背後の記憶

〜を続ける



好きで居続けることに苦にならない方法は相手が自分と同じ気持ちでいることだ。

好きで居続けるのにはリスクがいる。

相手を信用して同じ気持ちでいないといけない。

私には同じ思いでいるのも信用するのも難しい。

元々私だけを見てほしいなんて思えなくなってしまった自分は浮気や不倫ばかりしていた。
それにも理由があって。
ただ浮気になってしまったのではなく、浮気の状態でいたかったのだ。
それは相手は私のことを集中してみなくていいからだ。
そういう関係なら信用なんかしなくてもいいし、ただこちらだけが好きでいればそれでよかった。
必要な時に呼ばれて寂しい時に寄り添って一番悩んでいることに真っ先に相談してくれる。


そんな関係がとても必要とされていると実感できる立場だったから。


だから信用なんかとうの昔に置いてきてしまった。

同じ思いでいるのなんか自分が一方的に好きってだけで重さは互いに差が開くほどにはあった。

そんなことを毎回続けているとこう思い始めてくる。
好き、愛とは何か。
当たり前なのだ。ごく当たり前の疑問。
だけど私にとっては一番の大きな壁だった。
何をどう捉えたら愛になるのか、好きになるのか。
答えの出ない恋愛はいつも恐怖心と隣り合わせ。
やはり人間なのだ。
愛がないと生きていけない。
信じてもらえないと存在意義をなくしてしまう。

仮に信用して愛をたくさんもらえる立場にいるとしたら私は怖くて怖くて仕方がなくなってしまう。

恋愛下手くそなのだ。

でもそこにはいつだって答えはない。

私には居続けることがとても怖くて答えのない長い道のり。

いつになったら治るのだろうか。

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