勤務時間に檻から
自分の作業場まで連れてこられ、そこから、
19時間勤務を命じられ、

彼らの機嫌次第では
21時間勤務もざらじゃない
勤務終了後は
皆それぞれ檻にまた閉じ込められ

疲れてすぐさま寝る人もいれば

勤務開始まで泣きながら座り込む人もいる
僕ら囚人に休憩時間などは無い 各々
黒面のいない
隙を見計らって
数秒しゃがみ込んで休憩をする

それが僕らの休憩だ…


食事は地下に生えてる雑草やツクシ 他には
有害なのか分からない不気味な色をした
キノコがそこら中に生えていた

僕らは食べ物とはあまりにも
呼べない様な物を食べていた…

そして人間に必要不可欠な水分というと…


地上から
地下まで長く長く繋げられた管の先から出る
水分を甘んじて飲んでいた

衛生的にはとかは…
ここでは存在しない
僕らは爪弾きみたいな扱いだった…

そういう状況の中
僕らは彼らの欲望のためだけに

…地下に閉じ込められ続けた…


また僕らは黒面達に最後に
こう言われた、
ここを出たければ彼らの求める量の
特殊物質の生産を済ませる事だった
そうすれば帰ってもいいとの事だ、

それが僕らの紛れも無い最後の希望だった…

そして、
その特殊物質とても貴重な資源らしく
黒面達はその特殊物質の事をこう呼ぶ。

…その名はGishu…

その物質は
どういう物なのかは、僕らには
説明をされなかったで分からない、だが…

唯一Gishuは見るものを

魅了するほど美しく…
見て、そして触る人によっては…

闇の様に黒くありながらも。

光輝く白さを帯びてる見方にも見える 

とても不思議な宝石の様な物質だった
まるで闇と光を纏う僕ら人間みたいのようだ
そんな美しい物質を扱う仕事だとしても

無垢な気持ちや惨い出来事の方が多くて
僕らは耐えらなかった…
そして消されないためにも
僕らをはただ黙って仕事に取り掛かるのだった。ーー

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