恋死の高校生活

山木 美涼介

5話 死に戻り

俺は、いつもの並木道をいつものように歩いている。
慣れたように落ち葉を踏みつけ、学校目指して
進んでいる。

特別な違和感をいくつも抱え込んだような新不感を
味わいながら、その正体をわからずにいる。

「俺、生きてる、、、。今、歩いてる、、、」

確か、俺は教室で男に鉄の棒で殴られ、
そのまま死んだはずだった。

その時の記憶ははっきり残っている。
そして、松下先輩に告白されたことも。

「じゃあ、俺、、、助かったってことか?」

独り言を呟きながらゆっくりと学校へ向かう。

と、何かに頭を叩かれた。
その瞬間、俺は感覚反応のように素早く後ろを
振り向き、拳を構えた。

「キャッ!」

そこには、美香が驚いた様子で立っていた。

「なんだ、美香か、、、。びっくりした」

俺は、男に殴られたことが一瞬で頭によぎったため、
このような対応になってしまったのだ。
まてよ、、、美香?
俺の身体中なかに嫌な予感とよい結末が流れ、
状況把握が遅れる。

「もう、、、びっくりするじゃない。
いつもはそんなんじゃないじゃん」

美香は慣れたようにそんなことを言った。

俺はうれしさのあまり、涙がこぼれそうだ。
美香が、美香がここに無傷でいるのだ。
俺と共にあの男に殴られ死んだと思われた美香が目の前にいるのだ。
信じられない。

「美香、生きてたのか?!」

思わず大声で叫んでしまったため、周りの目から
白い光線が感じられる。

「へ?どしたの?急に、、、」

美香は驚いた様子で俺を見ている。

「いや、、、だって!
美香、教室の掃除箱の中に拘束こうそくされてたじゃん!?」

俺がそう叫ぶと、美香はポカンと首をかしげ、
あきれたように言った。

「ちょっと、タクト、、、まだ寝ぼけてるの?
それとも、変な夢でも見た?」

あきれたように言う美香を見ると、
何だか本当に夢だったような気がしてくる。

「ご、、、ごめん、、、」

でも、夢だったとすれば、とてもリアル過ぎる。
あんなに痛くて、辛くて、熱い夢、本当にあるのか?

「そんなことよりさータクトー
今日、バドミントン日本代表の山下選手の世界大会
あるらしいよ!」

!!

、、、山下選手の世界大会。
それは、夢の中の朝でも同じことを聞いた。

正夢まさゆめか?)

でも、あまりに同じ展開過ぎて、とても偶然とは
言えがたいが、美香が生きているので、夢と
考えざるをえない。

(もう、、、何が何だかわかんねぇ、、、)


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