gishu

中野けん

第5話 〜無力〜

ーー僕は、初めての出来事に動揺が隠せない。
なのに。
幼き頃にどこかで見たヒーローアニメを
思い出して

それみたく彼を助けようとしていた
大人多数に1人だというのに。

今思うと少し厨二だったのかもしれない
だってそんな事をしてわざわざ、
彼らの釣竿に運良く魚が二匹掛かった
みたいなもんだろ……だけど、それでもッ…

…僕の足が加速する…

僕は声を荒げ、
そこにあった鉄パイプを握りしめ
少年を車に押し込んでる黒面の男2人の背中に
思いっきり鉄パイプを叩き込んだ…!!
男は一瞬、驚きすぐさまこっちを振り返り
僕を見上げ黒面の男はこう言った。

……やぁ……
にやりっと頬を上げ笑う
その時、僕の鼓動がとても速くなり

手をあてなくても聞こえるくらいに…
ドクッン、ドクッン、ドクッン、
ドクッン、ドクッンっと
サイレンを告げていた、そして。

1人の男が僕のお腹に思いっきり!!
膝を入れてくる、何度も…何度も…
グゥゥゲッェ…!!ヴッゲェェッ!!
だ…た…助け…っ…。おっゔぇっっっ!

僕は吐いた。

消えてく意識の中。少年は僕に泣きながら
ごめんなさいと…連呼していた。

…そうか。まけたんだ。ぼく…

ぼくのなかでなにかが急激に冷め消えていく


そして今…ぼくはもうすぐ20歳
あれから5年が過ぎようとしていた…ーー

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