背後の記憶

幸せを語る世界


幸せになりたいや、愛してほしいってよく聞くけど
僕はそんなの通り越して幸せになんかなれっこないの世界につい最近まで甘えて過ごしてきた。

SNSでの中であーだこーだいろいろなことを綴っていた。
好きの意味が一緒であれば怖いものなんか何もない。
でも裏腹にそんな人なんか一握りしかいなくて

付き合えるチャンスがあったとしても今までの恋愛に臆病になってしまって
信じることを忘れてしまった。
好き…の大きさが大きくて。

我儘な私は好きになってくれる人に対する理想を吐くようになった。

少し前に相席屋に行った時に恋愛相談をして結論
20歳なのにその考えは冷すぎるよもっと遊びな
と言われてしまったな、とふと思い出す。

好きな人はいてもタイミングが悪くて相手に好きな人がいることが多かった。

幸せになれっこないの世界はとても大きかった。
どこを歩いてもそのことばかりで頭から離れなくて
抜け出すには愛という方法しかないと思い込んでいた。

実際にそうだったけれど、
私は幸せになれっこないの世界から抜け出すことができた。

幸せになれたわけじゃない、
幸せになろうなんか思わなくなってしまって

今は幸せになんかならなくていい。
私に幸せなど不必要なのだ。と思い込むことで自分の気持ちがどれだけ楽になるかを知った。

きっとそれは思い込みでも
崩れに崩れた気持ちはもう粉々で両手を返せば戻ることのない砂となる
無くせないそれを保たせるにはそう思うしか方法がなくなってしまった。


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