転生した閻魔様、正体を隠して高校生になる。

たい焼きの餡

3:地球に馴染んで普通?の高校生やってます?2

てなわけで俺、閻条 神魔(えんじょう しゅうま)は楽に暮らせるはずの人生をひたすら目立たないようにすることに大変苦労して生きている。

だが、俺自身以外でも目立つ原因は周りにあるのだ。

母親は女優兼有名コスメブランドの女社長、父親は日本を代表する3つの会社の中でも最も有力な閻神グループの社長である。姉はシンクロナイズドスイミング(水中とかで動き揃えて踊るやつ)のオリンピック選手、妹は天才子役兼モデルをやっている。

つまり家族が異常なのだ。能力もそうであるのだが、容姿もとんでもない。美男美女にもほどがある。俺が生まれた時は間違えて神界に転生しちまったかと思ったくらいだ。家族が凄すぎて俺が多少とちってもばれないという点においてはよかったのだが。


どこにいても何をしても俺の家族はとことん注目を集める。家族と街を歩けば追っかけが大量生産され、カメラ音のが鳴り響き、学校で授業参観があれば生徒よりも注目を浴びる親たち。生徒も浮き足立ち、注意しなければならない先生はむしろ母親に一目惚れだ。

何を言いたいかというと俺がどうあがいても目立つ運命にあるようだ。

だが、俺に転機が現れた。高校である。高校は遠い学校も受けられ、さらには寮たるものがあるのだ。これは行くしかないだろう。遠い学校に行けばきっと俺がこの家族の一員であることを知らないだろうしな。一応言っとくが家族は寧ろいい人たちなんだぞ。姉と妹と母は異常に俺にベタベタしてくるのが少し難だが…


今俺の家は札幌にあるので、東京の学校に行くことにした。家族はだいぶ寂しがっていたが、週に一度は連絡することを約束し、なんとか許してもらえた。

こんな感じで高校に入ったわけだ。俺が閻魔だったことの前にまず家族が有名人であることを隠さなければならないとは…


今日もメガネ、マスクをして登校中だ。花粉症?いや違うぞ。子供の時から家族の道連れで注目を浴びすぎていたせいで人の視線がトラウマになってしまったんだ。顔を隠すと視線が減る気がして少し落ち着くんだよな。怪しいと思われるのは百も承知だ。

クラスでは地味で暗いやつと思われている。願ったり叶ったりである。俺に話しかけてくるのはオタク仲間の2人くらいだ。俺もれっきとしたオタクである。勉強の分のヒマな時間を全てそういったことに費やして来た。知力測定不能のせいで勉強しなくてもテストで100点取れちゃうからな。そんなことしたら目立つからやめるが。
俺が目指すべきところはただの地味オタク自由人なのだ!


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